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㊗️ほんとにあった!呪いのビデオ100巻到達記念❗️ お気に入りBEST5‼️


出会いは高校の文化祭。
暗い教室のスクリーンで見た、「ロッカーから現れる不気味な顔」の映像。あれから十数年。
ついに100巻に到達する元祖心霊投稿映像シリーズの、個人的なお気に入りを5つ、ご紹介いたします。
なるべく内容の詳細を記さないように心がけていますが、先入観無しで見たいという方はネタバレ注意でお願いします。

①「『責任…』」
「ほんとにあった!呪いのビデオ15」収録

前編、後編に分かれて紹介されたエピソードのひとつ。このような場合、非常にインパクトのある映像だったりするのですが、心霊映像がDVDだけでなくSNS上にも溢れるようになった「大心霊映像乱立時代」において、今作の怪異はたいしたことありません。
ならばなぜ今作を選んだのか?
それは、映像内の怪異の出現に、いわゆる日本的な侘び寂びを感じたからです。
「廃墟に知人とひやかしに行く」という日常の延長線に忍び寄る怪異。(それがたったひとりの仲間である被写体の口を通して表れるんだから、イヤらしいですね)やがて現れる、空間の隅からひっそりと静かに、そしてこちらを確実に意識して動く、それ。
その陰険さが映像にリアル感をもたらしてくれるのです。
実際にスタッフが、映像の現場を訪れる取材パートも楽しいです。
(本人達はそこそこ危ない目に遭ってますが)

②「廃墟の演奏会」
「ほんとにあった!呪いのビデオ47」収録


怪異は様々なアプローチで、人々に恐怖を与えてきます。本シリーズはその挑戦の歴史と言っても過言ではありません。時に幽霊ははっきりと姿を現したり、姿を見せずに声だけを発したり、そして撮影者や被写体の人生に大きな悪影響を与えたり…。
本作は、幽霊が出るわ、不気味な声が聴こえるわ、後日談として、被写体に起きたであろう悲劇が語られるわと、これでもかと怪異が詰め込まれています。
そして今作の最も大きな特徴は、この映像の出自が不明であること。これが、廃墟に落ちていたビデオに映っていたモノである、というあまりに不穏な導入が、剣呑さを際立たせているのです。
「撮影者不明」あるいは、「投稿者不明」な映像ってだけで、なんだかワクワクしてきますよね!


③「血だまりの女」
「ほんとにあった!呪いのビデオ53」収録

直球でわかりやすいタイトル。なのにどうして、今作に出てくる怪異は変化球と言っていいでしょう。
まず、幽霊かどうかもわからない。もしかしたら、人間だったのかもしれない。でも、あの状態はいったいどうして?
考えるほどにわからなくなる不思議な内容に、おなじみのナレーションも戸惑いがちに紹介せざるを得ません。
ここまで、ウダウダとわからない事を書いてますが、肝心の怪異は非常にシンプルなのです。
それなのに、見た人を惑わすのは、シチュエーションの妙と余韻が抜群だから。
日常の隙間に突然現れた怪異が、こちらに顔を向けようとする。今回は運良くソレから逃れられたものの、もしも、見てしまっていたらどうしよう、見られてしまっていたらどうしよう。
そんな見えないモノを、視聴者の想像で補完させる手法は、新世代の傑作「フェイクドキュメンタリーQ」に通じるのかもしれません。


④「遊女」
「ほんとにあった!呪いのビデオ65」収録。


数多ある心霊映像に映りこむ幽霊の顔は、そのほとんどが「これでもかと目をひん剥いて、口を半開き、ジッとこちらを睨みつける」恐ろしい形相をしています。
インパクトがあるのですが、正直「また、このパターンかぁ」と、マンネリを感じてしまう要因でもあります。(幽霊側からすると知ったことではないでしょうが)
今作も、そういった「怖い顔系」なのですが、その出現までの演出が凝っていて、初視聴時に思わず声を出してしまいました。
映像の出自、ビデオに記された名前、荒れたノイズが醸し出す不気味さ、後日談として語られる「見た人」の顛末。
まさに、「呪いのビデオ」のお手本といえます。


⑤「ヒッチハイク」
「ほんとにあった!呪いのビデオSpecial4」収録


「心霊投稿映像」というジャンルを銘打ったパッケージ作品は、それだけでレンタルビデオ店の棚を埋めてしまうほど、大量に存在しています。
小品を並べたような映像集から、大作を少数のみ収録といったモノまで、それぞれに特徴を設けようと様々なアプローチがされていました。
特に印象深いのはいわゆる「大作志向」の映像集。「撮影者の恐怖体験」を追体験できる、POVやファウンド・フッテージを合わせた、「ブレアウィッチ・プロジェクト」的な映像が、手を変え品を変えて見れるんですから、没入度がまるで違ってきますよね。
今作ではヒッチハイクで乗せてもらった車がヤバかったという、都市伝説的な怪談をテーマにしています。撮影者が異界へと誘われてしまう緊迫感を共有するという映像体験は、本シリーズでもなかなか珍しいモノです。
肝心の怪異はまぁ、たいしたことはないのですが、それは完全にオマケ。映像全体から感じる不気味な雰囲気を味わいましょう。


番外編

本シリーズは、パッケージごとにナンバリングタイトルが設けられており、それぞれに特徴があったりします。(初期は「学校」「病院」と撮影された場所ごとにまとめる試みもされていました)
では、オススメのナンバリングはどれかと言われると、おそらくファンならば迷わず数本を差し出してくれると思います。
その数本であろう、個人的なお気に入りナンバリングをご紹介します。未視聴の方は、これから見始めるのがベストかもしれません。

①「ほんとにあった!呪いのビデオ55 劇場版」

本シリーズの到達点のひとつ。
収録されている映像のうち、何本かはTVでも紹介されています。それほどにインパクトのあるモノが集まった高水準の品質に、劇場公開に向けた力の入れようを感じます。
TVでの映像紹介時に語られなかった真実を、今作で知ることができる映像体験も面白そうで、まだ未視聴の方がうらやましいです。
単なる心霊映像の寄せ集めではない、劇的なプロットは、これからの心霊ドキュメンタリーの礎として輝き続けています。


②「ほんとにあった呪いのビデオSpecial5」

なんてことない小品から、迷作、傑作、大傑作まで目白押し。本シリーズのこれまでの歴史をギュッと詰めこんだような映像集です。
これを見れば、本シリーズがどういうモノなのかわかってもらえるような気がします。
少数の傑作群が濃いので、小品迷作が小休止にちょうど良く、みんなでワイワイと楽しめるのではないでしょうか。
他ナンバリングの映像の後日談も収録されていて、そこから追いかけてみるのもアリですね。




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