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旅は良い!理屈抜きでいい!



「僕ゲストハウスどうも合わないんですよ・・・」

南の島とある居酒屋のカウンターの出来事。
旅行中らしい若い男性がふとその一言を発した時「わかる!その気持ち!!」と思わず応えたくなったが、その青年と私は知り合いではない、その言葉は心の中に留め私はそのまま一人飲みを続ける。
隣の地元客とそんな会話をしている彼の声が一人飲んでいる私の耳に入ってきた時、ふと自分がなぜゲストハウスをはじめたか?その理由を思い出した。

丁度20年前の今頃、地元の広島から47都道府県バイク日本一周の旅に出た。
今のように全国各地にゲストハウスがあるわけではない時代、寝袋なく旅が出来る時代が来るとは想像も出来なかった当時は主にテント泊が大半の7ケ月の修行の日々、その旅中に衝撃を受けた2つの出来事がきっかけで旅宿を始める事となった。

その2つとは、
それまでの”縦社会ではなく横の繋がり”
もう1つは”自分が好きな大地を見つけた”こと。

日本一周の旅をするまでは旅行関係の仕事に勤めており世話好き、旅行好きな私はまさに転職と思っていたが大失恋と健康上の理由があり退職してすぐに旅へ。

その旅に出るまでの人生と言えば縦社会、それは先生と生徒、先輩と後輩、社員と社長その関係が旅先では一変!

社長もフリーターも関係なくみんなが横の繋がりで宴が始まる、これはすごいぞ!それが1つ目の理由。

自分が大好きな大地と出会いは阿蘇。
実は阿蘇には中学生の修学旅行、旅行会社時代に添乗員として数えきれない程に訪れていた。
その時には阿蘇は何も興味ない場所でしかなかった。この旅でも阿蘇は素通りのつもりだった。偶然、旅仲間と再会しなければ・・・・・・

素通りのつもりが阿蘇で10日間、再会した旅仲間と一緒キャンプをする事になり、私は「阿蘇は何度も来たし、もう観るとこない!」そんな感じで一切の興味がなかった。しかし旅仲間は阿蘇が大好きで(まるで今の自分のように阿蘇が大好き)

「明日の朝、気温1度だけど、気合いれて“雲海”見に行こう!」

サラリーマン時代の私なら「いえいえ!明日も仕事あるし朝はゆっくり・・・・・・」間違いなくそう言って断るパターン。それが旅は不思議で心にゆとりができるらしく、好きでもない早起きして行く事に・・・・・・

早朝、テントの外を見ると薄っすら雪が・・・・・・
気温1度の中をバイク走らせて展望台へ。
阿蘇の大地が2度目の衝撃を私に与えた。

「これまで観てきた阿蘇は何だったんだ!」

同じ場所、同じ景色のはずなのに。どうしてこんなに感動しているんだろう・・・・・・

どうして旅行会社時代の私は感動しなかったんだろう?

阿蘇の大地は何も変わらず、佇んでいる、ただただ雄大に、変わったのは自分だ。

旅行会社勤務時代の私は視覚として阿蘇を捉えていたに過ぎなかった。
白紙の私はちゃんと観ている。自分の心で捉えている。
これからは自信を持って自分の色の中で生きよう!
私はこの時、決意したのです。
それならこの旅で教えてくれた2つの衝撃を!大好きになった阿蘇の大地から伝えていこう!
こうして阿蘇の大地で旅宿を始めて気がつけば20年。

「僕ゲストハウスどうも合わないんですよ」彼の言葉はよく理解できる、
それは自分自身人見知りするタイプであり、初めての宿や共用スペースの宿は気遣いするのが苦手だから私は旅先でゲストハウス 泊まる割合は20%

ではなぜ20年も旅宿を継続できたのか?

それは私や冒頭の彼の様に共用空間が苦手な人でも
「ここなら自分の居場所がある!ここなら気遣いせず過ごせる」
自分が旅で感じたそんな空間を作りたい、それは自ら20年前に経験したあの2つがあるから。

あれから20年自分がやりたい宿は出来たのか?

ふと南の島で聞いた一言で思いふける。
答えはまだわからない、
だが1つだけ言えること、それは考えより行動が大事でありあの旅があり今があること。

旅は良い!理屈抜きでいい!
これからも良い旅を!

Guesthouse Hostel 阿蘇び心 阿蘇じゃけん
(PS:この文章は今旅に出ている与論島のホテル〜ほろ酔いで書いてます!旅に乾杯!)

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