真似事
20代半ばの頃、「金持ち父さん貧乏父さん」という本を読んだ。
いい大学を出ていい会社に就職したのが貧乏父さんで、中卒の自営業が金持ち父さんだ。
当時俺は経営というものに悩んでいた。
ただただ窓拭きが好きで独立したはいいものの、経営そのものには全く興味を持てなかった。
ロープにぶら下がりながら、適当に窓拭きしてるだけで満足だったが、次第にそうも言っていられなくなる。
独立した当初は順調だったが、数年後には資金繰りに悩んでいた。
それであれこれビジネス書を読む中で出会ったのが、上記の「金持ち父さん貧乏父さん」だ。
ここには金持ちになる方法が書いてある。
俺はこの本を読み、まず金持ちの定義を決めた。
寝てても入ってくるお金 > 生活費
単純に言えばこれだ。そしてこれをどうやって実現出来るのか考えた。
本の中では、とにかく「資産」から収入を得るべしと書いてある。
このときの自分の資産は会社だった。
机の上にA4用紙とペンを用意し、俺は数字を書き込んでいった。
会社の売上、利益率。どこまでの売上になれば自分は寝ててもOKになるのか必死に考えた。
目標が定まれば、次は行動だ。
しかしこれが上手く行かない。
会社をシステム化して、自分がいなくても勝手に回る状態にする。
こういう目標でいたのだが、全く持ってダメだった。
一歩進めば一歩下がる。自分という人間に嫌気が差したのもこの頃だ。
そんなとき、ESNと出会う。
ESNは人のネットワークを扱うビジネスだ。
周りの人間と協力して、自分の資産を構築していく。
ガテン系の人間と沢山繋がりがあった俺は、すぐにみんなをESNに誘った。
その結果、俺は資産を手に入れ金持ちになった。
今は好きなときにだけ働き、他の時間は海外旅行などに使っている。
きっとこれを読んでるお前も、お金や時間の悩みがあるんじゃないか?
さあ、ESNを始めよう。
エキセントリック・スーパーネットワークに入会するんだ
はい。
詐欺師の真似事でした。おしまい。
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