【下水の仕事】誰もやりたがらない仕事の日常♯3 ゴミ捨て場に木村拓哉

小学生や中学生などは希望に溢れている、毎日が勉強で沢山の事を学ぶ。

子供達に将来なりたい職業を聞けば当然、スポーツ選手、お医者さん、アイドル、芸能人、政治家など多種多様な華やかな職業が出てくるだろう。

そして自分は確信している、全国の子供たちの中で一人でも将来の夢は【下水のプロ】になる事です。と、言う子はいない事を、、、

そんな職業に自分は付いている

誰かがやらないと行けない事かもしれないけど、何故自分がそれをやらないといけないのかが今も答えは見えていない。


そんな自問自答を繰り返す【下水のプロ】として働く男の日常を配信していこうと思
う、、

先日ニュースでDaiGoさんの発言が炎上している事を目にした、

何やら、ホームレスの命を救うくらいなら猫の命を救った方がいいだとか、ホームレスは臭いとか、生活保護の人達の事も色々と言っているとの事、

これに対してインターネット上では、人権侵害だの物凄い炎上している、

ホームレスの人が可哀想

ホームレスの人も必死に生きているんだ

ホームレスの人もなりたくてホームレスになった訳じゃない
色々な多彩な意見があった

そして俺も思った

下水の仕事をしたくてしてる訳じゃない。


何故、ネットの人達は


下水の人達はかわいそう
下水の人達も必死に生きているんだ
下水の人達だってなりたくてなった訳じゃない

と、騒いでくれないのか。

そう考えると、俺はネットで意見を言ってる人はホームレスとは真逆の立場の人達だと言う事に気づいた

そして俺はホームレスでは無いと思っていたけど、心はホームレスの人達に近いんじゃないかと気がつかれされた。

よく考えてみたら仕事中はトイレの排水も管理するので、ホームレスの人達より臭いんじゃないのか、、　

仕事中に汗をかきすぎてポロシャツがビショビショなんてレベルではない、ポロシャツの汗がズボンに伝わり、ズボンからパンツに伝わり、パンツから靴下まで汗が垂れるのだ、

夏場などは余裕で体重が1日で2〜3キロは平気で減る

そういえばこんな事もあった、夏場に都内の大型マンションで仕事をしている時に大量の汗をかいている自分達を見かねて、管理人さんが涼しいからこっちにおいでと、連れて行ってくれた

どんどん地下に突き進み、薄暗い場所に連れて行かれて多少、何処に向かっているんだと疑問を持ちつつも、この暑さから逃れるならと心はテーマパークに向かう子供の用に弾んだ

そして涼しい場所についた、、、、だが

まさかのマンションのゴミ捨て場だった。

管理人さんは満面な笑みでこう言った
【夏場はゴミ捨て場は臭いが出ない様に冷房を20度にしてるから涼しいからここで休憩していいよ】との事、、

その笑顔はいい事をして喜ばれるだろうという自信に満ち満ちた顔だった

おい、、、、

ちょっとまて、、、

ゴミ捨て場でわしらは弁当を食わなくちゃいけんのかい。

冷房は効いてるがめちゃくちゃ臭いぞここ

マスクをしてて鼻が見えないから鼻が無い人達だと思っちゃったのかな？？

そうとしか思えなかった、、、

弁当を食べたらすぐゴミ捨て場で捨てられるくらいしか利点が思い浮かばない


集会所とか、管理室とかに案内して、エアコンが効いている所に案内してくれるならありがたい。

そもそも椅子がここにはないではないか
ゴミをテーブルにして食べろと言うのか

マンションの住人さんもゴミ捨て場で弁当を食べている姿見たらゴミを漁って食べてると勘違いされるわ

わしらはゾンビか

ゴミ捨て場にゴミ収集車が来たら間違えて俺らも捨てられるんじゃないかとトイストーリーの使われなくなったオモチャ達の気持ちが分かった

広瀬すずさんが来たらあの管理人は同じようにゴミ捨て場に連れていくのだろうか

木村拓哉さんが来たらあの管理人は同じようにゴミ捨て場に連れていくのだろうか

それこそ、普通のスーツを着た会社員でさえ、エアコンが効いてるからと言って笑顔でゴミ捨て場を紹介するのだろうか



答えはNOだ



間違いなくゴミ捨て場に連れて行く事はないだろう

と言う事はやはり自分達は常識とはかけ離れた存在なのだろう

社長にはベンツが似合うように

デヴィ夫人には宝石が似合うように

ケインコスギにはリポビタンDが似合うように


自分達にはゴミ捨て場が似合うと思われたのだ

そのゴミ捨て場を、紹介された時に自分の直属の上司も現場にいた、理不尽の事が嫌いで真っ直ぐな性格をしている、少し喧嘩っ早い所もあるがそれなりにみんなからの信頼も厚く、一目を置かれている。

よく、ビジネス書に

【自分の未来が見たいなら会社の上司を見ろ、自分がその会社で働いてくなら、会社の上司が自分の未来だ】と書いてある　　


管理人さんがゴミ捨て場を紹介してきた時、直属の上司は

【いいんですか、ありがとうございます、助かります】と

娘さんを下さいと言う時バリに頭を深く下げていた。

そして、

【椅子あります？？】と、管理人さんに聞いていた

ここで食うんかい

自分の未来は会社の上司

この言葉を知らなければ人生もう少し明るい未来が待っていると思えたかもしれない