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地域のメンテナンスを誰がやるか

久々の集落の経営ノートです。実は今年度から、小学校のPTA会長になりました。うちの地区は義務教育学校(小中一貫校)なので、中学校も含めた会長ではあります。そんな学校のグラウンド整備を地域や保護者でする機会がありました。今日は、地域のメンテナンスという視点で書きます。

1.小学校のグラウンドの整備活動

運動会が近づき、PTAでグラウンドの草刈りの環境整備作業をやる時期です。公立学校のメンテナンスではありますが、先生方がやるには限界があり、そしてコロナ禍でもあるので、この土日で分散開催。昨日は自治会長の方に、今日は保護者と先生に参加してもらいました。

僕の居住エリアは鳥取市でも農村エリアの学区です。自治会長の方もみんな草刈り機持参で集まってくれましたし、保護者も三分の一は草刈り機持参でした。軽トラも複数台集まったし。

田舎の強さは、道具と技術があることかなと思います。まさに業者みたいな動きができる人が複数人いるので、グラウンドのわきにある草などもガンガン刈っていくことができます。

僕が小学生の頃は用務員さんという、整備をしてくれるおじさんがいたと思いますが(沼津市第四小学校の場合)、今はそういう仕事の人はいないです。また、生徒数・先生の数は減っても校舎の大きさも、グラウンドの広さも狭くはならないので、管理はだんだんできなくなっていきます。地方の街中の学校の方が、道具もないので大変かもしれないです。

両日ともに1時間から1時間半で割り当ての作業はできて、無事に終わりました。みんな朝に一時間程度の作業であれば協力もしやすい、ちょうど良いサイズだと思います。これは共同作業での管理です。

2.地域のトイレ掃除

地区の駅前トイレの掃除を毎週日曜日の朝、これも1時間弱かけて、地域の同世代とやっています。これは、役場から清掃業務の仕事をもらってきて、売上は子供たちのために使おうというカタチでプールしています。

もともと、学習支援の組織を立ち上げて、廃校になった中学校の校舎を借りて活動をし始めたので、役場から現金獲得の手段として紹介を受けました。業者が入ってやってたけど、地域外の業者なので地域内にお金が落ちるなら、金額は大きくないけど話をしてみるということで始まりました。

当初の2か月くらいは、汚れもすごかったりして2時間近くかかったのですが、芳香剤を入れたり、トイレットペーパーの交換BOXを置いたりして、空間を使いやすくしていったら、マナーも良くなりました。

この作業は、予算がついてお仕事としてメンテナンスすることになっています。マナーが良ければ、掃除のコストも減るし、トイレ周辺の草刈りもやったり、植え込みの刈上げなどもできるようになりました。

「ここのトイレ、めっちゃきれいになってるんだよ」

とメンバーの一人が先日、高校生から聞いたみたいで、よい流れになっています。これは公有エリアを仕事としてメンテナンスしていることになります。

3.自分の家の耕作放棄地の草刈り

トイレ掃除のあと、少し時間があったので自分の家が持っている使ってない畑の草刈りに手を出しました。10年くらい使ってない場所です。草が伸びすぎて登校するときに良くないという話が出て、それは刈らないといけないなとやったのです。

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一時間くらいしかできてないですが、全体の10分の一くらいしか終わってない(涙)今のところ、使ってない畑なので、ここから利益は生まれることはなく、人件費・ガソリン代・草刈り機のランニングコストも含めて、持ち出しです。これは私有地のメンテナンスになります。

4.公・共・私のレイヤーで地域は作られる

公有地のトイレ(公)、学校のグラウンド回り(共)、自分の家の通学路沿いの畑(私)の3か所のメンテナンスを一日にやったのですが、全者2つは、費用が出るからメンバーを集めてやれる。費用はないけど、メンバーが多いので一人当たりの作業量がそれほど負担ではない。というパターンなので、続きそうです。最後の部分に関しては、機械や体力がない家になるとやらないで終わってしまう。そんなことも考えます。

もちろん、私有地なのでその人の好きに管理すればよいという部分もありますが、通学路沿いという特性もあって、少し公的な意味合いも出てくるわけです。こういう場所のメンテナンスについては長期的には考えていった方が良いのかなと思いました。

5.地域のメンテナンスは誰がやるのか

冒頭のテーマに戻ります。まずは、予算化ができるのかというハードルはでてきます。人口が減っていく中で、地域のメンテナンスコストを誰が払うのかという問題。トイレは予算があって、学校には予算がないなど。なかなか公的な予算を引っ張ってくるのが難しくなるのではないかなと。

次に人の面です。トイレに関しては、地域内に担い手がいないので、外の業者に頼んでいたわけで(結果的に準備した予算だと良い感じでメンテナンスはできてなかったですが)。担い手をどう集めるかという部分はポイントになります。予算が乏しい時に、一人一人の負担を減らす形での作業や人員の設計がポイントになります。

弊社では、大学生の経験というメリットを設計して、農業地域の共同作業を外部人材の協力で担うモデルを行っています。これも行政からコーディネート(調整に係るコスト)と、移動コスト(レンタカー・ガソリン代)が支払われているからできていますが、こういう組み合わせを地域が模索できると良いと思います。

道具の手配も。田舎は人はいないけど、一人一人の作業能力は高そう(機械もあるし)。少ない人数でやれる方法についても模索する必要がありそうです。

最後は私有地問題。この辺は、個人の善意で成り立っているので、継続的にできる仕組みが欲しいです。空き家問題と一緒の気がしました。

いきなり、誰かに任せるというのは現実的ではないので、部分的に担い手を生み出していかねばと感じた、休みでした。

おまけ:今日のおまけは、僕なりの地域のメンテナンスアイデアです。

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