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ガイドを生業にするためには?

ガイドを生業にするためには、ガイド料金をどれくらいに設定して、どれくらいのお客様に来てもらう必要があるのでしょうか? そもそもガイドを生業にすることができるのでしょうか? 
ガイドを目指している人なら一度は考えたことのある課題だと思います。
今回は、プロのジオガイドとして活躍する人たちに聞いて分かった料金設定や受け入れ人数、売上など、ガイドを生業にするために必要な条件をご紹介したいと思います。

さて、ガイドと一口に言っても世の中にはいろんなタイプのガイドがいます。バスガイド、登山ガイド、アウトドアガイド、エコツアーガイド、ジオガイドなどなど。
この中で、エコツアーガイドやジオガイドは、景色の裏側に隠されたストーリーを紹介しつつ、目の前の景色を何倍も面白く見せてくれる「解説系ガイド」です。インタープリターと呼ばれることもあります。
実は、この「解説系ガイド」が日本でお金を稼ぐのは相当厳しいです。日本人はお話を聞くだけのガイドにあまりお金を払ってくれません(苦笑)。
そこで、多くの場合はカヤックやサイクリングなどのアクティビティーと組み合わせてプログラムを提供し、何とか生計を立てていることが多いようです。このような「アクティビティー系ガイド」の場合は、自分が持っていないアウトドアの乗り物や道具を借りられる、インストラクターがいないと操作が難しいものを教えてもらえる、普通は行けない場所に連れて行ってもらえる、普通は体験できないことを体験できるなど、付加価値を高めることで集客力を高めています。
一方、「解説系ガイド」の場合は、特別な乗り物や道具は必要なく、誰でも行けるところでガイドをするので、解説の部分しか付加価値がありません。解説に価値を感じてくださる方はお金を払って参加してくれるのですが、多くの日本人はあまり価値を感じていないようで、マーケットとしては極めて小さいです。
そこで、行政から施設や公園の管理運営の業務を受託し(指定管理など)、比較的安定した収入を得つつ「解説系ガイド」を行っている場合が多いです。
また、ホテルや観光施設、キャンプ場、自然学校などで既に安定した収入のある会社が「解説系ガイド」を行っている場合もあります。
いずれにしても、「解説系ガイド」だけで生計を立てるのは難しいということです。

「解説系」ガイドだけで食べていくのはむずかしい。
だから、
・アクティビティーを組み合わせる(アウトドアガイドになる)
・施設運営を受託する(指定管理など)
・他に経営基盤を持つ(ホテル、観光施設、キャンプ場など)
などの工夫が必要で「解説系ガイド」は副業的になってしまう。

ガイドを生業にするのは難しいという話は、登山ガイド沖本浩一さんの「登山ガイド・山岳ガイドになりたい方へ」の記事が参考になるので、ぜひご覧ください。

さて、日本には本当に「解説系ガイド」だけを生業にしている人はいないのでしょうか?
実は、ほんの一握り程度ですが「解説系ガイド」だけで生計を立てているガイドさんがいらっしゃいます。そのガイドさんや、プロのジオガイドとして活躍している方々にヒアリングをした結果、ガイドを生業にするための最低条件のようなものが何となく分かってきたので以下にご紹介します。

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