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今回から少し具体的に。

これまでは効果量のことをざっくりと大まかに考えてきましたが,今回からはもう少し具体的に考えていきたいと思います。


前の記事に書いていたように,効果量をさまざまな側面から見たうちの「学習者要因」について考えていきたいと思います。


学習者とは?

ずばり子どもですね。
お勉強する当人ですので,当然,効果量は高そうですよね。

その子自身の持っている能力=学力と言ってもいいほど,学校では知能検査とテスト結果のクロス評価をしたり,支援の軽重もさまざまな数値がもとになっていることもあるのではないでしょうか?

もちろん,数値化されない人間力のようなもの(非認知能力)もとても大きな要素ですが,こと学力にのみおいていえば,その人間力が与える効果というものは数値化しずらいので,見えにくくなってしまいます。

パッと考えてみて,学習者の学力に与える効果量はどんなものが思い浮かびますか?

どのように整理していくのか。

本書では大きく三つに分けてまとめています。
①学習者の経歴
②態度と気質
③就学前教育

①はどの程度の学力を備えているか,②は人間性,③は就学前にどのような教育を受けていたかです。
これらは次回から詳しく考えていこうと思います。

このように整理することで,認知能力の側面,非認知能力の側面,入学前の教育の側面と広く考えることができそうです。

学習者要因について考える前に考えておきたいこと。

学習者の学力の話をしているので,自分の学力くらい自分で責任を持ってほしいと思いますが,そんなことを言っていても始まりません。

いかに学習者が己と向き合い,責任ある学びを積み上げていくか,それを私たち教員はどう導き,支えてあげるのかが重要です。

研究結果には,私たちの教員の手出しできない領域も含まれますが,そこに原因を求めるのではなく,一般的な傾向をつかみ,今の指導にどう当てはめて考えていくかが大事ですね。

もちろん,一般論がすべての子に通ずるものではないですが,集団を見る目を豊かにしておいて損はありません。
むしろ,集団を磨くことが個を磨くことにもなりますし。
※ここら辺の話は深入りせずに…


次回は①学習者の経歴について考えてみたいと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。
誰かの「よりどころ」となりますように。


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