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性善説を理由に仕事をしない管理職

・性善説で企業が回るほうが、風通しが良くて成長力のある企業だ
・みんなしっかりしているから最低限のルールでいい
・ルールで固めると思考力が落ちるので新しい発想が生まれない

その通りだとおもいます!

素晴らしい意見ですね。一人一人が経営意識をもって、前向きに仕事をすればルールは少なくて良い、よくわからん規則で弾かれることもない、最新の技術を積極的に取り入れられる等メリットしかありませんよね!

けど、それを理由に「部下が何やっているか」「どんなタスクを抱えているのか」「今抱えているトラブルはないのか」「仕事が過多になっていないか」をチェックしない言い訳をするダメな経営者も少なからずいます。

性善説でやっているから、みんなが悪いことをしなければ問題ない」といい、まったく部下に関心を持たない結果・・・社内が大荒れになっていて、優秀な人材から次々辞めていくという悲しい現実が待っているのをギロチン台の上に上るまで気が付かないなんてことも少なくありません。

性善説が悪いのか?という、そういうわけじゃなくて「信賞必罰」を実行しないといけないということです。
要するに、いいことをすれば賞され、悪いことをすれば罰せられるという当たり前の前提があり、実行されていれば性善説の企業は成立します。

では、信賞必罰がない会社で性善説を実施した場合は、どうなるか予想してみましょう
・仕事をやらなくてもペナルティがない
・仕事を頑張ってもさほど評価されない
・やらなくても普通に給与をもらっている同僚がいる
・やってもやらなくても同じなら、言われた最低限だけやろう
・どうせチェックされないし、チェックされなけ怒られないからさぼろう
・なんか頑張っているあいつうざいし邪魔しよう

同じ性善説の会社でここまで違うことが考えられます。
あまりにもひどい結果です。こんな会社では風通しは悪いし、人間関係もギスギスするし、酷い話しかありえないですよ?

そんな会社あるの?と思いますが、あるんですよ・・・しかも、少なくないと感じます。まずは、どこを改善していくか?という話ですが、一番最初に手を付けるのは経営者です。経営者すなわち社長ですね。社長が「今のままで問題ない」と考えるのであれば、部下も「社長がなにも言わないから、いいじゃない?」という発想になります。トップが率先して「信賞必罰」を実行して、その明確の根拠を示すことが出来ると従業員の意識も変わります。

「社長はちゃんと評価してくれる。いいことも悪いこともフィードバックする」「悪いことをしていると確実に指摘される」「悪いことはしないでおこう」というストッパーになるのです。

ただ、やり方だけは注意しないといけません。監視をするのではないのです。監視されていると思うと反発をします。監視ではなく、評価をするのです。悪いことをやっているんじゃないか?という目で監視をすれば、痛くない腹を探られていて面白くないです。特に、昨今のテレワークについて普段の業務内容を全く把握してないのに「Webカメラを常にオンにしておけ」「画面のコピーを一定間隔で送信するソフトを入れろ」「常に電話を会議モードで繋げて置け」等やって、リモートワークではなくリモートコントロールワークと皮肉をSNSで書かれてしまうのも「性悪説に基づいて監視」をしているからです。また、評価をせずに監視だけするのでそれは面白くないですし、やる気もなくなりますよね?

最後のまとめとして、「企業の性善説は企業発展の上で正しい」けど、それを言い訳にして評価をしない管理職は組織をダメにする。だからと言って、監視をしてはいけない。すべきことは、正しく評価することです。優秀な人材が嫌気をさして出ていかないように正しく評価してあげてくださいね

なので、定年になったから一律賃金カットして給付金で穴埋めしようなんて安易に考えてはいけませんよ?

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