Patient centered medicine

このトピックをテキストで学ぶのは久しぶり。流し読みしました。トピックやツールやエビデンスは変化するも、前半の根っこのところは特に変化がない印象。

我々はかなりPatient centeredなプラクティスを実践しているけれど、それを可能にしているのはむしろハードボイルドなファクト認識。でも、そういう議論は本書では割と少ない。

むしろ本書の事例ではMedicalization問題が深刻で、逆説的にPatient centeredではなくなってる問題がある。患者の話をよく聞けば、必ず患者は改心して、(我々が望んでいるように)健康に気遣ってくれる、、、みたいな主義が見え隠れする(もちろん、そうは言ってないが)。このことは以前から気づいていたが、本書でも正面から取っ組み合ってはいなかった。偽サイドバックならぬ、偽患者中心主義(実は医療中心主義)に陥るピットフォールは直視できていないと再び感じた。まあ、それでいい、という原理的主張であれば「それもあり」だとは思うのだけれど、そうではない、と主張しているわけで、そこに若干のズルさは感じる。


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