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「夢の実現派」と「人生努力と忍耐派」

今週21日(木)に、グローバル・エデュケーション主催のグローバル人材育成研究会(G研)で、私が開発したVUCA/100年ライフ時代のキャリア論「gALf(grit-Able-Like-foresight)」について考えてセッションを行う。

私は20年ほど前にキャリアカウンセラーの資格を取得した。そしてそこで学んだ知識は、「キャリアアンカー理論」「計画的偶発性理論」などであった。前者が自分の価値観を見つけ出して、人生/キャリアを考えなさい的なものであり、後者は、自ら偶然の出来事を引き寄せるよう働きかけ、積極的にキャリア形成の機会を創出するという考え方である。
どちらも理論としては、今でも通用するものではあるが、変数としては、VUCA/100年ライフが出てきた。

タイトルに書いた「夢の実現派」とは、自分の本当の夢に向かって必死に努力するタイプであり、「人生努力と忍耐派」とは、とにかく自分に与えられた仕事を忍耐強く努力していくことによって道は開かれる、と言う考え方を持つタイプである。

どちらが正解か?

それは、どちらも正解であり、どちらも間違っているのではないか。
なぜなら、このどちらかで成功した人もいるし、失敗してしまった人もいるからだ。
要するに、人生/キャリアに関しては、絶対的な正解などありはしない。

2000年からごく最近までは、「夢の実現派」的生き方がかなり受け入れられてきた気がする。自分の好きなことを見つけてそれを仕事にする、と言うのはどんな人にも受け入れられやすい。
自分の好きなことを仕事にして成功している人を見れば、自分もそんなふうに生きてみたいと思うに決まっている。ただやはりここにも落とし穴はあった。20歳から40歳までずっと自分が好きなことを探し続けて、はっと気がついてみたら、何故か冴えない自分がいたりするのだ。

一方、目の前に与えられた仕事を、それほど好きでもないのにコツコツとやってきた同僚は、歳を重ねるにつれて生き生きとしてきた。周りからリスペクトも集まり、仕事も楽しそうだ。自分が「自分探し」をしている間に、この人は「自分探し」をしないで自分を探し当てたのかもしれない。

この「目の前に与えられた仕事をただ一生懸命やれ。そうすればいつか道は開ける」は精神論の匂いがして、今的ではないし、今の日本はたいしてお金を使わなくても楽しいことがたくさんある。どうしても若者たちにとっては、「好きなことを仕事に」がしっくりくる。この仕事で自分が力を発揮できないのは、この仕事が好きではないから全力を出し切れない。だから別の仕事を探そう、と言う流れになる傾向が強い。それは正解かもしれないし、40歳になったときに、「何もない自分」に愕然とする結果になるのかもしれない。

それでは、どうしたら良いのか?
そこで私が開発しセミナー化したのが、VUCA/100年ライフ時代のキャリア論「gALf」である。

21日はこの最新のソリューションについて、人材育成ご担当者の皆さんとディスカッションをしてみたいので、ご興味がある方はぜひこちらまで!

https://www.globaledu-j.com/ghrd/career/ghrd-5293/

写真は昨年の春自宅前にて。今年の桜が咲く頃には少しは状況が良くなっていることを願いながら。

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