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結局、北米版LB6でオベロンたちは何回「運命」をねじ込んだのか
はじめに
読んでくださっているのは99.9%フォロワーさんだとは思うが、一応軽く自己紹介をしておこう。私は翻訳を楽しむ目的で、北米版(英語版)fgoを日本版と並行してプレイしている者だ。本編・イベントのシナリオは、サービス開始から最新のLB6戴冠式まで全てクリア・読了している(プレイログまとめはこちら)。
そんな自分が今回、北米版でLB6を攻略しながら、ずっと意識していた疑問があった。
【〜第4節まとめ】オベロンが北米版で「独自に」運命に絡めて発言した物事
— とろいえ (@getreuew) June 14, 2023
・自分と藤丸立香の出逢い
・自分が妖精國でカルデアを手助けすること
・妖精國は滅びる
・世界の危機(がかかってるので金貸して)
・(『夏の夜の夢』で惚れ薬を浴びた者が間違った相手を)永遠の恋人(と思い込む)#trNAgo https://t.co/FL2WsJnjX6
今回、運命ねじ込みやたら多くないか? 特にオベロン。
そんな問いを抱えて数十日、ようやくLB6本編もクリアし諸々落ち着いてきたので、本国で2023年水着イベが始まってしまう前に今回の記事で向き合おうと思い立った次第だ。
「運命ねじ込み」の定義
「運命ねじ込み」は完全に私の独自用語なので、ここで定義をはっきりさせようと思う。
① 日本語fgoの原文時点では「運命」「宿命」の語句が使われていない箇所で、
② 北米版fgoで新しくfate・fated等、「運命」やそれに関する単語が使われている翻訳
以上の①②の条件を満たすものを「運命ねじ込み」と呼ぶことにする。
本記事では特に、LB6本編シナリオ内の運命ねじ込みに対象を限定して回数をカウントする(鯖のプロフィールや戦闘・マイルーム等でのボイスの翻訳は対象外。LB6関連サーヴァントを全員召喚できているわけではないので、比較としてフェアにするため)。
ちなみにこの運命ねじ込み、北米版fgoでは前々から観測されている(詳しくはあとで触れる)。だってFate/Grand Orderの翻訳なんだから、隙あらばうまいことfateと絡めて言いたくなるのはもう仕方ないと思う。タイトル回収が大好きなオタクはどこにでもいるのだ。だが、それを踏まえても今回は多い、かなり多い。
というわけで、まずは発言者別にランキング形式でまとめてみた。
第1位:オベロン(8回)
第1節進行度2、藤丸立香との感動の出逢いについて
日本語原文には相当する語句の無い…に込められた「何か」 #trNAgo pic.twitter.com/iQ3HiLAD9p
— とろいえ (@getreuew) June 7, 2023
第1節進行度6、自分が人理の英霊として、唯一カルデアを手助けする鯖であること
destined #trNAgo pic.twitter.com/WE71QWjrqe
— とろいえ (@getreuew) June 8, 2023
第2節進行度2、ブリテンはもともと滅びることになっていること
北米版くんが隙あらばfate系のワード(destiny系も)を差し込むのが好きなんだと思ってたんだけど、もしやそれとは別軸で、北米版オベロンも彼個人の傾向として運命を語りがちだったりするのか?#trNAgo pic.twitter.com/ujmyt7MR39
— とろいえ (@getreuew) June 9, 2023
第2節進行度3、(『夏の夜の夢』の作中で惚れ薬を飲んだ者たちが本来とは違う相手を)永遠の恋人(だと信じてしまうこと)
JPN:間違った相手を永遠の恋人だと信じてしまう→ENG:他の相手と共にいるのが運命fated to be withなのだと信じてしまう 北米版オベロンやっぱり運命語彙やたら多くないか? #trNAgo pic.twitter.com/0CmqCXqQ19
— とろいえ (@getreuew) June 10, 2023
第3節進行度5、世界の危機(がかかっているのでお金貸して!)
別件として、ここでオベロンにお金貸してあげた方が世界の危機がスムーズに訪れるの本当に悪質だな……ムリアンの(弱体化してるとはいえ)妖精眼にも引っかかってないんでしょ? #trNAgo https://t.co/FL2WsJnjX6
— とろいえ (@getreuew) June 15, 2023
第9節進行度4、(汎人類史という)ひとつの世界の行く末
JPN:世界の行く末→ENG:fate of the world やっぱり筋書き(おしまい)の話だと運命語彙増えるよな #trNAgo pic.twitter.com/DJ8IcDfrVU
— とろいえ (@getreuew) June 21, 2023
第11節進行度3、予言の子がブリテンを救うこと
おっ、久しぶりに北米版独自のオベロン運命発言来ましたね。今回はJPN:ブリテンを救う『予言の子』→ENG:ブリテンの運命づけられた救い主 なんか、キャストリア周りはfate系とdestiny系で比較的後者が多いかもしれないな #trNAgo pic.twitter.com/WTJzIn76FF
— とろいえ (@getreuew) June 26, 2023
第24節進行度1、(キャストリアに)君の雑な性格ってずっとそのままなの?
JPN:(キャストリアに)その雑な性格は何をしてもよくならないの?→ENG:君は永遠に雑でいる運命doomed なわけ? ここに来てまた新しい運命語彙が出てきちゃったよオベロン先輩 #trNAgo pic.twitter.com/ol2HhWt6UX
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
参考記録
宝具ボイス3「誰だって、今より少しだけ幸福になりたいんだろ?」の「幸福」がfortune
※微妙に判断に迷うのと、そもそも宝具ボイスは今回の集計対象外なのでカウントせず
宝具ボイス3。「誰だって、今より少しだけ幸福になりたいんだろ?」、fortune だと幸福というより幸運なのでh……いや待てよ、「「運命」」? そうなのかオベロン? #trNAgo pic.twitter.com/dKCPZCHLSa
— とろいえ (@getreuew) June 29, 2023
第2位:モルガン/トネリコ(3回)
断章/5、「ここで会ったのも何かの縁」
※北米版fgo全体としてみてもfate頻出シチュだと思う
「縁」をfate運命で訳すやつ、北米版くんずっとずっと前から隙あらばやってるんだけど、もうなんぼあってもいい #trNAgo pic.twitter.com/fw6zeu4AGN
— とろいえ (@getreuew) June 28, 2023
断章/6、予言の子が次にブリテンを救う妖精であること
トネリコが語る、予言の子がブリテンを救う運命はdestined(これも本国で運命とは言ってなかったやつ) #trNAgo pic.twitter.com/PyoIBsOFz5
— とろいえ (@getreuew) June 30, 2023
第24節進行度4、他の異聞の王のたどった末路(が自分にも訪れた)
普通に打ち倒された大物ムーブなんだよな(そしてまた運命fateをねじ込んでくる北米版くん)#trNAgo pic.twitter.com/pri5DqJymd
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
第3位:該当者多数(2回)
ハベトロット
断章/1、マシュに不埒な妖精が近づけないこと
北米版くんのfateの使い方はどんどん成長していくな #trNAgo pic.twitter.com/WCUrEolM0F
— とろいえ (@getreuew) June 9, 2023
第7節 断章/4進行度2、ボガードがブラックバレルを使うと決めたことの致命性
JPN:それがシェフィールドの終わりの始まり→ENG:その運命の/致命的な/不吉なfateful引き金を引くのが、シェフィールドの終わりの始まりとなるとも知らずに #trNAgo pic.twitter.com/1nsqmNWZHs
— とろいえ (@getreuew) June 17, 2023
レッドラ・ビット
第3節進行度7、「これも何かの縁」
おまえも運命を語るのか……(「縁」をfateで訳すの自体は前から北米版くんの十八番ではある)#trNAgo pic.twitter.com/cI2v3ZAqvF
— とろいえ (@getreuew) June 11, 2023
第26節進行度4、カルデア一行がブリテンを(真の意味で)救う(勇士である)こと
やっぱり「ブリテンを救う」系(キャストリア周辺で頻出)の運命はdestiny系が多いんだよな #trNAgo pic.twitter.com/2R9mJQICLz
— とろいえ (@getreuew) July 16, 2023
マシュ
第5節 断章/3進行度3、予言の子がブリテンを救うこと
LB6の登場人物たち、もしや「妖精國が(予言の子や異邦の旅人や奈落の虫の関与のもと)辿る筋書き」を「「運命」」と呼んでるのか? 故にこそ、オベロンの使う頻度が突出する……北米版くんがもともと運命語彙大好きなのもあって、この法則だけでは説明できないシーンも沢山あるけれども #trNAgo pic.twitter.com/mwOCYarU5H
— とろいえ (@getreuew) June 16, 2023
第29節進行度5、ブリテンを(その運命から)救う
JPN:ブリテンを救う→ブリテンをその運命fateから救う なんというか、ラスボス戦BGMがOPアレンジみたいなザ・ど真ん中に運命ねじ込んできたな……すげえよマシュは #trNAgo pic.twitter.com/nE0HgYen2U
— とろいえ (@getreuew) July 21, 2023
ホームズ
後編 序、カルデアが予言の子に協力すること
JPN:カルデアが『予言の子』に協力する→ENG:カルデアが予言の子と運命を共にするthrow their lot in with 本当に隙あらば運命をねじ込んでくるな #trNAgo pic.twitter.com/fXBxnZzf8r
— とろいえ (@getreuew) June 25, 2023
第29節進行度1、創世期のケルヌンノスの身に起きた顛末
JPN:(創世記の)ケルヌンノスの顛末→ENG:ケルヌンノスの運命fate これはまあfateでしょうもう(本日の北米版独自fate)#trNAgo pic.twitter.com/ZcOqOP54fl
— とろいえ (@getreuew) July 20, 2023
ムリアン
第16節進行度4、トリスタンとキャストリアの因縁(の対決)
本日の運命(北米版独自の)#trNAgo pic.twitter.com/wdiHwHk1Hv
— とろいえ (@getreuew) July 2, 2023
第26節進行度6、妖精國の妖精は滅びる(しかない)こと
「妖精が滅びること」もどうやらfate(fated)カテゴリなんだな(北米版独自の運命表現)#trNAgo pic.twitter.com/rfgtk6XUfd
— とろいえ (@getreuew) July 17, 2023
マーリン
第17節進行度2、現状のブリテンで王となる者は犠牲の仔羊になってしまうことになること
JPN:(王とは)生け贄のようなもの→ENG:犠牲の仔羊となることが運命づけられているdestined to be a sacrificial lamb #trNAgo pic.twitter.com/ivUuHRlvAZ
— とろいえ (@getreuew) July 2, 2023
第27節進行度7、村正の行為でキャストリアが助かった因果
村正顔の人とアルトリア顔の人の運命はfateと見つけたり しかし、やっぱり「星の聖剣」の星はたしかにplanetだけど、それを「星」ワンワードで言及するならそれはstarじゃないかな……(往生際)#trNAgo pic.twitter.com/frzjnzvtu1
— とろいえ (@getreuew) July 18, 2023
メリュジーヌ(メリュ子)
第23節進行度5、自分が本来の姿に戻ってしまうこと
メリュ子、自分が今の姿を保てなくなってしまうこともfateと呼ぶのか……(北米版独自の運命ローカライズ)#trNAgo pic.twitter.com/0XyT8JxjEn
— とろいえ (@getreuew) July 11, 2023
幕間_3、妖精たちは悪妖精やモースになるのが避けられないこと
おっ、この文脈でdestinedは珍しい気がする(本日の北米版独自運命)#trNAgo pic.twitter.com/L9jWAsJeTK
— とろいえ (@getreuew) July 19, 2023
その他の用例(1回)
ダヴィンチ:第3節進行度2、キャストリアがブリテンの救世主であること
明らかにオベロンが多くはあるんだけど、もともと北米版くんが運命語彙好きな傾向もあるし、もともとやりがちだったけど今回オベロンに集中しているとも思う #trNAgo pic.twitter.com/OH7S1erM9K
— とろいえ (@getreuew) June 10, 2023
ボガード:第5節 断章/3進行度3、モルガンがノリッジを見捨てること(運命に委ねる、滅びる運命のままにする)
JPN:ノリッジを見捨てる→ENG:ノリッジを運命に委ねる おっ、断章も意外と運命語彙の取れ高あるな #trNAgo pic.twitter.com/w48fveWHdn
— とろいえ (@getreuew) June 16, 2023
通り一番の靴屋(ノリッジのモブ):第9節進行度1、モルガンがノリッジを見捨てること(同上)
運命(ノリッジの)#trNAgo pic.twitter.com/i9Cc4TRHxW
— とろいえ (@getreuew) June 20, 2023
キャストリア:第12節進行度5、楽園の妖精として鐘を鳴らす際の詠唱
JPN:選ばれ、定め(、糾すために生まれたもの)→ENG:選ばれ、この地の運命fateを定め 北米版で独自に運命と絡めて言うやつしばらく無かったけど、また増えて来たかな? #trNAgo pic.twitter.com/KjJI3hPdtT
— とろいえ (@getreuew) June 27, 2023
バーゲスト(バゲ子):第13節進行度8、自分がモルガンに罰されること
JPN:(女王に罰されるのは)騎士として、それも仕方のないこと→ENG:私の騎士としての運命fateを受け入れよう 北米版くんほんと運命好きな #trNAgo pic.twitter.com/734QAC6eD6
— とろいえ (@getreuew) June 30, 2023
オーロラ:第14節進行度2、弱者を見捨てる(死んでしまうのをそのまま放っておく・運命に委ねる)こと
JPN:弱きを切り捨てる→ENG:弱者を運命の手に委ねるleave to their fates(見捨てる) これは「女王がノリッジを見捨てる」ことを語るときに頻出していた運命語彙 #trNAgo pic.twitter.com/UGb3TwYahT
— とろいえ (@getreuew) June 30, 2023
パーシヴァル:第24節進行度3、バーゲストが自分たちにブリテンの未来を託したこと
JPN:我らに新しきブリテンを託した→ENG:新しいブリテンの運命を託した 「予言の子がブリテンを救う運命」だとdestiny率高いんだけど、「ブリテンの運命」だとfateになりがちだよな #trNAgo pic.twitter.com/uVDvDQbmEY
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
妖精たち(ティンタジェルのモブ):第28節進行度4、キャストリアがブリテンを救うこと
JPN:ブリテンを救える妖精→ENG:ブリテンを救うと運命づけられた妖精 ほんとブリテンを救う系の運命はdestined率高いよな(本日の北米版独自運命表現)#trNAgo pic.twitter.com/631wnky2Tz
— とろいえ (@getreuew) July 17, 2023
千子村正:第28節進行度7、村正が切る「定め」
すごい一般的な言い回しではあるんだけど、村正のその顔でmy whole lifeって言われるとこう……そわっとしてしまうよな(そして「定め」の訳に採用されるdestiny)#trNAgo pic.twitter.com/4qQVsRjWci
— とろいえ (@getreuew) July 18, 2023
参考記録
第5節 断章/3進行度2、語源的にはまあ運命(カウントせず)
JPN:希代の妖婦→ENG:femme fataleファム・ファタール、運命の女(→魔性の女) もうだめだ……マシュまで運命を語り始めた…… #trNAgo pic.twitter.com/yZWbwEYU3d
— とろいえ (@getreuew) June 15, 2023
集計結果
オベロン:8回
オベロン以外:26回
合計:34回
やっぱりこれまでのシナリオに比べて明らかに多い。残念ながら、過去章での正確な回数や頻度を遡って調べるのは現実的ではないが、こうして今回の数字が提示できれば目安にはなる。同一章内に30回オーバーというのは、どう考えても異常だ。大まかに言って、運命ねじ込みが単独シナリオ中に10回……いや、5回……違うな、3回以上あった例すら、6周年を迎えた北米版fgoの歴史に存在するか微妙なラインだと思う(そもそも今まで、同じ章の中での回数を数えようと思ったことが無い)。そして、そんな異次元な多さの中でもオベロンが突出して多い。彼単独でLB6までの北米版fgoの歴史全てと拮抗しかねない。
そんな様相の運命ねじ込みだが、言及された内容として特に多かったのは予言の子(やカルデア)が妖精國を救うこと(6回)、続いて妖精國・妖精・世界など大規模なものの滅び・行く末(5回)だった。全体としてまとめると、回避のできない(難しい)・本来そうなるべき大いなる流れのようなものにしばしば向けられた形だろうか。
発言者別で首位のオベロンも妖精國や世界の滅び文脈で3回ねじ込んでおり、予言が重要な役割を持つ今回の舞台設定と、序盤に登場して世界について解説してくれる役回りから運命を語る機会が多くなったのかもしれない(2位のモルガン/トネリコも、マシュに妖精國のことを説明してくれたポジションという点では共通点がある)。
それに加えて、オベロンは彼独自の用法も硬軟ともに揃えており、単独で運命ねじ込み全体の4分の1近くを占める王者の貫禄が感じられる。また、彼の運命ねじ込みは8回中6回が前編中に発生しており、このスタートダッシュの鮮やかさから「北米版のオベロンなんかヤバない?」という印象がより強くなったのだろう。
考察:指す対象や状況によってどの「運命」を使うか傾向が分かれる?
ここからは日本語原文時点で運命だったもの(notねじ込み運命)も交えて、どんな運命がどんな単語で語られてきたのかを見てみようと思う。
キャストリアの(ブリテンを救う)運命:destiny
運命を示す英単語として代表的なfateとdestinyのうち、ネガティブ・悲劇的なものがfateとよく説明されるが、さらに言うとfateは決まってしまった・自分の意志では変えようのないものとしての運命を示すのに対して、destinyは目指すべきゴール、到達点としての(意志の介在する余地のある)運命を指す性質が強い。もちろん同義語としてカジュアルに・さほど区別されず互換される例もあるが、「キャストリアのブリテンを救う運命」がかなりdestinyに偏って語られているのは、この理解の延長で考えてよいと思う。
これは日本語時点で(キャストリアが女王を倒す)運命だったdestined #trNAgo pic.twitter.com/ThcpgFyQJR
— とろいえ (@getreuew) June 17, 2023
これは本国時点で運命って言ってたオベロン #trNAgo pic.twitter.com/gL5pKbdszr
— とろいえ (@getreuew) June 17, 2023
これは本国時点で運命だったdestined #trNAgo pic.twitter.com/F2PSGMpAFY
— とろいえ (@getreuew) June 18, 2023
やっぱりキャストリアの運命/宿命はdestiny率高いな #trNAgo pic.twitter.com/gkjtVfmoED
— とろいえ (@getreuew) July 8, 2023
オベロン・妖精國のおしまい系の運命に加え、トネリコ・モルガン系の運命もfate率高いと思う #trNAgo pic.twitter.com/iD1Kq0w80d
— とろいえ (@getreuew) July 8, 2023
キャストリアの運命はほんとうにほぼほぼdestinyだな #trNAgo pic.twitter.com/gfCgv3WptQ
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
本国の「負けられない」と北米版の「勝ちたいwant to win」は似て非なる主張じゃないか? そして、またモルガンからキャストリアの運命がdestinyと呼ばれている…… #trNAgo pic.twitter.com/fjhSAmwJE0
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
やっぱり「ブリテンを救う」系(キャストリア周辺で頻出)の運命はdestiny系が多いんだよな #trNAgo pic.twitter.com/2R9mJQICLz
— とろいえ (@getreuew) July 16, 2023
キャストリア絡みの運命はずっとdestiny系でここまで来たのが、今回はfateか #trNAgo pic.twitter.com/CNhef0uwol
— とろいえ (@getreuew) July 18, 2023
モルガン/トネリコの運命:fate
まだサンプル少ないんだけど、ひょっとしてトネリコの運命はdestinyよりfate寄りなのか?#trNAgo pic.twitter.com/LImN0ar78O
— とろいえ (@getreuew) June 28, 2023
やっぱりモルガン/トネリコの運命はfate率高いな……そしてベリルが「アンタはこう考えてこうしたんだな?」って妖精國の成立について立てた仮説を確認してくるのに対してcorrect って肯定するの、なんというか、改めて圧倒的格上の魔術師と話してるんだなあと #trNAgo pic.twitter.com/OZBbACjJlW
— とろいえ (@getreuew) July 9, 2023
モルガンの運命はほんとにずっとfateだな…… #trNAgo pic.twitter.com/Uvq1CNv0gn
— とろいえ (@getreuew) July 13, 2023
ちなみに、北米版運営によるfgo制作秘話掘り下げ企画・Chaldea Breakroomの第18弾には奈須きのこ×武内崇スペシャルインタビューが掲載されているが、
宿命に逆らいながら、最後まで運命に愛されなかった天才と、宿命にあらがいながら、最後の最後で運命を見つけた凡人
One was a genius who defied her fate and was destined to never be loved till the end, while the other was an ordinary girl who resisted her fate yet found her destiny at the very end
上に引用した部分では、モルガンが逆らい、キャストリアがあらがった「宿命」がfate、モルガンが最後まで愛されず、キャストリアが最後の最後に見つけた「運命」がdestinyと訳されている。
オベロンが「自分の関与する滅び」を呼称しての運命:fate→気のせいかも
北米版くんが隙あらばfate系のワード(destiny系も)を差し込むのが好きなんだと思ってたんだけど、もしやそれとは別軸で、北米版オベロンも彼個人の傾向として運命を語りがちだったりするのか?#trNAgo pic.twitter.com/ujmyt7MR39
— とろいえ (@getreuew) June 9, 2023
この運命は原文時点で運命だったからノーカン #trNAgo pic.twitter.com/7qnBid3fQV
— とろいえ (@getreuew) June 9, 2023
へー、「ブリテンの滅びの運命」だけどdestiny。汎人類史だと判定違ってくるとか? #trNAgo pic.twitter.com/fNdcnqtrUu
— とろいえ (@getreuew) July 24, 2023
JPN:本音、あるよ。うん。けっこうある→ENG:たしかに強く感じてる・思い入れがあるfeel stronglyことがあるものはあるよ。たくさんある、ほんとはね なんというか奥行きを出してきたな #trNAgo pic.twitter.com/F0tDsYpla6
— とろいえ (@getreuew) July 26, 2023
これはプレイ中はすごくそんな気がしていたのだが、きちんと見てみるとfate系もdestiny系も並行して使われている文脈だった。特に「ヴォーティガーンはブリテン島の運命」という重要情報を語る際も運命をdestinyで言っている以上、どうも考えすぎだったようだ(おそらく、妖精國や世界の終わりが高確率でfateと呼ばれていたのと印象が混ざったのだろう)。
一応、「ヴォーティガーン」とそこから生まれた「彼自身」を区別して語っていると解釈すればまだ説として死んでいない可能性も残るものの、それを差し引いても、オベロンが(彼自身の目的である)妖精國の滅びについて語っている場面でもdestinedは確認できるのがネックだ。
ペペさんの語る運命:確定事項はだいたいfate
先ほど触れた、fateの運命とdestinyの運命の使い分けを体現しているもうひとりの役者。
それがスカンジナビア・ペペロンチーノだ。
honはhoney(親しい人への呼びかけ)で北米版ぺぺさんが以前からよく使う愛称。そしてここにも本国時点で運命だったfate が #trNAgo pic.twitter.com/mxKqE4kSO1
— とろいえ (@getreuew) June 21, 2023
(最初のこれはさておき)大まかに言えば、ぺペさんがfateと呼ぶ運命は上で触れたような自分の意志で変えられないさだめ、特に漏尽通案件が多かったように思う。
元から運命を語りがちな妖精國と、元から運命(に選ばれなかったこと)を語りがちなぺぺさんが合わさって運命がやばい #trNAgo pic.twitter.com/XA5i2brb2A
— とろいえ (@getreuew) June 21, 2023
ぺぺさんの語る運命もたいがいfateだよね #trNAgo pic.twitter.com/7wCkccW6Df
— とろいえ (@getreuew) July 9, 2023
fated to die alone #trNAgo pic.twitter.com/ekCMvJRnmZ
— とろいえ (@getreuew) July 9, 2023
ちなみにLB4での令呪「運命に、怒って!」の運命もfateで訳されていた。
ぺぺさん令呪三画目。JPN:令呪を以て命ずるわ。運命に、怒って!→ENG:I order you with my Command Spell... Rage against your fate! #trNAgo pic.twitter.com/v0pc2o9EjD
— とろいえ (@getreuew) June 12, 2021
一方、さらに遡るとLB1での「カドックは運命に壁ドンされた、自分は昔から裏切られてきた」発言では一貫してdestinyを使っている。これは主人公補正、星の輝きのような運命ということで、fateにはなりえなかったのだろう。
【LB1第20節進行度2】ぺぺさんがカドックには壁ドンしてきたと語りつつ、自分は昔から裏切られてきたと言う運命は一貫してdestiny #trNAgo pic.twitter.com/ry5r5j2p5x
— とろいえ (@getreuew) August 8, 2023
SN案件の運命:fate(知らんけど)
村正とキャスニキの関係に関して登場。まあそういうことだと思うがサンプルが足りない……
この場合の運命は堂々のfate #trNAgo pic.twitter.com/KSlnALWJ0f
— とろいえ (@getreuew) July 6, 2023
余談:常に日本語→英語で「運命」が増えるわけではない
トリ子:「運命の相手」を夢の相手the partner of your dreamsと語る
恋は夢見る心
運命の相手→ENG:the partner of your dreams夢の相手 恋は夢見る心なのよ…… #trNAgo pic.twitter.com/lsfhSjWDfs
— とろいえ (@getreuew) June 11, 2023
さっきからmaybeで流しすぎなのよベリル・ガット……そして北米版トリ子は前にも「運命の相手」を「夢の相手」みたいに表現したな #trNAgo pic.twitter.com/2Ct56kV7Me
— とろいえ (@getreuew) July 1, 2023
村正:運命ねじ込みチャンス回避三連
だいぶフィーリングだが、村正に関しては運命をねじ込むよりも、東洋的?仏教的?巡り合わせ文脈で語らせようとする雰囲気を感じた
村正が語る因果とか縁とかは、意外とfateやらdestinyにならないんだよな(隙あらば運命をねじ込みたがる実績の多い北米版くん)#trNAgo pic.twitter.com/dKjkkOfbGk
— とろいえ (@getreuew) July 11, 2023
おっ、村正ここも本国では「縁」って言ってるけど北米版で特に運命が生えたりはしてないですね やはり北米版オベロンが特別運命をねじ込むフレンズ説…… #trNAgo pic.twitter.com/XryTVTYl5U
— とろいえ (@getreuew) July 11, 2023
すごい、こんなに運命ねじ込みチャンスなのにまた回避してきた 村正、おもしれー男…… #trNAgo pic.twitter.com/NYnADFsRPe
— とろいえ (@getreuew) July 11, 2023
補遺:LB6より前にも運命ねじ込みは定期的に観測されていた
CCCイベ終幕
FATE #trNAgo pic.twitter.com/IzD7EX3rh1
— とろいえ (@getreuew) February 28, 2021
第2部PV
お題でゲーティア。第2部PVの熱いエール「こと生存において、善悪による優劣は無い」は北米版だとneither good nor evil is fated to win善も悪も勝つと運命づけられてはいないと言っていて、拠点も多くの仲間も失った二部序後の状況で接するfateの単語はいっとう心に火がつく感じがしました #trNAgo pic.twitter.com/MoIdRBHVOd
— とろいえ (@getreuew) May 4, 2021
2020年クリスマス
運命 #trNAgo pic.twitter.com/2qsi6dzCRa
— とろいえ (@getreuew) December 18, 2022
2021年VD
JPN:おまえの計画なんざメッタメタにブチ壊してやるぜ→ENG:おまえをぶっ飛ばして「計画」なんて言葉知ってたのすら後悔させてやるよ クランの猛犬怖〜〜〜〜(手を叩いて喜ぶ)あと「何かの縁」をfateで言ってるの、こっちは北米版fgo頻出ではあるが何度見てもよい #trNAgo pic.twitter.com/SugndqsWHY
— とろいえ (@getreuew) February 23, 2023
斎藤一チョコお返し
JPN:〜別にあんたがどうこうすべき事でもないはず→ENG:人理の運命はあんたが全部背負うものであっちゃいけない 藤丸立香の荷物、斎藤一、そしてラーメンなあ…… #trNAgo pic.twitter.com/xY7qOcDkOI
— とろいえ (@getreuew) February 28, 2023
結論
北米版fgoの運命ねじ込みはLB6で急に始まった現象ではない。むしろ、今までこつこつ地道にねじ込んできたものが、予言や使命、定められたものについて大きく頁を割いた物語である、LB6という比類の無い土壌で満開を迎えたというのが実態に近いだろう。
中でもオベロンは、運命ねじ込みとの親和性が高い存在だった。これは序盤から登場して舞台について説明してくれる彼の役柄や、彼自身が達成すべく行動してきた目的の性質によるものが大きい。そこから、幅広い登場人物が満遍なく運命をねじ込むLB6の中にあって、彼は突出して運命ねじ込みを発生させるような言動をすることになったのだ。
随分長い記事になってしまったがまとめると、LB6の運命ねじ込みはヤバい、特にオベロン……という当初の感触を、より解像度の伴った形で再確認できたと思う(一部の印象に関しては気のせいだったのも判明させられてよかった)。やはり、体感だけでないというのは大事だ。
最後になるが、ここまで読んでくれた、そして(おそらく)Twitter上でLB6の旅路を見守って下さったマスターたちに感謝の意を表して本記事の締めとしたい。
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