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ゲストハウスを始めた本当の理由


いろんな場面でいろんな人から、ゲストハウスを開業した理由を聞かれる。その度に私はいつもこう答える。

「学生時代から海外へ一人旅をしていて、宿泊していたゲストハウスで楽しい思い出がたくさん出来、今度は自分がその思い出を提供したいと思ったから」

もちろんこれは事実であるし、心からそう思っている。今でも毎日、「お客様に笑顔で帰って頂きたい」「お客様にワクワクして頂きたい」と考えながらゲストハウスを運営している。

でも本当は、一番の理由はこうである

「職場での理不尽ないじめ、パワハラに耐えられなかった」

詳細を書くと小冊子が出来るくらいになってしまうのでここでは書かないが、要するにサラリーマンとして働くのが嫌で仕方がなかったのだ。まずまずの大手企業で安定はしていたものの、あんな劣悪な環境でよく14年間も働いていたなと今でも思っている。

様々なことが重なってついに耐え切れずにゲストハウスを地元である関西で開業することを決心し、2015年5月、会社を辞めることを申し出た。

本当はすぐにでも辞めたかったのだが、会社の事情で数か月間は働かざるを得ず、当時愛媛県に住んでいた私はその間に、四国のゲストハウスを家族で回ることにした。

最初に訪れたのが、香川県善通寺市にある「風のくぐる」さんであった。

建物の中に入ると、かわいくて素敵な空間に妻も私も一発で魅了された。そして、チェックイン時にオーナーの氏家さんに、「関西でゲストハウスをやりたいので色々と教えて下さい」とお願いすると、快く引き受けて下さった。

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その夜は即席のゲストハウス開業勉強会となった。本当にたくさんの事を教えて頂き、忘れないようにノートにしっかり書き留めた。

あの時の事は今でもしっかり覚えているが、特に印象に残った氏家さんの言葉がある。それは、
「意にそぐわない事をやらなくてもいいから楽しいですよ」

その言葉を聞いて私は、「やっぱりゲストハウス運営って楽しいんだ」と確信し、ますますゲストハウス開業へのモチベーションが上がった。

その後も四国のゲストハウスを数軒回り、色々と勉強させて頂いたが、オーナーさんたちとお話しして感じたのが、「みんな楽しそうにやっていてイキイキしている」ということであった。

それから2年後の2017年6月、一筋縄ではいかなかったけれど、やっとの思いで姫路にゲストハウスを開業し、お客様方を始めとするたくさんの方々のおかげで現在5年目を迎えることが出来た。

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皆さんご存じの通り、2020年2月ごろからコロナ騒ぎが始まり、未だに終焉しなくて大変な時期が長く続いているが、会社を辞めてゲストハウスを開業したことを後悔したことは今まで一度もないし、こんなに楽しいのならもっと早く始めておけばよかったと思っている。

シロノシタゲストハウス 姫路のお宿
オーナー 城下 智久

(最初の写真は、3年前の夏に3度目の風のくぐるさんに行った時のもので、近くのうどん屋さんで撮影しました)

城下 智久
大阪生まれ神戸育ち。根っからの海外旅行好きで今まで行った国は35か国に上る。海外に行けない現在は、国内旅行を満喫中。後2県(秋田県・福島県)行けば全都道府県制覇。
2017年6月に姫路城から徒歩圏内の場所に、シロノシタゲストハウス 姫路のお宿をオープン。家族経営のアットホームな雰囲気で、一人旅・友達同士・カップル・家族連れなど様々なタイプのゲストを迎えている。
また、全国のゲストハウスを盛り上げる為に、2020年10月より「御宿印帳プロジェクト」を主催。現在、全都道府県85軒のゲストハウスがプロジェクトに参加している。

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