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ウソ日記

おちんちんランドが開園するそうだ。
オリエンタ○ランドがおちんちんランドを開園したというニュースは数年前ではあるが、嘘ニュースbotなのだろうと信じて疑わなかったために、今日の出来事には驚きを隠せなかった。
かのディ○ニーランドを運営する会社が二足の草鞋に選んだ二足目であるのならば、おちんちんランドへの期待も高まるというもの、実在するのであれば一目見てやろうではないかと、おちんちんランド開園当日のチケットを5000円で買った次第である。
おちんちんランドという可愛らしい名前に反し、内情は赤字事業なのかもしれないがそれもまた愛嬌、あるもので楽しむことも大人としての嗜みである。
おちんちんランドはお世辞にも大きいとは言えなかった、いつぞやに行った秘宝館と随分似ている。客は私だけなのだろうか、館に入ると壁には大量のおちんちんがぶら下がっているではないか。あまりにも品のない装飾にため息が出てしまった、奥からは女性の悲鳴が聞こえた。この敷地内にジェットコースターがあるとは思えない、どうやらこのおちんちんランドはおちんちんコンセプトのお化け屋敷のようなものらしい。
壁一面のおちんちんの廊下をすすむ、おそらく自身のちんちんを見た回数より多くのおちんちんとすれ違ったところで私はモル○ッソヨに捕まった。女性の悲鳴はこれかと納得したところで私の下腹部に鋭い痛みが走った。
見慣れた私のおちんちんは壁に貼り付けられていた、心臓から切り離されたおちんちんは情けなく、ぶら下がっているという表現が似合うおちんちんになっていた。
ショックのあまり悲鳴を上げると私の喉からは麗しい乙女の声が出た。下腹部の痛みは無くなっており、自身の手は爪まで整えられた美しい女性のものになっていた。
力なく萎びていく壁に貼り付けられた私のおちんちんに別れを告げ私はおちんちんランドを後にした。
今から帰ると同居人にラインを送ろうとポケットからiphone15を取り出しラインを起動するも、小さくなった私の手の親指はキーボードの「あ」に届かなかった。
その時私の口から漏れた「もっと、かきたかった」という言葉の意味は、もっとnoteをかきたかったのか、もっとマスをかきたかったのか、今の私には思い出せないのである。


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