「正座」は世界一お手軽な加圧トレーニング! #4 キレイぐせがつく体と暮らしのプチおなおし術
ダイエットが続かない、慢性的な肌のトラブル、部屋が片づかない、料理がめんどう……。誰もが抱える、日々の悩み。『キレイぐせがつく体と暮らしのプチおなおし術』は、「雑穀パンを食べる」「咬筋マッサージをする」「大きな声で朗読する」など、悩みを解消するための、小さな習慣が詰まった一冊です。その中から、すぐに試せる習慣をいくつかご紹介しましょう。
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成長ホルモンが290倍も分泌
最近よく「加圧トレーニング」という言葉を聞きます。
ベルトで腕や足のつけ根部分を締めつけて加圧し、血液を流れにくくした状態で運動すると、美肌やアンチエイジングに大きな効果がある、ということで話題になっているのです。
その根拠はこうです。
美肌やアンチエイジングを手に入れたいと思ったら、細胞の活発な新陳代謝が絶対の条件。それほど重要な新陳代謝をサポートしてくれるのが、体内で分泌される成長ホルモンです。
昔から「寝る子は育つ」と言われるのは、夜眠っている間に成長ホルモンが分泌されて、子供の体を成長させている、ということを言っているのですが、大人の場合も、成長ホルモンは分泌されます。
ただし、大人の場合は、体を成長させるというよりは、筋肉や内臓に働きかけて、新陳代謝を促す役割をします。
つまり、傷んだ細胞を修繕したり、古くなった細胞を取り除いたりして、体を若返らせてくれるのです。
そうとわかったからには、少しでもたくさん成長ホルモンに登場してもらいたいものだ、と誰でも思います。
その成長ホルモンの分泌に最適なのが加圧トレーニングだというわけです。
なにしろ、加圧トレーニングをした後には、成長ホルモンが安静時の約290倍も分泌されるというのですから、びっくり!
喉から手が出るほど欲しい成長ホルモンがそんなに大量にもらえるなら、加圧トレーニングに即入門という気になるのは当然の成り行きです。
私も、そう思います。
でも、トレーニングセンターに通うのは面倒くさい。
これなら自宅で、ひとりでできる!
そこで、なんとか自宅で簡単に加圧トレーニングができないかと頭をめぐらせたところ、グッドアイデアを思いつきました。
もともと、加圧トレーニングの生みの親、佐藤義昭さんは、正座した時のしびれからこの療法のアイデアをもらったそうです。
ということは、原点に戻って正座をすれば、加圧トレーニングに近い効果が出るということになります。
試しに、足がしびれるまで正座したらどうなるか実験してみました。
1分ほど正座して、スックと立ち上がってみました。
しびれた感じがあまりしません。
重いものを持ちながら正座すればしびれが強くなるはずなので、今度は1キロのダンベルを両手に握って前につきだしたまま正座してみました。
そして、1分後立ち上がってみると、こんどは足にかなりのしびれが……。
同じ1分なのに、ダンベルの重さがかかるだけでこうも違うものか、というほどしびれていました。
立ち上がった瞬間に、足のつけ根の方から指先に向かってサーッと血液が流れ始め、くすぐったく感じます。
このくすぐったさとともに体内では成長ホルモンがたくさん分泌されているのだわ! と思うと、すごく得をした気分になります。
正式なトレーニングのように290倍の成長ホルモンとはいかなくても、2倍でも3倍でもありがたいお話です!
1分でできる簡単なことなので、私はダンベルプラス正座の習慣を続けています。
ちなみに、きつめのジーンズをはいて正座すると、一挙にしびれ度が上がり、加圧トレーニング効果が倍増するような気がします。
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