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EMのアンチパターン3選

この記事は Engineering Manager Advent Calendar 2023の4日目の記事です!

こんにちは、@gessy0129です。

今日は、私が10年以上にわたりマネジメント業務やVPoE業務を経て、エンジニアリング マネージャーが避けるべきアンチパターンについて考えてみたいと思います。

1. チームで使っているツールの使い方・見方を知らない

恐らく多くのEMの方が、タスク管理ツールの使い方はマスターされてると思います。
しかし、Datadog、SentryなどのログやMetricsの理解が欠けていることは避けるべきです
EMの仕事の一環として、チーム全体のパフォーマンスを向上させることが求められますが、ログやMetricsの状況はチーム全体の生産性の状況にダイレクトに影響を与えます。

具体的な状況として以下が挙げられます
a. Flaky なテスト状況
b. crashlyticsの状況
c. Error Trackingの状況

DatadogやSentryなどのツールを過不足なく使えるからこそ Engineering  Manager としての役割を果たせるのです。
EMはこれらのツールを日常的に確認し、チームの状況を常に把握することが重要です。

2. チームで運営してるサービスのデプロイ方法をしらない

ツールと似たような話ですが、特にデプロイは重要です。
EMというのは、様々な仕事があり、日常的にデプロイ作業をすることは少ないでしょう。
しかし、緊急時に対応しなければいけない状況も発生するでしょう。
その際、EMは過去の経験でコードの修正は通常通りにできるでしょう。

しかし、デプロイ方法を知らないとそのコードの本番反映ができない状態になってしまいます。
折角、問題発生に気づいても、チームの他のエンジニアが到着するまで何もできません。
こういった状況では、EMがメンバーから信頼されるでしょうか?
少なくとも僕はそう思いません。

緊急時に備えて、最低限デプロイ方法は理解しておくことが重要です。
さらに、方法論だけでなく、実際にデプロイ作業に立ち会うこともお勧めします。

緊急時にデプロイができるだけでなく、表面化しにくかったデプロイ周りの問題も炙り出せるかもしれません。
例えば、以下のような問題が発生する可能性があります
a. デプロイ作業に5時間かかる
b. デプロイするためにはすべての本番環境にログインしないといけない
c. デプロイするとサービスが数秒間止まる
d. デプロイしても何もログが出ないので成功したかどうか分からない

このように、デプロイ後のログ監視も含め、サービスの運営全体を理解し、チームに対して信頼される存在となりましょう。
表面化しづらい問題にも気づき、解決することができます。

3. チームで運営しているサービスの仕様を知らない

知らないという単語で強めに書きましたが、厳密には
他部署から問い合わせがあった時に答える事が出来ずにメンバーに依頼してしまう
事かなと思います。
例えば、
CSVをインポートした際に既に存在するデータは上書きされるのか、上書きされないのか
といった具体的な機能についての情報がマニュアルに載っていない場合、PdMやEMに最初の問い合わせが寄せられることがよくあります。

しかしながら、これに適切に答えられずに、かわりにメンバーに問い合わせるように促すのは望ましくありません。
メンバーの生産性が低下するだけでなく、EMとして「この人は何を知っているのだろう?」といった評価を損ねる可能性があります。
従って、サービスの仕様を理解し、積極的に活用することが重要です。

自らがサービスの運営に深く関わり、誰よりも理解し、活用することで、EMとしての評価を高めましょう。

EMとしてのスキルと知識を向上させ、チーム全体の生産性と効率を高めていくことを目指しましょう!

最後に

これらの行動は、私自身がメンバーからの信頼を築くために、マネージャーとしての役割に就いた際に最初に実践することです。
これらの取り組みによって、私はメンバーからの信頼を得ているのではないかと考えています。
EMの皆様がメンバーから信頼を得る方法は個々に異なると思いますが、ぜひこれらのアプローチを参考にしてみてください。

信頼感を築くことはチームの協力と効果的なコミュニケーションの基盤です。
皆さんがそれぞれの独自の方法で信頼を構築し、成果を上げていくことを願っています。

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