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ゲストハウスを楽しもう!〜How To Enjoy?〜


今回、思い出ノートという、ゲストハウスでの思い出などを綴った投稿の、コンクール?的な企画が立ち上がったので、それに合わせてせっかくなのでゲストハウスについてあれこれ書いてみることにしました!

「ゲストハウス」その形態は、まだ旅人の中には浸透しきっていないと思う。定義は、共用スペースを多く有し、その多くが相部屋を持ち、リーズナブルに泊まることが出来るケースが多い。

この記事では、そんなゲストハウスのあれこれや、楽しみ方などを綴っている。ぜひ、ゲストハウスを目的とした旅の面白さを、一人でも多くの人に味わってほしい。

【僕のゲストハウスとの出会い】


僕がゲストハウスと出会ったのは、専門学校の頃なので、およそ13年ほど前のことか。阪神ファンだった僕は、野球観戦に何度も大阪へ行き、その時の常宿として、玉造にあったゲストハウス・由苑を選んでいた。

最初は、ドミトリーなら安く泊まれる!というところに惹かれての宿泊だったが、町屋を改装した空間は心地よく、また、野球応援から帰ってくると、カフェスペースが夜はリビングに変わっており、宿泊している人同士での交流が始まっている。そんな中に混ざって、面白い国際交流が出来るのがいつしかハマってくるようになった。

僕は、飛行機が嫌いということもあり、その頃は海外に行くことはほぼ興味がなかった。(海外デビューはかなり遅く、29歳の時である)しかし、外国人との交流はとても楽しく、カタコトの英語ではあるが、お互いに笑い合う時間はそれまでに経験したことのない新鮮さを感じたことを覚えている。

ゲストハウスの面白さを知り、僕の旅のスタイルも変わっていく。それまでは根っからの鉄ちゃんだったこともあり、列車に乗っていれば満足な旅だったが、次第に「人との繋がり」が、旅のエッセンスとしてウェイトが高まっていく。

ゲストハウスを始めとして、様々な個性的な宿に泊まるようになった。北海道ではいわゆるライダーハウス。本州では、とほやどと言われる旅人宿、沖縄に行けば、沢山の格安ゲストハウスがあり、そんな宿を泊まり歩くようになる。

当初はゲストハウスというものはマイナーなものだったが、インバウンドの増加や次第に知られていくことになったこともあり、いつの間にかちょっとした観光地や都市であれば、難なくゲストハウスに泊まれる時代がやってきた。

そんな中、僕が毎度の様にお世話になっていたのは、「安曇野地球宿」ここは、安曇野シャルソンというイベントがキッカケで知り、それ以降、毎年のように訪れることになる。

宿主望さんのキャラや、そこで出会う人たちの面白さ。宿主⇔お客という関係でなく、本当に家族の様に毎回迎えてくれるというのも、何とも言えない心地よさがあり、何度もリピートするキッカケとなったのだ。

いつしか、こんな来た人と友達になれるような、暖かい雰囲気の宿をやりたい・・・

出来れば、旅人を友人として、家族で迎えるようなそんな宿になればいいな。

なんて思い描くようになったのだ。


<ゲストハウス旅のススメ>


ぜひとも、こんなゲストハウス旅をして欲しいと思う!一種のモデルプランだ。今までゲストハウスに泊まったことがない…という方も、是非一度トライしてみて欲しい!

楽しみ方その1<連泊しよう>

連泊するのが、ゲストハウス旅の一種の魅力だと思う。

宿オーナーは、様々な情報をもっていることもあり、1泊だけではその魅力を味わいきれない可能性が・・・

多分、宿オーナー側も、連泊してくれれば沢山おススメ案内するのに!というジレンマを抱えている方も少なくはないであろう。実際先日、他の宿オーナーの方と話していた時に、折角だから連泊してほしいよね~!という話で盛り上がった。
時間に余裕あれば、是非やってみよう!

楽しみ方その2<基本、ノープラン!>

旅の目的として、○○を見たい!とか、○○を食べたい!など、それなりに目的をもって旅する人も多いだろう。
また、しっかり一日の行程をバッチリ決めて、その通りに行動する人も。

勿論、プランを立てるのは大事なことだが、折角ゲストハウス旅をするなら、是非、想定外のイベントや、宿主に教えてもらう、おススメスポットに行ってみることが出来るような「ゆとり」を持った旅をしても良いかもしれない。

ノープランで旅に出て、辿り着いたゲストハウスで手に入れた情報を元に、翌日のプランを決める。そんな流れに任せた旅も面白い。

楽しみ方その3<早めに到着しよう!>

折角のゲストハウス旅であれば、早めに到着してノンビリと語る時間を持つのを薦める。

宿によっては、ハンモックがあったり、本が置いてあったりと、宿での時間をゆったりと過ごすことが出来るような仕掛けも。
街中のゲストハウスであれば、夜ご飯のおススメを聞いて、食べに出歩くのも面白い。

楽しみ方その4<エクストリーム出社を使いこなそう!>

一部の宿では推奨?されているエクストリーム出社。いわゆる、ゲストハウスに泊まり、その翌日、そのまま出勤するというもの。

近場のゲストハウスでないと難しい技ではあるが、これをマスターしたあなたは、ゲストハウスの虜になった証。

間違いなく、宿主も喜んでくれるだろうし、一緒に滞在しているゲストさんからも一目置かれる存在になれるかもしれない。

非現実的から一気に現実に引き戻されるという、面白い?体験が出来るだろう。(仕事が手につかない…なんてことにならないように)

楽しみ方その5<新しい宿をどんどん開拓しよう!>

昔と比べると、ゲストハウスは本当に増えた!同じ地域内に、幾つものゲストハウスがあるところも普通にある。
(昨年からの情勢により、少し減少や、休業中の所もあるが)

ゲストハウスの特徴は、宿同士の繋がりも強いということ。
次に泊まる宿が決まっていないなら、是非宿主に相談してみよう。おススメの宿を紹介してくれるかもしれない。

実際にそのオーナーが泊まっていなくても、旅人同士の口コミで名前が挙がる宿は多いので、おススメ宿の情報を手に入れることが出来るだろう。

楽しみ方その6<常連になってみよう!>

その5とは相反することかもしれないが、お気に入りの宿をつくるのも楽しみの一つだ。

繰り返し訪れることによって、宿主や、他の常連ゲストさん、そして地元の方たちとの結びつきも強くなっていく。
何度も訪れていると、まるでスタッフのように、宿周りの何やらを手伝ったりを始めるのも面白い所。

僕も、安曇野地球宿に常連ゲストして何度も通い、自分にとって第二の故郷のような感覚が育った。

<ゲストハウスのメリット・デメリット!>


メリット

・地元ならではの情報を得ることが出来る

地域の美味しいご飯屋さんや、お土産など、ゲストハウスをやっているオーナーは、ある程度把握してくれていることが多い。
案内のマップが充実しているところもあるし、無くても一言聞いてみれば、様々な情報を教えてくれることが多い。

・思いがけない出会いや、イベント発生!

ゲストハウスでは思いがけない出会いが沢山!
意気投合した仲間と、翌日行動を共にしたり、宿主と一緒に遊びに行ったり。なんなら、宿のお手伝いをしたり。
宿で発生する全てのことが、いわばイベントのようなもの。
勿論、毎回起こるとは限らず、静かな滞在になることもあるけれど。
そんな何が起きるかわからない!というドキドキ感を味わうのも、一つの楽しみです!

・友達が増える!

ゲストハウスで旅するようになると、少しずつ、旅先で知り合う友人が増えると思う。
今度は仲良くなった人の所へ会いに行ったり、他の旅先で偶然に再会したり。「旅」における、「出会い」の重要性が、ゲストハウス旅によってさらに高まるのではないかと思う。

・もしかしたら、パートナーが見つかる!

一般の宿に泊まるのとは、少し違うゲストハウス。
もちろん、そこに集まるのはいわゆる普通でない人。もっと言えば変人が集まるとも言える。

ゲストハウスもそれぞれカラーが違い、何度も通うという常連さんは、少なくともそこの雰囲気・価値観などに通じるものがある!と勝手に思っている。

ということは、ゲストハウスで出会ったのがキッカケで交際⇒結婚に至る可能性は非常に高い?と思われる。実際に僕達夫妻もそうだし、ゲストハウスきっかけに結婚したという声はちらほら聞く。

デメリット

・雰囲気が合わないときもある

ゲストハウスのメリットの一つである交流。しかし、その時のタイミングによってはもしかしたら雰囲気が自分とは違うなあ~ということも。

そんなときでも笑って無理なく合わせることの出来る寛容さ?又は、うまくすり抜けて、自分のペースを守ることが出来るのが必要なスキルかも。
無理に合わせて疲弊したのでは、元も子もない。

・安かろう、悪かろうなところも・・・

安さだけで選んだ時に陥りがちなポイント。

勿論、安ければどんな環境でもOK!なら大丈夫だが、少しでも快適な旅がしたいのであれば、事前に口コミなどをしっかりチェックすることでも回避が可能だ。特に交流もなく、淀んだ空気が漂っているようなところもないわけではない。
ただ、そんなところばかりではないので、そこに泊まったからといって、ゲストハウスを敬遠するようなことにはなって欲しくない。

・プライバシーはあまりないと思ったほうが良い

ドミトリーと言っても形態は様々。2段ベットでカーテン一枚で仕切られているようなところもあれば、半個室的に、カプセル型に近いようなベッドもある。
個室をキープすることで、多少はプライバシーも守れるが、シャワーやリビング・トイレなどは共用。その点も考えて使ったほうが良い。

・旅館やホテルのようなサービスは期待できない

ある程度慣れた旅人が使うことを想定している宿が多いため、基本的にはアメニティーなど必要に応じて持参する必要がある。中にはタオル等の提供をしているところもある。

寝具もセルフで敷いたり片付けたりする場合もあり、その宿の滞在ルールはしっかり確認する必要がある。


<立地による区別>


・都市型ゲストハウス

ドミトリースタイルを中心に、比較的廉価で泊まれるところが多い。(近隣のビジネスホテルなどよりも安い価格を意識している)
利便性の良い立地が多いため、旅人だけでなく、ビジネスマンや観光客など様々な人が使う。
バックパッカー向けの、外国人観光客を意識した宿では、一時期、宿泊者の大半が外国人という状態であった。
一度チェックインしてしまえば、暗証番号キーなどによりフリーに出入りできるところも多く、お酒が好きな人にはおススメの居酒屋やバーを飲み歩く楽しみもあるだろう。

・農村型ゲストハウス

アクセスは不便ではあるが、ゆったりとした古民家などの空間を使っているところが多い。近隣に食事を出来るところも少ない場所が多いため、2食付きなどで提供していたり、共同調理という形で、簡単なお手伝いをしつつ、一緒にご飯を食べるというスタイルも多い。


<滞在スタイルの区分>


・交流型ゲストハウス

ゲストハウスと言えば交流!という意見もあり、多くのゲストハウスが旅人×旅人や、宿主間での交流を促している。
カフェバーなどがあって、夜はそこでお酒を呑みながら語らう時間を持っていることもあったり、みんなで持ち寄りや共同調理などでご飯を食べるような時間を大切にしているところもあったり。

・非交流型ゲストハウス

比較的、都会に多いタイプである。観光客や、ビジネス客をターゲット層にしており、個々の時間を大切にするような空間づくりが見られる。
共用ルームも、落ち着いた雰囲気を作り、あまり集まって騒いだりする雰囲気ではないことが多い。

・体験型ゲストハウス

特に農村部に多いが、様々な「体験」をウリにしているゲストハウス。
ネイチャーツアーであったり、スポーツなどのアクティビティなど。農作業や、地域の方たちとの作業やお祭りなど。様々な体験があり、より地域に根差した形でのオリジナルな体験を提供しているところがある。

・一棟貸しゲストハウス

田舎に多いのは、一棟貸しで営業している形のゲストハウス。
家族やグループで利用すれば、そんなに高くない金額で使える場合もあるのが嬉しい。
自分たちのペースで気を遣わず、ノンビリとした滞在をするのには打ってつけのスタイルだ。


<ゲストハウス×〇〇>


・シェアハウス併設

多様な人が集まるという意味合いでは、ゲストハウスとシェアハウスという二つの機能を持っているところも数多くある。
旅人が少ないときでも、誰かしらは居るので日々、いろいろな交流が生まれやすいというメリットがある。

・カフェ併設

カフェスペースがそのまま夜は交流するスペースになるなど、ゲストハウスとの親和性が高い業態の一つ。朝食を宿泊者用に提供している場合がある。
比較的都市部や、観光地などの人通りがある程度ある所に立地するゲストハウスに多い形態だと思う。

・本屋併設

古本などを扱い、本屋や図書館的な機能を持つゲストハウス。
旅先で読む本はまた新鮮なもの。
ついつい寝室に本を持ち込んでしまうと、夜更かしした後に更に本を開いてしまい、なかなか眠れないということになりかねない。

・イベントスペース併設

様々なオーナーやその周りの人たちで、イベントを企画するゲストハウスも多い。そういったイベントのメリットは、やはり近隣の地元の人とも交流できること。ゲストハウス自身が、旅人と地域の人が交わるキッカケともなる。

・コワーキングスペース併設

いわゆる「ワ―ケーション」型の滞在が可能な施設。
特に昨年あたりから、リモート出勤が注目されるようになり、会社に行かなくてもオンラインで仕事が出来る環境が整いつつある。
ゲストハウスに滞在しながら昼間は仕事をし、夜は交流する・・・なんてスタイルも、普通のことになりつつある。
他にも、許可の種類により、民泊と簡易宿泊の違いもあったりするが、ここでは割愛する。


<ホニャラノイエってどんな宿?>


僕達夫妻が運営する宿・ホニャラノイエも簡単に紹介させてもらおう。
上に挙げた例の中から、以下が該当すると思う。

・農村型
ホニャラノイエの位置する大野町は、ド田舎・・・という程でもないものの、程よい利便性はあるものの、基本的には田舎の風景が残る。また、昔は酒屋さんであった古民家をそのまま活かしていることもあり、「田舎の親戚のお家」に遊びにいくような感覚を覚えるという声もある。

・体験型
プログラムとして組んでいる訳ではないが、突発的?に様々な体験を味わうことができる。主に僕たちの生活パターンへの巻き込み型だが、近くの古墳へお散歩に行ったりと、さりげなく町の隠された魅力を紹介したりも。毎回同じ体験でない、その時に応じた何かが待っている。

・交流型
現状、まだまだ旅人同士が一夜を共に過ごすということは少ない。しかし、その分僕たち夫妻とゆっくり語って交流出来るような雰囲気を大事にしている。2度目に来る時は、「ただいま」「おかえり」というような関係を作れるとイイな。

・イベント
ホニャラはイベントがホントに多彩。僕たちがやりたいなぁ…と思ったことや、近くの人のやってみたい!を気軽に?実現してしまっています。地元の人だけでなく、時には旅人も混ざり、繋がりが生まれています。
主にFacebookで告知しているので、ぜひチェックしてみてください。

・コワーキングスペース
古民家ならではの、自然の音が聞こえる中のコワーキングも気分転換となってイイもの。縁側であったり、庭であったり。土間だったり。その時々で一番気に入ったところでお仕事してみるのも面白いかもしれませんよ。


ゲストハウス旅の最大の魅力は、「人」に出会いに行くことだと思う。
ぜひ、この記事を読んでいただいたあなたにも、ゲストハウス旅に飛び込んでいただき、個性的な宿を泊まり歩いて欲しいなと思う。


自己紹介
加藤武留
1987年生まれ。物心ついたころからの鉄道好きから始まり、中学の頃からは一人旅に目覚める。高校~専門学校を経て、「鉄道運転士になる」という夢を追いかけて、鉄道会社(JR東海)に就職した。
その一方、ソーシャルマラソン・略して「シャルソン」というイベントに出会うあたりから、会社員としての自分のこれからの人生に疑問を覚え始めた。会社員として働く傍ら、「シャルソン」を地元の岐阜で主催。会社員として、敷かれたレールを歩くのではなく、自分でレールを敷いて生きていく道を意識し始める。
3回の岐阜シャルソン主催を経て、退職と自立を心に決めたあたりから、現在の活動につながる、岐阜県揖斐郡大野町とのつながりが出来る。始まりは一軒の古民家。2年弱の活動を通して、地域の方との繋がりも少しづつ出来る。
その一方、シャルソンに出会った地でもある長野県の宿、安曇野地球宿にて、転機のきっかけとなる出会いが。当時は地球宿のスタッフであり、現在の妻となる瑛美ちゃんとの出会いだ。
数々の宿での経験を持ち、将来の「暮らし」のイメージも、僕と通じるものを感じた。
9月からの交際開始からはトントン拍子。12月には入籍、2月には退職して世界一周の新婚旅行への旅立ち。途中、僕らの拠点と考えていた古民家の入手計画が頓挫するトラブルもあったものの、結果として現在のホニャラノイエとなる古民家と出会うことが出来た。
そんな激動の一年が過ぎ、2020年3月、僕達夫婦の拠点である古民家宿ホニャラノイエを開業。
僕にとって、新しい第二の人生のスタートを切ったのである。

タケル君Photo

岐阜県西美濃の古民家宿 ホニャラノイエ
「人生の途中下車しませんかしませんか?」

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