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本気で結婚したいなら「相手を選ばない」という覚悟を持ちなさい

新宿・歌舞伎町で、24時間年中無休、無料で相談を受け付けている「駆け込み寺」がある。息子の家庭内暴力に困り果てた親、定年を過ぎて囲った愛人からお金をむしりとられた老人、部下からパワハラと訴えられ出社拒否になったサラリーマン……。さまざまな人の悩みに寄り添ってきたのが、駆け込み寺を主宰する玄秀盛さんだ。彼の著書『悩み方、違ってます!』から、心が熱くなる人生のアドバイスを紹介しよう。

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男女のミスマッチが起きている

世の中にはどれだけ望んでも叶わないことがある。コントロールできないことがある。そう思えば割り切れるものを、なかなかあきらめきれないのが結婚と出産である。そこに東日本大震災が起きた。

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今まで「お金」という価値判断で生きてきた人間ほど、震災をきっかけに、人への思いが強くなったように思う。「絆」「つながり」「家族愛」「支え」、そういう偽善的な言葉が溢れれば溢れるほど、「世の中、お金じゃない」という思いにかられるようになる。

反面、業も欲も捨てきれないから、「人とのつながりが一番」という一夜漬けの価値観は長続きしない。結局、回り回って「やっぱりお金」というしがらみから離れられない。結婚もしかりである。

女性が結婚相手に求めるもの。

昔も今も変わらず、第一に経済的なこと。安定してること。職種で言えば公務員志望。

右肩上がりのバブル時代には女性の社会進出、総合職採用、男女雇用機会均等法が騒がれた。女性たちもキャリアアップに余念がなかった。ところが今は、ひと昔前に戻って、寿退社、結婚こそ「夢の再就職」と位置づけている女性が増えている。ラクして男に食わせてもらおうという魂胆なのだろうか。

男性はどうか。

いまどきの男子は、妻に専業主婦などは求めていない。自分の年収は減る一方。将来的に子育てにも住宅ローンにもお金がかかる。妻になる人には是非とも共働きで、家計を支えてほしいというのが本音だ。

男女の見事なミスマッチである。

結婚への幻想を捨てよ

今の世の中、人それぞれである。好き好きである。なんでもありである。一人暮らし、未婚が不幸と、誰が決めたのだろうか。本人が満足しているのであれば、それで十分ではないか。「かわいそう」などと言うのは、おこがましいし、失礼だ。

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そうであればなおさら、結婚に、出産に、エキセントリックに猛進していかずとも、パートナーでいいではないか。内縁でもいいではないかと、思う。

結婚して子どもができれば確かにめでたいが、これだけの晩婚、長寿社会になったのだ。跡取りだ、嫡男だという家制度ももはや過去の遺物である。そんな時代だからこそ、考えようによっては、子どもがいない生活も悪くはない。子育ての楽しみがない反面、子育てのつらさもない。生涯、夫婦二人のペースを満喫し、時間もお金も自由になる。

結婚に幻想を抱きすぎるのはよしたほうがいい

実際、結婚生活なんて、めでたいことばかりではない。むしろ、しんどいことの連続だ。結婚しても三分の一が離婚する時代。バツイチもバツニも珍しくない時代である。

本気で「結婚したい」と思うならば、選り好みせず、なりふりかまわず、目の前の、たった一人の人と出会ったら、それが運命と思って一緒になればいい。求めてくれる人のところへ行けばよい。

特に、女の子は高望みせず、「花嫁募集」しているところへ行けば、世間でいうところの幸せはつかめるだろう。農村でも過疎地でもいいではないか、結婚が最大の目的ならば。それこそ、相手を選ばなければ四十歳でも五十歳でも、いくつになっても嫁に行ける。

問題は、「相手を選ばない」という覚悟があるかどうか、だけだ。

最後に。

震災から一年半。震災をきっかけに身を固める人が増えた、家族を持つ人が増えたという報道が一時熱を帯びたが、厚生労働省の人口動態統計によると、震災があった二〇一一年の婚姻件数は戦後最低だったという。同時に、震災を機に伴侶に失望し、家庭崩壊した例も稀有ではない。

これもまた現実である。


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