初日雇いバイト

今日は生まれて初めて日雇いバイトに行った。

朝6時に起きて6時15分に家を出て7時半から冷凍室でのピッキング作業。
マイナス20度の室内の寒気は自分なりの最強防具を全て貫通してきて手足の末端が凍って痛い。
最初の30分くらいで本格的に「ここから逃げよう」と考え現場の社員に見つからない逃走ルートを探していたが、同じく派遣の60歳くらいのおばあちゃんがマスクから出たまつげと眉毛を凍らせながらいそいそ作業しているのを見て何となく自分も頑張らなきゃという気持ちになって結果、昼休憩までがむしゃらに働いた。

昼休憩。休憩室で相席になった同じく派遣の学生風の男と話す流れになって、やはり冷凍室内の作業は身体に堪えるのでなんとかして冷凍室外の作業に移れないかという話になった。
休憩時間の45分で出た答えは、寒そうにして作業がままならない姿を社員に見せるという何とも情け無い作戦だった。

休憩明け、休憩中に戻っていた手足の感覚はほんの数分で消え、生まれて初めて無理矢理でも常時身体を動かしていないと手足の末端から凍っていって多分死ぬなといった具合になった。

遠目に休憩中に話した男が比較的暖かい定温室に移動しているのを見て、「さては作戦成功したのか」と思ったが後から聞くとたまたま配置転換したみたいだった。
自分は作戦を実行するわけでもなく、時々社員の目を盗んで定温室で休憩する事でなんとか定時まで働ききれた。

時給は安いし手足の末端は一時機能不全になって散々だったが冬の寒さに対する抗体はできた気がするからよかったのかもしれない。