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ホームの向こう側

やっと来た各駅停車の電車を一回見送った。疲れて早く帰りたいにも関わらず。それでもやっと来た電車に乗り込む足を止めて、一瞬ピントを合わせたホームの向こう側の景色が妙に気になった。

2月の冷たい風が吹き抜けるホームで、私ただたちすくして、次の各駅停車が何分後に来るかなんて気にもせず不思議な空の色と、ツンと佇む古い白いマンションの綺麗さを目に写し込んでいた。

あっという間に次の各駅停車が来てしまい、名残惜しさを残しつつ疲れて冷えた身体を車内で暖めて帰路についた。

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