転がる岩、君に朝が降る

わたしが中学を卒業する頃、街で一番栄えてたショッピングモールが廃墟になった

管理会社が夜逃げしたとかなんとかで、権利問題が面倒だとかなんとかで、ずーっともぬけの殻だったんだけどそれが10年ちょっとの時を経て再開発されてた

なんかおしゃれそうなカフェとかアミューズメントとか色々できてるみたいで、ちょっとそのへん散歩したらちびっこが遊べるようなとこもいっぱい増えてて、1年ちょっとでなんか街が変わっちゃったって気持ちになった

喜ばしいことである

28歳

クォーターライフクライシスとか呼ばれているもののど真ん中にいる

20代後半から30代半ばに陥りがちな漠然とした不安などのことを指す、んだけどクォーターライフって
しょうもないことで悩むことを指す言葉のくせに100まで生きる気でいんのかよ、なんか傲慢だなって思ったり

去年、これまでで一番周りの人たちの所謂結婚ラッシュを感じて、普通に仲のいい子たちも結婚したり入籍したりしていて、BSS（僕の方が・先に・好きだったのに）じゃないけどなんかこのままだと世界に取り残される気がしてて

ああこの子たちって親に胸張ってこの人と結婚しますとか伝えた上に、お互いの家族に自己を紹介する場をセッティングし、自治体の施設で公的な手続きを踏まえて家族になり、なんだか巨額の資金を費やして自己プロデュースをともに考え挙式をし、ゆくゆくは何者かの親になったりするのか…などと考えると自分とはとうてい違うステージにいる気がしてくる

結婚は人生のゴールだなどという旧時代的な思考を持っているわけではないんだけど、なんていうかその「人生を進めるちから」みたいなのが全然ちがう気がして、わたしはこのさき一人で生きたとしてどんな偉業を成し遂げ、どんな価値を残せるのかな？みたいなこと考え始めた時に不安になってしまう

こんなのってたぶん、人生のセンパイたちとか実際結婚した友達とかに話しても「考えすぎだよー笑、なんとかなるよー！」みたいに返されるとは思うんだけど、知らないことって怖いし、なんかすごいじゃん？

全然フツーに歳取るのこわい


長期休暇とかにだんだん集まる人数が減る地元の友達とか、こども寝かしつけてからボイチャ入るねー！みたいなゲームの友達とか、友達が人生のステージを進めることを素直に喜んでいるはずなのにそういう瞬間に寂しく感じる自分が嫌

ねーわたしまだ放課後ランドセルほっぽってWiiでスマブラやってた時代にいるんだよ

1人でも楽しく生きられる？それって本当に？友達がいるからじゃない？同じ境遇の仲間がいない状態で、40くらいになって本当に楽しいの？


わたしは仕事もそんなにできるタイプじゃないし、突き抜けた特技もないからバリキャリマダムみたいなのにもなれる気がしないよ、何もない孤独でそれでも趣味だけで楽しめる？28歳のわたしはそうとは思わないな

かといってじゃあ婚活するぞー！みたいなバイタリティもなくて、人と生活すんのやだな〜結婚しても子ども産まれるまでは同じマンションの別の部屋借りたいな〜と無知な子どもの空想みたいなことを宣ってるわけですが

時々友達が面白いねって言ってくれるけどわたしは別に面白くもなんともなくて、面白い人間に憧れているだけのほとほとしょうもないバカなのです

浅さが世の中にどんどん露見していくのがこわくて、弱い人間だと思われたくないから今いろんなものに手を出して知らん人間とも積極的に喋ったりしててなんとか人生に価値みたいなものを持たせようと足掻いてるんだけど、こわい

うん、本当は世の中なるものは人のことなんていちいち見てはいないので、無価値と思われるなんてことはなくて、みんなのモブになるだけ

でもそれが一番怖い

傲慢だけど誰のモブキャラにもなりたくないから

しごでき人間になる以外に道はないのかな、とか思ってパソコンとかも買おうとしてる
パソコン買ったら何かができるようになるとか思ってる、こういうところも浅はかである

配信者になって痛めのバカ女コンテンツとして人生切り売りした方がよかったかなあとかも思うものの、周りの人達がみんな素敵な人達なお陰でバカさをなんとか客観視することができており、コンテンツにするほど面白いバカさでもないところが辛い

いまこんなこと書いてるのは40になったときこの記事をバカの黒歴史だって笑い飛ばしたいから

は〜…
風呂入ろ