RINGOMUSUME「モドコモード」【歌詞解釈】
0 はじめに
「モドコモード」は、RINGOMUSUME 4th Album「Eternity」(2021.7.21リリース)の収録曲です。
(20th+1ライブver. ↓)
私は、これまで「モドコモード」に関する記事を2本投稿しています。
そのうち、『「モドコモード」って、どんな意味?』が、1000ビューを超えました。
(やっぱりどういう意味か気になる人が多いみたいです。)
ありがとうございます。<(_ _)>
この機会に「モドコモード」の歌詞の世界を私なりに解釈してみました。
あくまでも私個人の見解ですので、自分の世界観と合わなかったときは、どうかご容赦ください。
※歌詞を頭から順に解釈するスタイルではないので、ご注意ください。
1 微妙な関係
「モドコモード」は恋愛の歌です。
ただ、二人の関係は微妙です。
こんな言葉たちを見ると、なんか思うように進展していないようですね。
2 うまくいっていたのに
以前は名前を呼び合って、おしゃべりもして、うまくいっていたのに、今は「私たち付き合ってるってことでいいんだよね?」状態のような感じもします。
3 すれ違い
どうして、そういう状態になっているのでしょうか?
「本当は」と言っているので、表向きは強がって、そっけない態度を取っているのでしょう。
そのせいでぎくしゃくしているのかもしれません。
また、「君」の態度もはっきりしないところがありそうです。
知り合った日から半年過ぎてもあなたって手も握らない(※)ので、(私)のことをどう思っているのかわからず、不安な気持ちになっているのでしょう。
※「赤いスイートピー」(作詞:松本隆)
(逆に、「君」がそんな態度だから、(私)もついついそっけなくしてしまうとも考えられます。)
4 君のことが気になる
(私)は、そっけない態度を取りつつも、やはり「君」がどう思っているのか気になります。
5 わかってほしい
本当の気持ちに気づいてほしい。
冷たくしているようで、本当は甘えたいし、温かく接したいことをわかってもらいたいのです。
でも、そのことをはっきり伝えられないようです。
(ねぇ寂しくて)がカッコ書きなのは心の声ということでしょうか?
「まるでこぎん刺しのように~」は、こぎん刺しが単なる装飾ではなく、目の粗い麻の服の目を塞ぐことによる防寒の意味もあったことを歌詞に織り込んでいます。
6 やっぱり君が好き
こう言っているところを見ると、(私)には、二人が上手くいく予感があるようです。
なぜ、そういう予感があるかと言うと、君と会えない冬の間に、(私)は「君」のことが好きだということがはっきりわかったからです。
「1・3・5・7 1・3・5 奇数の目をすくいながら」は、こぎん刺しの技法を表しています。
そして、次のような津軽の娘たちの心情「ココロ」も歌詞に織り込まれていると思います。
こぎん刺しは晴れ着であり、愛する人に見てもらいたい、ほめてもらいたいものなのです。
「1・3・5・7 1・3・5 声に出して数えながら」は、計算が狂ってしまわないように、一針ずつ確認しながら作業している様子でしょう。
「声に出して数えながら」は、秘めた思いを確かめているようにも読めます。
そして最後の「なんだから」の繰り返しに、恋は想像より難しいのではなくて、自分の「好き」な気持ちに素直になればいいだけ、そのことに気づいたことを表しているように思います。
7 もう迷わない
時々、刺す目を間違って、自分でも不思議に思える形になることもあるけど、君がいればそれだけで幸せ。
よく考えたら、お互いによくしらないことばかりだね。
離れていても、愛する気持ちは変わらないよね?
これから、ふたりの世界をつくっていこうよ。
「モドコ」を積み重ねて複雑で美しい模様を描く、こぎん刺しみたいにね。
(感想)
こぎん刺しの技法や歴史的背景、こぎん刺しに込めた津軽の娘たちの心情までも巧みに織り込んだ歌詞には感心するばかりです。
こぎん刺しのことを深く知らなくてもちゃんと恋の歌として成立しますが、いろんなことを調べて知っていくと、どんどん歌詞の世界が深くなる、一粒で何度も楽しめる歌だと思います。
歌詞ばかりでなく、雪を踏む音を取り入れたり、振りの中に「モドコ」の形を表現したり、トータルで「モドコ」「こぎん刺し」の世界を感じることができるパフォーマンスになっているところもすごいですね。
おわり
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