見出し画像

レストラン「胃袋」

「胃袋」この店名からこんなに素敵なレストランは想像出来なかった。

沖縄旅行初日ディナーはこのお店。
住宅街の少しわかりづらい奥まったところにある隠れ家の様なお店に入ると、第一印象は「ジュラシックパーク」。
1日3組限定の為、2つのテーブルとカウンター席、照明は薄暗く案内されたカウンター席に着くとロウソクが置かれる。
薄暗い店内でキッチン奥にある大きな窓が際立つ。その向こうには恐竜でも出てきそうな、ライトアップされたジャングルさながらの景色が広がる。まるで絵画のようでもあり幻想的。

料理はコース、とっても美味しかったこの日の料理たちをメモしておく。

【ドリンク】

ノンアルコールをオーダー。沖縄特有?の植物、ハイビスカスのような赤く甘酸っぱいローゼル、シークァーサー、その他15種類の果物やスパイスなどを使ったジャムの炭酸水割り。
甘酸っぱさとスパイスの香りでさっぱり。

【前菜】

・ヤンバルの鳥とカシューナッツと粒マスタードのペースト
・水切りヨーグルト
・煮込んだシャインマスカット
・沖縄の椎茸を恩納村の味噌で和えたもの
・ハンダマの葉
鳥とナッツ、粒マスタードのペーストはわかりやすく言うと濃厚なポテトサラダのようだった。ヨーグルトを添えて食べると美味しかった。椎茸は味噌とよく合う。ハンダマは不老長寿の葉とも呼ばれ、沖縄では年中採れる植物らしい。

【スープ】

・じっくり焼いたサツマイモとミルクのシンプルなスープ、トッピングに岩塩と沖縄のヨモギみたいな植物、オリーブオイル
岩塩がサツマイモの甘みを引き立てていてヨモギの香りも効いてとても美味しかった。
なんとこの岩塩はオーナーさんが以前にチベットを旅していた際に少数民族のおばあちゃんに頼み込んで譲って貰ったものとのこと。岩塩を噛むとコクがあるように感じ、とても美味しかった。

【魚料理】

・マーマチ(タイの一種)とラフランス、春菊、ケッパーのカルパッチョ
マーマチの歯応えのある食感とラフランスの甘み、春菊とケッパーがアクセントになっていてこれもとっても美味しい!

【肉料理&パン】


・沖縄の豚肩ロースの蒸し焼き、オニオン、りんごと粒マスタードのソース
塩だけでじっくり蒸し焼きにしているとのこと、しっとりと柔らかくて美味しい!
ソースと食べると違う料理のようにガラリと雰囲気が変わり、甘みと酸味が加わる。スープはパンにつけて食べると間違いないおいしさ。
パンは宗像堂さんというパン屋さんのものらしい。

【デザート】

・ピスタチオとチーズのアイス、栗の渋川煮、バター、カカオニブ
ピスタチオとチーズ、栗、バターが口の中で相まって上品な味で美味しい!大人な味だった。

【食後のお茶】

・ホーリーバジルのお茶
色味は薄いが、飲んでみるとミントのようなスッキリとした飲み口でシメにバッチリ、初体験のお茶だった。ヤンバルの農園で特注で製造してもらっているとのこと。

どの料理も初めて食べるものばかり、次はどんな料理が出てくるかと期待しながら、あっという間だった。ジュラシックパークさながらのワクワクする時間を過ごせた。
オーナーさんが雲南省やラオスに包丁と塩だけを持って少数民族を訪れ、手仕事と食文化を学びに行ったというエピソードもとても印象的。物語が詰まった料理はどれも素晴らしかった。

沖縄に来る際にはぜひまた訪れたいと思う!

2020年11月21日のこと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?