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二度と無い、あの味、あの時

すや 栗きんとん
名古屋の仕事、坂角のえびせんが定番と教わって、駅前の松坂屋で確か水曜だったか、形が不揃いなものを格安で売ってた、それを見つけて買って帰り、家族で贅沢に惜しみなく食べるのが楽しみだった
いつしか、売らなくなり、その名古屋と言えば松坂屋だったのに高島屋になってしまった
おいおい、名古屋だろ!地元愛、いやもっと地に足つけた感じがあの地区のはず、いやあの尾張者と三河の正反対、でも地元意識は、全く同じ
多分、JR東海が東京に乗っ取られたのかも知れないがビックリした
こっちは、馴染みの高島屋なのだけど、名古屋人だから誰も行かないのじゃ無いか、あの派手好みには、多分ついて行けないだろうなぁとか思ってた
食品売り場で、地元の人が「すやが出てる」って言う言葉を聞いて、改めて見ると栗きんとん、栗蒸し羊羹を売ってる小さな出店、ういろうにしようかとか思ってたが早速買った、本当に素朴で美味しい、あまり甘く無い、何か作り手心が通じるような温かなものでずっと心に残った
その季節のその時期しか作れないらしい
それが横浜高島屋で手に入るようになった、岡埜栄泉の豆大福、阿闍梨餅と並んでる
ただ保存の関係か昔よりも甘い、もちろん保存料などは入って無いが、地元の良い物をデパートで手に入れられることがこんなに哀しいことか
人の欲のようなものが本物を失わせるのか
いや、まだまだあのすやが残ってる、わざと少し大きめの栗も入ってて、そういえば、年によって出来不出来があって、毎年違うんですよって言ってた
当たり前だよね、同じモノは二度と無い

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