見出し画像

生きてるだけでえらい

なかなか口に出して言うことはできませんが、常にこの言葉を頭の中に入れています。生きてるだけでえらいんです。そう、誰もが。

この世に生まれて「自我」、自分という意識ができてからこの方、ずっと生き続けています。命は尊いものだから、一人の人間として生を受けたからには全うしましょうね、みたいな教育を受けてきました。

どちらかといえば道徳や国語、保健の授業は好きだったのですが、いつからか疑問に思うようになりました。「私ってなに?」と。この自我は私にしかないけど、他人にも他人の自我があって、全く違う環境で育ってきて、異なる価値観や考え方がある。それは当然、私には窺い知ることはできない。

その疑問は解消されることなく、次第に「人間ってなに?」というやばい次元に突入していきました。自分が望んだわけでもないのに生み落とされて、生きることを強要される…。刷り込みされてる?誕生したことに私の意思は関係ないのに。私にはこの感覚がずっとついて回っています。体よりも精神の方が先行している感じ。こんなことを考えずに生きている人の方が多いんでしょうけどね。

コロナ禍で行動が制限されてしまいました。イベントや旅行ができず、なんかマスクも息苦しいし、日常は色褪せています。「好きな食べ物をまた食べたい」「漫画が面白い」「あの作品の続きが読みたい」。わりとそういう小さな楽しみで生を繋いでいます。あってくれて良かった。なかったらダメだったかも。

人間という生物に生まれてしまったから、仕方なく働くし、取捨選択をしながら日々を生きています。この世に投げ出された存在だから、この世を放り出すのも自分の勝手なんだよなと、最終的な逃げ道を確保しながら、いつか「生きていてよかった」と思える心震える瞬間を迎えたいです。

そう、こんな世の中だからこそ強く思います。生きているだけでえらい。本当によく頑張っています。でも無理はしないでね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?