汎血球減少まとめ

・2系統の血球が減少した状態(bicytopenia)も、基本的に汎血球減少と同様のアプローチ。
・汎血球減少は、骨髄における血球産生の低下、末梢での血球の消費・破壊亢進が原因
・骨髄の異常:再生不良貧血、薬剤性、アルコ―ル多飲、MDS、PNH、急性白血病、VitB12欠乏、葉酸欠乏、銅欠乏、アルコール多飲
・末梢での消費・破壊亢進:SLE、シェーグレン症候群、薬剤性、慢性肝疾患/肝硬変、特発性門脈性亢進症、血球貪食症候群
・まず汎血球減少をみたら、まずは診断に骨髄検査が必要か判断する。
・日常診療でみられる慢性で軽度の汎血球減少は、脾機能亢進症、MDSによる事が多い。高齢者はまずMDS。
・急性の高度の汎血球減少は、急性白血病、HPSなど重篤な疾患の可能性を考える。

薬剤性の原因
抗菌薬・抗ウイルス薬(バンコマイシン、リネゾリド、ダプトマイシン、ST合剤、デノシン、テトラサイクリン、リファンピシン、フルシトシン、クロラムフェニコール)、消化性潰瘍治療薬(PPI、シメチジン、ラニチジン)、NSAIDS、抗甲状腺薬(プロピルチオウラシル、チアマゾール)、抗痙攣薬(カルバマゼピン、ヒダントイン系など)、抗精神薬(リチウム、クロルプロマジンなど)、アロプリノール、アセタゾラミド、抗リウマチ薬(メトトレキサート、ぺニシラミン)など

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