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ゲストハウスの思い出


私は京都で12年間、「錺屋(かざりや)」というゲストハウスを営んでまいりました。

残念ながらこの2月、賃貸契約終了で延長叶わず、その幕は強制的に下ろされてしまいましたが、続けられるものならばずっと続けたいくらい、ゆるくてぬるくて楽しくて、居心地の良いものでした。

ゲストハウスとの出会いは、和楽庵という町家ゲストハウスでスタッフをし始めたことがきっかけでした。

どきどきの勤務初日、男性ドミトリーの一人旅のゲストがそれぞれ全員超絶イケメンで、なんて素晴らしい職場なんだと打ち震えたのを覚えています。
食べたことのないものもいっぱい食べさしてもらいました。
ずっと終わらなくていいような、ゆるくてぬるい刺激的な日々でした。

和楽庵の女将に後押ししてもらい、錺屋を開業してからは、さらにどっぷりとゲストハウスに浸かりました。

毎月、毎年、それはもう家のように帰って来てくださるかた。
プロポーズされるかた。
受験されるかた。
演奏されるかた。
離島の修学旅行生。
仕事を辞めて、引っ越して来られるかた。
ゲストハウスをはじめられるかた。
いろんな人生の交差点を垣間見、時には介入し、それがそれぞれの今につながっている。
とっても素敵な日常でした。

キッチンでゲストと一緒の朝ごはん、コーヒー、美味しかったなぁと、
あのフレンチトースト、もう一度食べたいなぁと、
思うんです。

今後は自分が訪ねて、それをする番なのかもしれません。

餝屋月屋  女将 上坂涼子


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