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踊ることは誰にも止められない/Shing02
違う文化や思想を持った人たちが、その垣根を越えて分かり合えるというのは、ファンタジーなんだろうなと思う。 ましてや、法や職業の壁を越えてまで。 でも僕たちはそういうファンタジーが現実になることをどこかで望んでいたりする。特に確固たる根拠もなく、ね。 いわゆるダンス規制法の対象となっているのは、ダンスを楽しむ人たちではなく、箱、つまり場所を提供することを生業としている人や企業。 だけれども、しわ寄せを食らうのは、その場所で楽しんでいる人たち。 もちろん、現実的には店のほうがダメージは大きいんだけどね。 法律を改定するための運動として、クラブやライブハウスは健全なんだ、とアピールする運動も最近は目立つ。 それはそれで良いことなんだろうと思うし、実行している人たちには頭が下がる。 でもね、僕ら、なんかちょっと悪いことしてて、法律やポリ公なんてSUCK!なんて気持ちどっかにないかな? 昼間に酒も飲まず、おとなしく音楽聴いて奇声もあげず、ダンスもしないなんてばかりで楽しいんだろうか。 それはそれでありなんだろうけど。 真夜中から朝方までかけて、浴びるほど酒を飲んで(ドラッグはFUCK!)、バカみたいに騒いで、汗かいて踊り狂って、そして音楽と文化と交流と酒とかを楽しんで愛して。 ここは、日常生活とかけ離れた異空間だからいいんだよ、と自分は思う。 その場所がずっとあって欲しいと切に願うし、老人になっても行くんだろうと思う、頻度は減っても必ず行き続ける。 行きたい、行くだろう、じゃなくて、行くんだ。 もう40も半ばになって、昔みたいに最初から最後まで踊り狂ったりはできないけどね。 で、このダンス規制法の問題だけど、近いうちに何らかの形で決着はつくんだろうけど、それは僕達が望んでいるものとは違うかもしれない。いや、おそらくは違うんだろう。 今までのようには遊べないかもしれなくて、文化自体が変わらなければいけないのかもしれない。 ただ、そこで古き良き時代を懐かしんで愚痴るのはみっともないように思う。 文化の形は、どうあっても変わっていくのだから、一つの転機、節目として、受け入れることも必要なんじゃないか。 ただ、この素晴らしい場所をなくさないよう、出来ることは協力し、そしてなにより楽しんでいこうじゃあないか。