ウイルスはそこにいる

献本御礼。

ぼくは臨床屋なので基礎医学には疎い。こうして勉強の機会をいただけるのは本当にありがたい。

本書は非常に読みやすいウイルスやウイルス感染周りの免疫についての入門書だ。内容はまったくマニアックではなく、門外漢でも簡単に読破できるだろう。おすすめである。

おそらくは、本書のタイトルや序文から推測して、本書の白眉は第7章、ということになるだろう。近年、注目されている「ウイルスが「底」にいる」トピックだ。

コウモリのiPSとか、野ウサギに感染させたミクソーマウイルスの話題など、人間しか守備範囲ではないぼくには新鮮なトピックもあってとてもおもしろかった。

コロナの感染防御自体は「致死率」は減らさないんだけど、、とか、、、若干筆が滑ったところはあるけれども、全体としては非常にオーセンティックな内容だ。自然科学領域の新書は内容が危ういものが多いので、本書のような良書をぜひ選んで読んでほしいと思う。

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