土屋信

詩作、読書、映画鑑賞 https://garnet1789.blog.fc2.com/

土屋信

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記事一覧

砂金

掬い上げる砂と泥 濾していくうちに 煌めく光 魑魅魍魎の澱みの中に 燦く意志が 隕石の神話を物語る 白く燃えて闇を貫き 大地に突き刺さる 頁に書き込まれた記述が 新たな…

土屋信
13時間前
2

最近、添加物恐怖症気味。
コンビニでは大抵裏面の
成分表示をチェックする。
Lover's coffeeで買った
豆を挽いてコーヒー。
煎りたて挽きたてのコーヒー
なら砂糖ミルクは要らない。

アンティークな雰囲気で
気に入っているプジョーの
ミルとカリタのポット。

土屋信
1日前

心の眼差し

夕暮れの古代からの 宝石が沈む 人には聞こえない 樹木の囁きが満ちて 切り札にもナイフにもなるカード  未分化の数字のゆらぎ 味方も敵もいない 宝石も石も同じ心の眼差…

土屋信
2日前
3

夜のインク

使わなくなった 便箋が埃に塗れ 重なっている 手紙を最後に書いた 記憶も曖昧で  葉書も賀状も 書かなくなった 昔の毛筆の句読点の 無い書状 日記に書かれた 昔の歌 夜…

土屋信
2日前
5

お茶の時間

濃い紫の波がゆれ ニュートリノと ダークマターが 手のひらと ティーカップを すり抜けてゆく 無数の時計の 一つの鼓動が 時を刻み 知られざる瞳が 閉じられ 湯浴みする …

土屋信
4日前
3

最近、我那覇真子さんの読書ライブに参加してたが結構効果的で読書が進んでる。図書館とか昔のホームルームの読書時間みたいな感じ。最近読んでない本を読み進める為に意識的に映画やドラマは見てない。
今日もやるみたい。自分が今読んでるのは森茉莉の『父の帽子』。

土屋信
5日前
1

古風な手紙

一筋の光に照らされ 毒に満たされた グラスが傾く 何も変わらない 風の悪戯が古風な手紙の 文字を綴っている 未来から過去へと 白い鳥はそれを運び 夢のお告げを少年は 日…

土屋信
7日前
1

幻の船

うとうとしながら本を 読んでて書かれていることと 別なストーリーに紛れ込む それが自分の記憶だったり 昔見た夢の中だったり たとえ幻の船でも漕いでいれば 何処かにでる…

土屋信
8日前
2

ゆらぎ

死と生の隣り合わせ 光と闇の中に種子が落ちる 発芽した芽が 陰に満ちた世界の 内側と外側の扉を開く 夢の幕引きを告げる 朝の光が部屋に満ちて 前衛詩のストロークを 蹌踉…

土屋信
8日前
1

檸檬の回転

彗星が身を焦がして 闇を走る 夜の洞あなを照らす 松明 供物が捧げられ とばりが開く 吐き出される言葉は沈黙 それが描く抽象画 百万の瞳が見つめる 見えない光芒 真実の…

土屋信
10日前
4

見知らぬ階段

夜の鉄路を とぼとぼ歩く 昔は身近にあると 思えた永遠 鉄路の彼方は 遙か向こうに続いて 記憶の中に失われた 宝石が煌めく 言葉だけが伝える 感触を探して本の山に 埋も…

土屋信
11日前
2

星の名

暗い硝子の洋燈に 灯が燈る 夜の波間が星の光に揺れる 迷路のような街並みに 消えてゆく車の明かり 父に最後に会った病室 その表情はもう会えない事を 知っていた 夢の中の…

土屋信
12日前
2

白い本

二十歳前後の頃 薄暗い部屋で カセットで買った アダモを聴いていた フルニエのグランモーヌを 読みながら日中寝て 夜起きながら 単位を落とす夢に うなされた 卒業して何…

土屋信
12日前
2

一つの扉

薄いヴェールを透して 目覚める光 透けている葉脈 喧騒が近づき 取り巻く世界 スプーンでかき混ぜる ミルクティー 一つの扉を開ければ もう一つの扉が閉じる ダーヴィッシ…

土屋信
13日前
2

夢の雫

小さな青い星の 夢の雫が落ちる 真空の闇が包む 斑らな喜怒哀楽 冷たく熱い石の夢が 揺籠を覆っている 遠目で見ればそれが全て 足跡は残るのか? ミトコンドリアイヴのよう…

土屋信
2週間前
3

LEICA ⅢF

Summitar 50mm

かすみ草 2004年頃

土屋信
2週間前
1
砂金

砂金

掬い上げる砂と泥
濾していくうちに
煌めく光
魑魅魍魎の澱みの中に
燦く意志が
隕石の神話を物語る
白く燃えて闇を貫き
大地に突き刺さる
頁に書き込まれた記述が
新たな発見を呼び起こし
本歌取りの作歌が
新たな頁を追加する

最近、添加物恐怖症気味。
コンビニでは大抵裏面の
成分表示をチェックする。
Lover's coffeeで買った
豆を挽いてコーヒー。
煎りたて挽きたてのコーヒー
なら砂糖ミルクは要らない。

アンティークな雰囲気で
気に入っているプジョーの
ミルとカリタのポット。

心の眼差し

心の眼差し

夕暮れの古代からの
宝石が沈む
人には聞こえない
樹木の囁きが満ちて
切り札にもナイフにもなるカード 
未分化の数字のゆらぎ
味方も敵もいない
宝石も石も同じ心の眼差し
善も悪もない素粒子が結びつき
やがて悪夢にもない世界を描く

夜のインク

夜のインク

使わなくなった
便箋が埃に塗れ
重なっている
手紙を最後に書いた
記憶も曖昧で 
葉書も賀状も
書かなくなった
昔の毛筆の句読点の
無い書状 日記に書かれた
昔の歌 夜を逍遥し
月に照らされ
ひのいにしかたを望む

お茶の時間

お茶の時間

濃い紫の波がゆれ
ニュートリノと
ダークマターが
手のひらと
ティーカップを
すり抜けてゆく
無数の時計の
一つの鼓動が
時を刻み
知られざる瞳が
閉じられ 湯浴みする
紅茶の香りが
ただよい
夢見られた世界で

最近、我那覇真子さんの読書ライブに参加してたが結構効果的で読書が進んでる。図書館とか昔のホームルームの読書時間みたいな感じ。最近読んでない本を読み進める為に意識的に映画やドラマは見てない。
今日もやるみたい。自分が今読んでるのは森茉莉の『父の帽子』。

古風な手紙

古風な手紙

一筋の光に照らされ
毒に満たされた
グラスが傾く
何も変わらない
風の悪戯が古風な手紙の
文字を綴っている
未来から過去へと
白い鳥はそれを運び
夢のお告げを少年は
日記にしるす
エントロピーの増大に抗い
毒の包囲網を掻い潜る頌歌を

幻の船

幻の船

うとうとしながら本を
読んでて書かれていることと
別なストーリーに紛れ込む
それが自分の記憶だったり
昔見た夢の中だったり
たとえ幻の船でも漕いでいれば
何処かにでる 幻の地球の
反対側でも そこには
幻の人が居て幻の自分に
巡り会う 書かれなかった
詩を夢の中で送った相手の

ゆらぎ

ゆらぎ

死と生の隣り合わせ
光と闇の中に種子が落ちる
発芽した芽が
陰に満ちた世界の
内側と外側の扉を開く
夢の幕引きを告げる
朝の光が部屋に満ちて
前衛詩のストロークを
蹌踉めいてゆくまなざし
始まりと終わりの言葉を
探して終わりも始まりもない
ポーズを捨てる

檸檬の回転

檸檬の回転

彗星が身を焦がして
闇を走る
夜の洞あなを照らす
松明 供物が捧げられ
とばりが開く
吐き出される言葉は沈黙
それが描く抽象画
百万の瞳が見つめる
見えない光芒
真実の様々な影を
身に纏う者たち

見知らぬ階段

見知らぬ階段

夜の鉄路を
とぼとぼ歩く
昔は身近にあると
思えた永遠

鉄路の彼方は
遙か向こうに続いて
記憶の中に失われた
宝石が煌めく

言葉だけが伝える
感触を探して本の山に
埋もれても其処にはない

我楽多を後にして
見知らぬ階段を降り
懐かしい旋律に触れる

星の名

星の名

暗い硝子の洋燈に
灯が燈る
夜の波間が星の光に揺れる
迷路のような街並みに
消えてゆく車の明かり
父に最後に会った病室
その表情はもう会えない事を
知っていた
夢の中の譫言のような
自室で寝ている母との
会話にならない会話
その話の内容を時々考える
闇夜に浮かぶ星の名を
探しながら

白い本

白い本

二十歳前後の頃
薄暗い部屋で
カセットで買った
アダモを聴いていた
フルニエのグランモーヌを
読みながら日中寝て
夜起きながら
単位を落とす夢に
うなされた
卒業して何年か経っても
たまに見ていて
今でも焦燥感に疼く
図書館では当時あった
「白い本」にメモに
走り書きした詩を清書した

一つの扉

一つの扉

薄いヴェールを透して
目覚める光
透けている葉脈
喧騒が近づき
取り巻く世界
スプーンでかき混ぜる
ミルクティー
一つの扉を開ければ
もう一つの扉が閉じる
ダーヴィッシュをイヤフォンで
聴きながら死んで
生きて 生きて死んでを
繰り返す

夢の雫

夢の雫

小さな青い星の
夢の雫が落ちる
真空の闇が包む
斑らな喜怒哀楽
冷たく熱い石の夢が
揺籠を覆っている
遠目で見ればそれが全て
足跡は残るのか?
ミトコンドリアイヴのように
宇宙の海図を広げて
夢の雫の探索に乗り出す

※見出し画像はネットから
ペイル・ブルー・ドット

LEICA ⅢF

Summitar 50mm

かすみ草 2004年頃