プロダクトオーナーの挑戦: トレードオフを考える、伝える

okaneです。
今週は、プロダクトオーナー(PO)としての学びや気づきを共有します。
新たに学んだことを自分自身にしっかりと定着させるために、インプットをアウトプットすることが目的です。
そして、同じ舞台に立ち、同じようにプロダクトオーナーとして挑戦している方々に対して、少しでも参考になる情報や視点を提供できればと思います。
今週学んだことは、トレードオフを考え、伝えることの重要性です。

トレードオフとは何か


トレードオフとは、複数の選択肢の中で一方を選ぶことで他方を犠牲にすることを指します。プロダクトオーナーにとっては、限られたリソースや時間の中で最適な選択を行うために、常にトレードオフを考慮することが重要です。例えば、ある機能を実装することで得られるユーザー満足度の向上と、それにかかる開発コストや時間とのバランスを考えることが求められます。

トレードオフの重要性


トレードオフを適切に考えることは、プロダクトの成功に直結します。なぜなら、リソースが無限にあるわけではないため、どの選択肢が最も価値を生み出すかを判断する必要があるからです。
例えば、新機能の実装を優先することでユーザー満足度が向上し、結果として解約率が低下することが期待されますが、その一方で他の重要な機能改善が遅れるリスクもあります。

トレードオフの具体例


あるSaaSプロダクトにおいて、ユーザーがサービスを継続利用するかどうかは解約率に大きく影響します。解約率を減少させるための新機能を実装することが決定されました。
この新機能は、ユーザーの利便性を向上させ、顧客満足度を高めることで解約率を下げることが期待されます。また、新規ユーザーの獲得数も増加すると予測されています。

一方で、この新機能の実装には多大な開発リソースが必要です。
チームはそのリソースを他の重要な改善やバグ修正に充てることもできるため、どちらにリソースを割くべきかというトレードオフが発生します。

効果的な前提の設定の仕方


トレードオフをチームや関係者に効果的に伝えるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  1. 開発コストの明確化:ビジネスサイドには開発コストが伝わりにくいため、具体的な開発工数や技術負債について説明します。例えば、新機能の実装にどれだけの時間と人手がかかるのか、その結果他のプロジェクトがどれだけ遅れるのかを具体的に示します。

  2. 定量的なデータの提供:売上インパクトや解約率の減少、新規獲得件数の増加など、定量的なデータを用いてトレードオフの影響を説明します。例えば、「新機能の実装により解約率が5%減少し、新規ユーザー獲得数が10%増加する見込み」といった具体的な数字を提示します。

  3. 長期的な視点の提示:短期的な利益と長期的な利益のバランスを考慮し、長期的にはどの選択がプロダクトにとって最適かを示します。例えば、「今期の売上目標を達成するためには新機能の実装が不可欠だが、長期的には技術負債の解消が必要」といった具合です。

以上のように、プロダクトオーナーはトレードオフを適切に考え、それを関係者に効果的に伝えることが求められます。限られたリソースの中で最適な選択を行うためには、定量的なデータと明確なコミュニケーションが不可欠です。


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