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家族が有料老人ホームに入居したら

他人…なぜか他人が保証人

保証人が無いと、日本ではにっちもさっちもいかなことがある。
親族さえいればなんてことないのに、一人は許されない日本です。

もちろん、成年後見制度など手立てはあります。
その方が困らないために、煩瑣な手続きも仕方がありません。

そして、なぜか親族がいるのに全くの他人が保証人をされることがあります。有料老人ホームとしては、入居に問題はありませんが、ホームは金銭面には一切関わることができません。

其の壱
長年の友人が保証人になられました。信頼関係があり、契約時には何の問題もありませんでした。ところがそのうち、入居した方の認知症が進行し、金銭面の管理ができなくなりました。そうなると、友人というだけでは銀行は相手にしてくれません。金銭の建て替えも出てくると、保証人の継続も困難です。それでもホームとしては、何もできません。

其の弐
認知症になられて金銭管理が困難な方の保証人様が他人、という場合もあります。裁判所を通して成年後見制度を利用されていれば、なんの問題もありませんが、後見人でもないのに金銭管理をされていることがあります。血縁の方々もいらっしゃり、先々のトラブルが予想できます。こういう場合も、ホームとしては何もできません。

其の参
成年後見人をされている弁護士や司法書士には、大変お世話になっています。金銭管理のみならず、通常の保証人様の役割もしていただいています。健康状態の報告や、事故の報告も受けていただいています。ホントに頭が下がります。でも、衣類や身の回りの品々のことでは、「あー、よくわかんないんでお任せします。」となります。そうですよね、分かりませんよね。はい、私どもは良く存じ上げてるので、お任せください。私の親なら、こうして差し上げるよねと動きます。金銭面では心配なくても、身内の役割はしていただけません。

今後、単身者や身内の無い方が増えていきます。

お母さまの保証人をされている一人娘さんが、契約書に署名しながら、「母の保証人は私がなりますけど、私はどうすればいいんでしょうか?」とつぶやくように仰いました。

成年後見制度の説明では補いきれないご質問でした。





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