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キューバ亡命選手チーム結成?

こんなニュースが飛び込んできました。ちょっと私の見解を書いていきます。

特殊な国であるキューバでは、野球選手は自由にメジャーリーグへ移籍することはできず、移籍したければ亡命する必要があります。そんな経緯から有望なキューバ選手の多くがキューバから亡命してしまっています。

近年はコロナによってキューバ経済も苦しいのも追い打ちをかけているのか、亡命する選手は増え続けています。
昨年のU23ワールドカップでメキシコに遠征した際は大会中にU23キューバ代表メンバーの半数近くが亡命するという事態に。もはや若く有望なキューバ選手が亡命しないほうが珍しい状態です。

◼️キューバ代表の現在
亡命し他国民となったキューバ選手はキューバ代表に選ばれません。キューバに残った選手で構成されるキューバ代表は、かつての強さはなく国際大会でも苦戦が続いています。近年はアメリカや日本だけでなく、カナダやコロンビアなど準強豪国にも勝てていないのが現状です。若手がおらず主力選手が30代後半な現在のキューバ代表を見ると、そうなってしまうのも必然と言えます。

もちろんキューバ代表もそんな弱体化に手を打っていないわけではありません。近年はキューバ政府を通しメジャーリーグ以外の海外リーグ(日本やメキシコなど)に派遣されるキューバ選手も増えています。特に日本のソフトバンクや中日に派遣されている選手は、日本の技術を取り入れ進化を見せているのはご存知の方も多いでしょう。
また近年は亡命した選手の帰国も増えています。今のキューバ代表には正遊撃手のE.アルエバルエナなど、かつて亡命しながら手続きを経て再度キューバ国民となった選手も何人かメンバー入りしています。
とはいえメジャーリーグでプレー中の選手はキューバ代表になれない以上、WBCで上位に行くようなチームを作るのは難しい状況です。

◼️今回の案
そんな中で飛び込んできた今回のニュースは、そんな亡命しメジャーリーグでプレーする選手を集め、今のキューバ代表とは別に第二キューバ代表を結成しWBCに出ようという案です。なのでこちらのチームには現行のキューバ代表メンバー(ソフトバンクのデスパイネなど)は入れません。
そんなのありかよ??と思ってしまいますが、近年の五輪では、経緯は全く違えどROC(ロシアオリンピック委員会)や難民選手団などもチームとして出場しており、あり得ない話しではないのかもしれません。

◼️これは実現するの?
とはいえ、これが実現に向けては難しいところ。そもそもキューバから亡命した選手をWBCに出場させる案はWBCが近づく度に浮上しながらまだ実現していません。
またキューバから2チーム出るなんて、出場枠を奪われかねない他の国々は許せるのか、また亡命せずキューバ代表として頑張ってきた選手たちの立場はどうなるのか、難しいところです。

◼️実現したらどんなチームに?
とはいえ実現したらどんなチームになるのか、ちょっと予想してみたい。私の主観ですが亡命したキューバ選手でWBCのようにメンバー28人を選出してみました。まずは野手から見ていきましょう。

強打者が並ぶ野手陣

メジャーリーグで昨年20~30本ホームランを放ってるような強打者が多数。亡命したキューバ人では日本で活躍中のビシエド(中日)やマーティン(ロッテ)もいますが、彼らでもこのチームだったらメンバー入りは厳しそうです。ただ一塁や外野に好選手が多い一方で、捕手や二遊間はやや人材に乏しいか。

次に投手を見ていきます。

投手陣

チャップマンという強力な抑え投手がいますが、野手と比べ層が薄いです。レッズでローテーション入りしているグティエレス、韓国で大活躍中のミランダが先発の柱となりそうでしょうか。
ちなみにもしかしたら、アメリカ人ですが両親がキューバ人のマルティネス(ソフトバンクからパドレスに移籍)もこのチームに加わる可能性もあるかもしれません。

◼️このチームならWBCで優勝できる?
確かにこのチームなら、今のキューバ代表よりは確実に強いでしょう。ただWBC優勝を狙えるかというと、少し大変かと思えます。
強力なメンバーといえど、アメリカやドミニカ共和国、ベネズエラには選手層の厚さで及びません。また日本と比較しても、打撃では勝てそうですが投手力はかなり劣ります。メキシコやプエルトリコには戦力的には近いでしょうか。とはいえ波に乗ったら強そうですし、見てみたいものです。

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