今すぐ知りたい血清療法

献本御礼。読むのが遅くなって本当に申し訳ないです。

血清療法は広義の意味では抗体療法ですが、なんとかマブみたいなのは本書の守備範囲に(ほとんど)入っていません。基本的には動物咬傷や、古典的な毒の病気(ジフテリアとかボツリヌスとか破傷風とか)、あるいはCOVID-19のようなウイルス感染などが解説されています。

特に、ヘビとか蜘蛛とかは、供給先やその背景にある制度もも裏的に解説されており、非常に勉強になりました。類書がないので、それだけでも本書を読む価値は高いです。

その一方、若干基礎医学データのストレッチがあったりとか、破傷風、エボラ、COVIDあたりで「むむむ?」な記載もあり、このへんはどこまで守備範囲なのか、という問題も感じました。ていうか、ハトキはそもそも関係ないんじゃないか。。。。まあ、COVIDあたりは抗体はあまりに毀誉褒貶が激しかったので執筆時期にも大いに依存すると思いますが。ウイルス感染症で「抗体」を使うときはかなり限定的な条件が必要なのですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?