アーカイブ

「ねぇ」
ロンはとてもうるさいし、小さなロボットだ。そのロボットの一言で目が覚める。
「なに?」
と返答する。
「人間に、この緑を守ることは出来たのかな?いや、もし仮の話なんだけどさ。」
ロンはとても寂しそうな声で語る。

この地球は環境破壊し、生物は根絶やしに絶滅してしまった。ぼくとロンだけが生き残っていた。ぼくは死ぬ間際に、父親にロボットにされていた。睡眠薬を飲まされて眠っている間にぼくの身体は変えられていた。ぼくは、小さな一歩を進むロンをみて励まされている。

海のこと、空のこと、鳥のことを夢に見る。だけど、もう何もない。ロボットになったぼくはアーカイブをとにかく深掘る。アーカイブを通じて自然に触れることができる。自然の中で海を泳ぎ、空を見渡し、鳩たちと歌を歌う。ロンはいつも不思議そうに質問する。

「何故自然を人間は守らなかったの?」

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