見出し画像

#315な本 の個人的補記 ※追記あり

(23.03.16)追記しました。

2020年夏からsideMに入ったオタクです。本も好きです。
今年になって下記のコラボが発表された時は思わず変な声が出ました。

書店や出版社ではなく取次とのコラボだったのも目新しかったですし、本好きの一人としては盛り上がればいいなと冷静に思っていました。自分などはコラボ関係なく書店に寄るタイプなので、行けたら行こうかなぐらいの。

そんな折に拝見したのが、こちらのツイートです。

※こちらのリストについては、ユキさまがユニットごとに記事を書いてくださっていますので、あわせてご覧ください。

で、このタグ、面白い!!! 自分もこういうリストを作ってみたい!!!! という気持ちになったわけで。
お出ししたリストが、こちらです。

弱小ツイッタラーには珍しく100RT300favをいただいてしまい、たいへん思い出深いツイートとなりました。
コラボ期間はすっかり過ぎましたが、自分なりに当時考えていたことなどのメモが残せればと思い記事を書いています。

なお、リストを作るにあたってのルールは下記の通りです。

・店舗に在庫がある(品切れor絶版でない)
・自分が一度以上読了していて、面白いと思ったものから探す
・カテゴリはとりあえず小説に限る、ジャンルは何でもOK
・ユキさまのリストとシリーズ単位で重複しない(作家かぶりは可)
・自分のリスト内で作家を重複させない
・「この本が似合いそう、もしくはもう読んでそう」または「読んでもらって感想を聞きたい」を基準に決める

また、#315な本 の趣旨として「おすすめ本を紹介する」という方向性もあると判断したため、
「私の好きな本をもしアイドル一人につき一冊ずつすすめるなら誰に手渡すか」的な意図がかなり色濃く乗ったリストになっています。どうかご了承ください。
自分の好きな書籍、ポジティブな理由ならどんなきっかけでもいいから爆売れしてほしい。それはそう。

ちなみにどの本も面白いことは間違いないんですが、読み返した回数など個人的な思い入れの濃淡があるため文章の内容にちょっと傾斜ができています。その辺も勘弁してください。
あとまだ読んでないエピソードやイベントストーリー、聴けていない楽曲もたくさんあるので、「このアイドルにその概念は違うだろ」と思っても笑って流してください。

なお、紹介する本についてはhontoの在庫へリンクを貼っています。☆マークがあるタイトルはシリーズ続刊があります。お気に召したら続きも是非。
(できるだけ文庫版、上や1など最初に手に取るだろう巻へ飛ぶようにしていますが、ミスがあれば教えていただけると助かります)

(23.03.16追記)
店舗在庫については、こちらのwebサイトで確認しています。

Jupiter

天ヶ瀬冬馬 月村了衛『機龍警察』☆ 早川書房

メカもの大好き冬馬くんには、少しハードですがどっぷり浸れそうなこのシリーズを。警察小説でもあり国際政治に絡む要素もあり、かなり歯ごたえありますが楽しんでくれるのではないかなと思います。メディアミックスするならぜひナレーションとかで。

伊集院北斗 瀬名秀明『魔法を召し上がれ』 講談社

『Attractive Magic World』の印象が強かったのもありますが、“新規もファンもいる場で人の目を強く惹きつける”ことに北斗くんほど向いているアイドルはいないでしょう。この本を開きながらカフェに座っているところも見てみたい。

御手洗翔太 住野よる『麦本三歩の好きなもの』☆ 幻冬舎

生活の中のふとしたところに小さなこだわりがちょこちょこありそうなイメージを翔太くんには持っています。仕事が終わったあとプライベートに戻る瞬間の喜びとか。あとやっぱり睡眠に対するモチベーションがこの本を思い出させました。

DRAMATIC STARS

天道輝 円城塔『シャッフル航法』 河出書房新社

知的で自由な言葉遊びといえばフィジカルの顔をしたインテリこと輝さんでしょう(筆者は輝さんのSide Memoriesが大大大大大好き)。めちゃくちゃだけど案外理屈は通ってるなあと言いながら笑ってページを繰れる人にこの本を渡してみたいです。

桜庭薫 石持浅海『二歩前を歩く』 光文社

薫さんにはどれだけ変な状況でも理性でオチのつくお話の方が好きそうだな、という印象があるので。アイドルになってからは「そういう考え方なら理解はできる、否定はしない」ぐらいの柔軟な受け容れ方をしてくれるのではないかなと思います。

このシリーズの発端になった「三階に止まる」は別の単行本に入っているので合わせて読んで欲しいです(が、石持浅海個人名義の物理在庫がないんですね……初出は大森望編アンソロジー『NOVA』)。

理詰めといえば森博嗣『すべてがFになる』などもよいですね。

柏木翼 宮木あや子『CAボーイ』 KADOKAWA

本に関するLINKを送ってくれることもあり、けっこう読書家なのかなと思わせる翼さんにはストレートにこの本を。内情を知っているとより面白く読めるのかな? 何かしらのコラボで表紙を飾っていただきたいです。あるいは帯に推薦コメントとか。

Altessimo

都築圭 恩田陸『蜜蜂と遠雷』☆ 幻冬舎

文字で読む音楽の気持ちよさ、圭さんにもめいっぱい味わって欲しい! 全編を通して謎はありますが、ぼーっと飛び飛びに読んでも気にならないのでこちらが向いているかなと思いました。登場するキャラによって演奏の雰囲気が違っているのも楽しんでくれそう。

神楽麗 中山七里『さよならドビュッシー』☆ 宝島社

これも文字で読む音楽! こちらの方ががっつりミステリ的な筋書きなので、真面目に冒頭からめくってくれそうな麗さんに。とはいえ謎解きと同じくらい読み応えのある演奏シーンには存分に浸って欲しいなと思います。

Beit

鷹城恭二 高殿円『上流階級 富久丸百貨店外商部』☆ 小学館

個人的にとても好きで思い入れのある本なのですが、一人選んで読んでもらうならここだろう、と、推し小説と担当をひっつけてしまいました。恭二ならたぶん上流階級の波に揉まれる大変さも、何もないところからスタートして自分の力を認めてもらう喜びも、どちらもわかっていると思うから。

ピエール ほしおさなえ『活版印刷三日月堂』☆ ポプラ社

印刷機周りの用語を覚えればおおむね平易、優しい気持ちで読み終えられる本をピエールに。王子様系アイドルから活版印刷の渋い名刺とか出てきたら興奮してしまうよな。川越コラボとかやりませんか?

渡辺みのり 竹岡葉月『おいしいベランダ。 午前1時のお隣ごはん』☆ KADOKAWA

恋愛ものですが、さらっと読めそうな大人のみのりさんに! お花以外の植物も詳しいんじゃないかなというイメージありますね。メディアミックスする時に葉二の声(or役)を315プロの誰に演じてもらうかでめちゃくちゃ盛り上がりたいです。

W

蒼井悠介 初野晴『退出ゲーム』☆ KADOKAWA

蒼井享介 芦沢央『ぼくの神さま』 KADOKAWA

一応ツイートの際はそれぞれにあてて分けましたが、どちらがどちらを読んでもいいと思って書きました。いわゆる“身近なすごいやつ=探偵役と、謎にぶち当たる語り手=ワトソン役がセット”の構成になっている本です。自分より優れたところがある相方の活躍を見ながら自分が何をするのか考える、そういうお話を悠介くん享介くんには読んで欲しくて。きっとお互いに「これは自分には無理だわ」ってポイントがあると思っているので。

FRAME

握野英雄 若竹七海『御子柴くんの甘味と捜査』☆ 中央公論新社

警察と甘いもの、英雄さんにこれほど似合う本もなかなかないぜと自画自賛してしまいました。お話のオチはどれもビター寄りで基本的にはあまり優しくない終わり方をすることが多いのですが、コーヒーとおやつを片手に楽しんでいただきたいものです。

木村龍 米澤穂信『折れた竜骨』 東京創元社

初読当時、筆者の中のミステリ観がガラッと変わった一冊。“こういう考え方をしたらファンタジーでもミステリができる”という驚きは、龍くんの“物事の捉え方一つで不運の意味が変わる”スタンスを初めて理解した時のそれにとても似ていました。

信玄誠司 彩瀬まる『骨を彩る』 幻冬舎

大人のための本。父娘のお話が入っていて、(信玄さんは父ではないんですが……)読んでもらいたいな、と考えました。誰かのしんどい気持ちや嬉しい気持ちを文字の形で垣間見るのは歳を重ねてからの方が味わい深く感じるように思います。

(23.03.16追記)
当時読んでいなかったのですが、同じ作者さんの『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』もいいなと思ったので追記しておきます。ご飯と人間の本。

猫柳キリオ 加納朋子『モノレールねこ』 文藝春秋

表題作をキリオくんにさらっと朗読して欲しさ。図書館や児童館の子供読書会みたいなところで披露してくれたら似合いそう。この作者さんは善性に寄せたお話が多いので、落語のような優しさとおかしみに満ちた視点から読んでもらいたいです。

華村翔真 乾石智子『夜の写本師』☆ 東京創元社

プロの手業という感じの一冊。読み応えのあるハイファンタジーで結構カロリーがあるので、翔真さんにどっしり受け止めてほしい! 現代歌舞伎や宝塚みたいな舞台でも案外やれそうな世界観だと思ったんですがコラボどうでしょう。

清澄九郎 原田マハ『本日は、お日柄もよく』 徳間書店

九郎くんには一つの仕事に心を込めて邁進するお話がいいな~と思いこの本を! 読後感が清々しいのもおすすめしたい理由の一つで、真面目に真剣にやってきたことが誰かに伝わる喜びに親近感を抱いてもらえたら嬉しいです。

High × Joker

秋山隼人 名倉編『異セカイ系』 講談社

バンドの方ではなくモテたいエピソードの方を拾ってしまい恐縮なんですが、隼人くんにはユニットの中でも特に“普通の高校生らしさ”が垣間見えるところが好きなのでつい。ラノベ文庫レーベルのボイス付きCMとかに起用されて欲しいですよね。

冬美旬 青谷真未『鹿乃江さんの左手』 ポプラ社

どちらかというと巻き込まれ型の旬くんには巻き込まれる形で物語が進んでいくタイプの本を。特に2つめのお話を読んでもらいたいです。ツイート当時は未読だったのですが、今すすめるなら同じ作者さんの『読書嫌いのための図書館案内』を選ぶかな。

榊夏来 瀧羽麻子『ありえないほどうるさいオルゴール店』☆ 幻冬舎

表に出る言葉は少なめの夏来くんですが、内心で賑やかに音楽が鳴っていたりするのかも……とこんな本を。ピアノ曲など流しながら、ゆっくりじっくり読んでみて欲しいです。

若里春名 雪舟えま『パラダイスィー8』 新潮社

ユニットの中でも特に色々アルバイトをしている春名くん、メンバー内で一番知り合いの年齢層が幅広いイメージです。現実とは少し違う不思議な設定が散りばめられたこの本も、なるほどな~と頷きながら読んでくれそうな気がします。

伊瀬谷四季 青崎有吾『早朝始発の殺風景』 集英社

学園青春ものは学園青春ものでも、四季くんには変わったテイストでこんな本はいかがでしょう。ハッピー賑やかなお話ばかりではないですが、ちょっとしたことから世界の見え方や日常が変わる驚きを楽しんで欲しいです。

神速一魂

紅井朱雀 有川浩『三匹のおっさん』☆ 文藝春秋・新潮社・講談社

正義の男・朱雀くんにはやはり世直しものを! 古き善きヤンキースタイルには喧嘩もバトルもあるでしょうが、悪人退治には工夫も必要ですよね。色んなキャラの正義を参考に、どんどん世界平和に役立てて欲しいです。

黒野玄武 小田雅久仁『本にだって雄と雌があります』 新潮社

かなりアクの強い本で、ジャンルを問わず読み慣れている玄武くんか一希さんにしか渡せないだろうというところまで絞り、より関西に馴染みのある玄武くんに。

森見登美彦『夜行』『熱帯』あたりも候補でした。京都で分厚い変てこな本を繰るのがあまりにも似合う男。

Café Parade

神谷幸広 近藤史恵『ときどき旅に出るカフェ』 双葉社

まんまやんとか言わないでください!! この本を読んだ上で登場する各地のおやつを食べながら、神谷さんから旅の経験談を聞くことができたら楽しいだろうなと思って選びました。

同じ作者さんの『スーツケースの半分は』や『たまごの旅人』も旅行の話ですね。こちらも読んでみてもらいたいです。

東雲荘一郎 上田早夕里『ラ・パティスリー』☆ 角川春樹事務所

ツイートをきっかけに再読したら、関西のパティスリーのお話だったことを思い出しました。東雲さん向きすぎる。映像化で演じて欲しいと言うよりは、劇中のお菓子作成担当としてクレジットされる方向性のコラボを期待したいです。

アスラン=BB II世 椹野道流『最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵』☆ KADOKAWA

アスランさんにはやはり食べることで救われるお話がいいだろうと思ってこちらのシリーズを。スマートな闇の雰囲気というよりは地に足の付いた泥臭い成長物語なのですが、喪失も出会いも感動もあり、楽しんでもらえるんじゃないかと思います。サタンさんみたいなマスコットキャラ(??)もいるよ。

卯月巻緒 長野まゆみ『チマチマ記』 講談社

素直にケーキのお話でもよかったのですが、ロールの方を拾ってマキマキ兄弟が主人公のこの本を。食べ物を挟んで人間関係が変容していく様子は、巻緒くんが働くカフェパレ店内でも見られるようなドラマに満ちているのではないかなと思っています。

同じ作者さんの『カルトローレ』も不思議な雰囲気で、意外と合いそうなのですが、こちらは現在現物の在庫がなく……。

水嶋咲 坂木司『女子的生活』 新潮社

315プロ女子力ナンバーワンの咲ちゃんにはやはりこの本を。ストーリーに浮上しないだけで大変なこととかもあるだろうと思うのですが、こういうお話を読んでわかるわかると頷いたり大笑いしてすっきりしたりしてもらいたいものです。

もふもふえん

岡村直央 森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』 KADOKAWA

一度似合うなと思ってからは、主人公のビジュアルイメージをつい直央くんで想像してしまうようになりました。読書感想文とかですでに手に取っていそうな雰囲気もあります。LINKの感じだと小説も読み慣れているようなので、このくらいの分厚さなら余裕かな?

橘志狼 宮部みゆき『ここはボツコニアン』☆ 集英社

ゲーム好きの志狼くんにはプロが本気で書いた遊び心満載の一冊を。挿絵も多いし語り口も柔らかいので、活字に飽きず楽しんでもらえるんじゃないかと思います。大人になって読み返した時、色んな元ネタがわかってニヤッとして欲しいですね。

姫野かのん 大崎梢『だいじな本のみつけ方』 光文社

いまどきの9歳児がどんな本を読んでいるのかあまり詳しくなくて、思いのほか悩みました。大事なもの・好きなものを抱えてどう生きるか、みたいなところもあり、かわいいものラブなかのんくんの感想を聞いてみたいです。やさしめジュブナイルなので小学生でも読めるはず。

S.E.M

硲道夫 松崎有理『架空論文投稿計画 あらゆる意味ででっちあげられた数章』 光文社

硲さんに渡して、目を白黒させるか大真面目にふむふむと頷くか何食わぬ顔で興味深かったと返却されるかを知りたい……と思ってしまい選びました。アイドルになった今の彼ならこういうトンチキもエンタメとして面白がってくれそう。

舞田類 北村薫『中野のお父さん』☆ 文藝春秋

英語の先生に国語方面の本をお出ししてしまいました。でも類さんの発想力は作中のお父さんと同じように、あっちとこっちを繋げる問題解決力に近いものなんじゃないかと思っています。こういうお話も目をきらきらさせて読んでくれそう。

山下次郎 小川一水『美森まんじゃしろのサオリさん』 光文社

元化学教師とはいえS.E.MのSすなわちScience担当ということで物理や地学にも充分明るいのでは、と思いこの本を。教室と教科書から手に入る知識だけでなく、実地で得られる体験も学びのうちなんだよって、今の山下さんはそう言ってくれるんじゃないかと思っています。

野尻抱介『ふわふわの泉』『沈黙のフライバイ』あたりも候補でした。

THE 虎牙道

大河タケル 武田綾乃『どうぞ愛をお叫びください』 新潮社

色々ゲームを嗜んでいそうなタケルくんにはこれを。普段は個人競技のイメージが強いのですが、315プロゲーム部の配信(幻覚)でもこういう感じで皆とパーティゲームやってワチャついたり、一人でこっそり練習してる動画がめっちゃ伸びてびっくりしたりして欲しいです。

牙崎漣 麻耶雄嵩『神様ゲーム』☆ 講談社

神様VS最強大天才の対戦カード、面白くないわけがない。RT先でもなかなかにウケててよかったです。YAレーベル初出なので文章もわりと平易ですし、漣くんでも余裕で読み終われると思うんですが、さて推理の実力やいかに?

円城寺道流 宮内悠介『スペース金融道』 河出書房新社

最初に読んだ時の「同行者にめちゃくちゃ理不尽な振り回され方をしてるんだけどなんか楽しそう」という印象が強く残っていて、道流さんに感想を聞いてみたくなりました。資格試験あれこれ受けているとのことなので、分厚い活字を読むのは苦にならないイメージもあります。

F-LAGS

秋月涼 綾辻行人『Another』☆ KADOKAWA

ミステリといえどホラー寄りなのでちょっと悩んだものの、主人公が中3なので歳の近い涼くんに読んでもらいたくて。というかもう既に何かのお仕事で一希さんにすすめてもらってる可能性が高そう。315世界でアニメ化する時は主人公の声優に抜擢されて欲しい。

兜大吾 大沢在昌『新宿鮫』☆ 光文社

大吾くんがこういう渋~い本を読んでるところ見たくないですか!!!?? 私は見たい。第一印象がすごく運動系のイメージだったのですが、本と一緒に映っているイラストが結構多くて思わぬギャップだなと思った記憶があります。

九十九一希 高田大介『図書館の魔女』☆ 講談社

鈍器です(紹介の仕方!!)。これは分厚いものを読み慣れている一希さんにしかおすすめできない、という理由ももちろんのこと、言葉で何かを伝えることに重きを置いているアイドルに手渡すのが摂理だろうなという思いもありました。

似鳥鶏『彼女の色に届くまで』も非常に強力な候補で、かなり悩みました。

Legenders

葛之葉雨彦 乾ルカ『メグル』 東京創元社

315プロ不思議担当といえばこの人。理屈で割り切れない部分が残るお話も味わい深く楽しんでくれそうだなということで選びました。普通の生活のすぐ隣によくわからないものが確かに“いる”、それが雨彦さんの日常なんだろうなと思います。

北村想楽 伊藤計劃『虐殺器官』 早川書房

RT先で一番たくさん「わかる」と言っていただけてすごく嬉しかった一冊です。そうでしょそうでしょ。たぶんすすめる前にもう読んでんじゃないかなと思うんですが……想楽くんがこの本に紹介ポップをつけるならどんな文面になるのかがとっても気になります。

古論クリス 三浦しをん『愛なき世界』 中央公論新社

概要からわかる通り、海の本ではなく、植物の本です。でも、自然という未知で大いなる存在に人生を捧げているところは同じ。クリスさんと通ずるものがあるのではないかなと思いました。この本の感想を海に絡めて語っているところを聞きたいですね。

C.FIRST

天峰秀 似鳥鶏『生まれつきの花:警視庁花人犯罪対策班』 河出書房新社

自覚のある天才たる秀くんにはやはり選ばれし異能ものを読んでいただきたく! 才能を持って生まれてきてしまったばかりに生じる色んな軋轢も文中にちょこちょこ出てくるので、心当たりがあってもなくても何か感じるものがあればいいなと思います。

推理ゲームとかも好きそうですし、読者への挑戦系ということで相沢沙呼『medium』シリーズなどもよかったかも。

花園百々人 石川宏千花『死神うどんカフェ1号店』☆ 講談社

一度死にかけた人間が生き直すお話、ということで百々人くんに。事務所のソファとかでカフェオレをたっぷり淹れて、自分だけのための時間を過ごして欲しいです。感想も誰とも共有しなくていいから、まずは最後までじっくり味わってもらいたい。

眉見鋭心 飛浩隆『グラン・ヴァカンス』☆ 早川書房

完璧で美しい箱庭が破壊の限りを尽くされていく様を、あの声で淡々と朗読してもらいたい!!! ……という筆者のヘキはさておき、これもなかなか読み通すのにパワーが要るので、ボリュームのある物語を摂取し慣れているアイドルにこそと思い、映画好きの鋭心を選びました。

最後に

ここまでお読みくださりありがとうございました。
リストへの同意やコメントなどたくさんいただけて本当に嬉しかったですし、「実際に買ってみました」というツイートもお見かけして、少しはコラボの盛り上がりに貢献できたかもと思えてドキドキでした。
他の方のおすすめから読みたくなった本もたくさんあるので、順番に手に取る予定です。

私事ですが今年は外出を控えていて実店舗にもなかなか行けなかったので、来年こそは書棚を眺めて3時間……みたいな本屋デーを作れたらいいなと思っています。
2023年も315プロに楽しいコラボがたくさん来てくれますように!

(23.03.16追記)
今年もコラボ開催おめでとうございます! 文具もあると聞いて今からとても楽しみです。また盛り上がるといいですね。