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[令和6年度診療報酬改定]療養病棟入院基本料:医療区分2・3の割合の計算&分析|エクセルシート

令和6年5月31日までは、医療区分とADL区分に基づく9分類となっていた療養病棟入院基本料でした。

その9分類であった療養病棟入院基本料が、令和6年度診療報酬改定において、「疾患・状態に係る3つの医療区分」「処置等に係る3つの医療区分」「3つのADL区分に基づく27分類」に「スモンに関する3分類」を加えた合計30分類の評価に見直されました。

そのため、以前の9分類に比べて、療養病棟入院基本料の施設基準である
 ・療養病棟入院基本料1:医療区分2・3の割合80%以上
 ・療養病棟入院基本料2:医療区分2・3の割合50%以上
の2つの計算を行うことが煩雑化することが懸念されます。

どの医療機関においても、医事課内において医事課の職員が独自にExcelでシートを作成し、業務の効率化を図っていると思われます。

ただ、小さな個人病院などにおいて、少数のスタッフで様々な業務を行っている場合などにおいては、Excelでシートを作成する余裕がないことが予測されます。

また、Excelを得意としている職員が不在の場合では、手計算で業務を行わなければならないケースもあります。

手計算で重症度割合を求めることはミスが起こる確率も高くなり、計算結果の間違いは厚生局の適時調査において指摘されることにもなります。

そこで、自院においてExcelでシートを作成が困難な医療機関向けに「医療区分2・3の割合の計算&分析|エクセルシート」を作成しました。

必要な医療機関におかれましてはご活用頂ければと思います。


「医療区分2・3の割合の計算&分析|エクセルシート」の概要

「医療区分2・3の割合の計算&分析|エクセルシート」では、下記の作業を行います。

  • 患者の日々の入院料の入力

  • 患者の医療区分(疾患・状態)(処置等)の入力

上記の作業を行うことで、

  • 患者単位の医療区分2・3の割合(重症度割合)

  • 病棟単位の医療区分2・3の割合(重症度割合)

  • 病棟単位の医療区分の内訳(割合)

を自動計算することができます。



エクセルシートの使い方:区分シート編

「医療区分2・3の割合の計算&分析|エクセルシート」の使い方について説明します。


≪医療区分2・3の割合(重症度割合)≫

①患者氏名の入力
入院料を入力する患者の「患者氏名」を入力します。

②入院料の入力
「入院料」を入力します。入院料は、直接入力 or ドロップダウンリストから選択することで入力できます。

③自動計算
入院料を入力することで自動計算されます。

医療区分2・3と医療区分1の振り分け
入院料の振り分け
医療区分3・医療区分2・医療区分1の振り分け、重症度割合の計算



≪ADL区分評価の入力≫

ADL区分評価を入力する欄も設けてあります。
「ベッド上の可動性・移乗・食事・トイレの使用」の4項目について、1~6までの数字を 直接入力 or ドロップダウンリストから選択することで入力することができます。



≪医療区分(状態・疾患)・医療区分(処置等)の入力≫

患者様ごとにどのような医療区分に当てはまるのかを記録しておくことができます。また、記録をすることでチェックしている医療区分の割合を確認することができます。

患者様ごとに「疾患・状態に係る医療区分」については3枠、「処置等に係る医療区分」については5枠ありますのでご活用ください。

①「疾患・状態に係る医療区分」の選択

ドロップダウンリストから該当する医療区分を選択します。

入力すると、表の下部に統計データが表示されます。

②「処置等に係る医療区分」の選択

ドロップダウンリストから該当する医療区分を選択します。

入力すると、表の下部に統計データが表示されます。


エクセルシートの使い方:統計シート編

統計シートでは、当月の入院料1~入院料30の件数を入力することで、月述べ患者数と入院料の診療点数を計算することができます。

①入院料ごとに件数を入力

入院料1~入院料30までの件数を一般療養と生活療養ごとに入力します。

②施設基準を選択

届出ている施設基準「入院基本料1 or 入院基本料2」を選択します。


エクセルシートの使い方:シート保護の解除

エクセルシートは、Excelに不慣れな方が誤って設定している関数などを消してしまわないように、「シートに保護」をかけてあります。

購入後に更新作業を行う場合には「シート保護の解除」を行い作業をしてください。


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