ジョージア料理に恋して⑦シルクロードはザクロの道?
ジョージア美食研究家あきです。
ジョージア料理に魅せられてジョージアの食文化を紹介しています。
Badrijani nigvzitの作り方を習いませんか?
ジョージアで料理教室を主宰しているElaから、ジョージア渡航前にこう提案された。
さっそく検索して画像を見てみた。
ジョージア料理と言えば、必ずこの茄子の上にザクロの赤い実がトッピングされた前菜の写真が出てくる。
シュクメルリやヒンカリはなんとなくどんな食べ物かわかったけど、この茄子の料理はどんな味がするのかさっぱり見当がつかなかった。
味わいは複雑なくせに、いざ習ってみると作り方はそんなに複雑ではなかった。
スライスした茄子は油で揚げ焼きにする。
胡桃と水をブレンダーにかけてペースト状にして、塩、スパイス、パクチー等を加えれば胡桃ペーストの出来上がり。
スパイスはコリアンダーとフェネグリーク。
ネットでレシピを検索するとここににんにくも加えると書いてある。
確かにニンニクも合うとは思うが、生でこのまま食べるので、私はニンニクは使っていない。生のニンニクはちょっとパンチが強すぎる気がするのだ。
そして、どうしても欠かせないと私が思っているのは
ザクロ。(写真ピンぼけで申し訳ない)
茄子にはそもそもはっきりとした主張はない。茄子自体には味付けもほとんどしない。胡桃ペーストには塩とビネガーを少し入れるが、スパイスとハーブの複雑な香りを楽しめるよう味付けは控えめ。
全体的にソフトな味付けのこのお料理に、ザクロの甘酸っぱいアクセントは不可欠なのだ。
もちろん色も綺麗。
日本ではザクロを料理に使う習慣がほぼない。
旬の季節であってもスーパーにザクロが当たり前のように並んでいるわけではなく、この料理を作ろうと思ったらまずはザクロを探すところから始まる。ザクロが見つからなければ作ることを諦める…。それほどザクロは重要なのだ。
昨年の9月にトビリシを訪れたときに街のそこここにザクロジュースのスタンドがあった。
残念ながらその時には飲む機会はなかったのだが、帰国間際にスーパーで買ったザクロジューズが余りにも美味しくてびっくり。
(右がザクロジュース、左は桃味の飲むヨーグルト)
フレッシュなザクロジュースを飲まなかったことを後悔したのだ。
ジョージアだけではなくウズベキスタンでもザクロは愛されている。特にヒヴァではザクロがシンボル的なモチーフでスザニのデザインにも多く見られる。
東京・日暮里のペルシャ料理店の店名も「ザクロ」だ。
茄子の使い方、ハーブの使い方、ザクロの使い方、スパイスの使い方…。近隣の国と共通点も多いがどこか洗練された味のジョージア料理。
食はまさにグラデーションだ。
次は必ずしぼりたてのザクロジュースを飲む!
でも1年中ザクロってとれるものなの?
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