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【手のひらに栓抜き】


初めて訪れたのは2019.11.11
亀時間の存在は随分前から知りながら
ひょんなことから何年越しかにやっとたどり着けた宿。

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シーズンオフの、ど平日ということもあって、その日は貸切。静かでここちよいラウンジ。
朝食が並ぶ前のテーブルには、朝の光と植物の影。眩しいあさ。とても綺麗なあさだった。

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朝食を待つ間、ミルでコーヒー豆を挽く。ゆっくりと淹れる。まさに亀時間を味わう。


その後
宿からすぐだと教えてもらった材木座海岸へ朝の散歩

潮が引いた後の波の跡
太陽で浜辺が眩しい

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人もほとんどおらず、
地元のひとがビーチサンダルで犬の散歩。大きな白い犬
絵に描いたような海辺の風景

海をゆっくり見渡すと、なんとその先にでっかでっかの富士山!
いくつもの青に、三艘の船と富士山。
知って見に行くそれと、たまたま目に入ったときの感動は何倍も違った。

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宿に戻ると、オーナーの方がいらして。
その話をすると、この時期は綺麗に見えるんですよ、と。

いろんな話をした。
その当時、私は仕事を辞めたばかりで、
自分のやりたいことで生きていく決心をしていたこと。もちろん不安。
でもいつかこの鎌倉で展示をしたい。その時はまたこの宿にもどってきて、今度はもう少し長く滞在したいということ。

そして、オーナーのマサさんは
世界を回っておられた方なので、ビールの栓を栓抜きナシでできる方法ないかと尋ねたら、やはり知ってらして。
ただ、角と力いるからそれなら、余ってるインドの栓抜きあるからあげますよ、と。

大好きな一色海岸で昼ビールしたいので必死w 有り難く頂戴する。

が、しかし、前日このため買っておいた妻ビールをまさか亀時間の冷蔵庫に忘れてバスに乗るの巻。なんのこっちゃ。
結局栓抜きと妻ビールの物々交換となりました笑

(もちろん途中葉山で降りてビール買いなおし、一色海岸de昼ビールはコンプリート。いつも座る場所。ここからも富士山みれるなんて知らなかった。)

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2021.7.2
念願の鎌倉展示が決まり、もちろん滞在は亀時間
ちょうど亀時間の10周年の年のタイミングだった。少し遅れたけど、京都のお酒を持ってマサさんに会いにいった。
はじめて盃をかわす。自分の夢がかなったこと、いまの状況も喜んでくれた。
音楽のはなしや色々と。

ゲストハウスが好きな理由は、様々な国、土地からやってきた人と出会えることが1番だったけど、
オーナーの方とこんな風な交流ができるとは思ってもみなかった。
全てのタイミングがそこに導いてくれた。

2度目の今回は、"貸切"ではなかったので、
所謂ゲストハウスならではの嬉しい出会いも頂けて、同じ部屋の人や、スタッフの方がまさかの自分の展示に来て作品を手にしてくれたり、
アメリカの人の女性と部屋で久々に英語で話したり。
スタッフの方々ともほどよくぎゅっと。

毎日いただく朝食はやはりおいしく、おかげで心身潤う1日のはじまりで。
いってきます、から、おかえなさい、の数日を過ごす。

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7.10 チェックアウトの日
あの時借りた栓抜き(旅の時はお守りとして連れてってました)を、
無事マサさんに返して、また、来年、といって宿を、あとに。
スタッフの方と共に"いってらっしゃい"と手をふってくれた。

あの日のこの栓抜きが
わたしをまた鎌倉へ連れてきてくれたのだと思います。

ただいまーとまた帰りたい場所。
来年は空も世界もすっきりと晴れてたらいいな。

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※大切なものはいったん”手のひら”にのせるタイプです。

執筆者 :  aya
場所   : ~鎌倉のゲストハウス~ 亀時間


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