楽しい日々

モーガン・フリーマンのとある映画。
やさぐれ鰥にも相応の希望を与えてくれるものであったなぁ…とともに、想像力の素敵さを再認識させてくれるものでもあった。

想像力。時にはエスカレートして妄想と表現も変わろうが、例えば、こんだけ科学の発達した世において、宇宙の成り立ち、宇宙の果てはどうなっているのか、なんてことは誰しも納得のいく正確な答えを示せないが、人の想像力をもってすれば、それぞれがこうである!こうあって欲しい!などと思い描くことができるわけで、これって本来はとてつもなく凄いことなのではなかろうかと改めて思うのであります。

宇宙はさておき、30年前の自分が30年後の自分の姿をどう想像したか…思い起こすことも困難であるが、少なくとも、パートナーがいないにも関わらず、こんなにも楽しい生活を送れているという、ある意味矛盾した環境にあるということは想像しなかったはずである。

パートナーがいないこともさておき、楽しい生活の根源はやはり音楽。週末ミュージシャンもどきで様々な方々とお付き合いいただき、好きな音楽を人様の前で披露できる環境によることは間違いのないこと。

まさかまさか、こんなことになるとはねぇ…ホントに思いもしませんでした。

2017年暮れ、ベーシストの江口弘史さんと初めてご一緒した際、
「自分のバンドとして20年以上も活動してきたのに、何の記録も残してないってのはありえない。残しておくべきだ」
と思わぬ言葉を聞き、その言葉に背中を押されて録音した。
無観客ライヴの体で全て「せーの!」の一発録り。さらに、クルーザー産みの親であり、運命共同体とも言える「なまず亭」店主ジョニーさんが声を失う手術を控えていたので、せっかくだから歌声を残しておこうということで一曲入れた。そして、形としても体裁を整えたいとのことから、ライナーもジョニーさんに加え、いづみやの佐々木健一さんにもお願いした。さらにさらに、小出斉さんに推薦文までいただき、それはそれは分不相応な体裁になってしまった。


さて、現在は想像を飛び越え妄想の癖あるやさぐれ鰥だが、30年前は30年後のこの状況を想像だにせず、まだまだ想像力は熟していなかった。そんな30年前の自分に言いたい。
「案ずることなかれ!お前の30年後はお前の今の想像力では及びつかないほど楽しい人生を送っておるぞ!」と。

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