新プロジェクトX三鉄復旧 住民を思う使命感に感動


東日本大震災による津波で、岩手県の三陸鉄道が壊滅して3年後の2014年春。
全線復旧を告げる警笛を鳴らし、ゆっくりと進む列車に、沿線に集まった住民から歓声が降り注ぐ。   

「おかえり、三鉄」

大漁旗が盛んに振られ、民家には手作りの「おかえり」の横断幕も掲げられた。

復旧の道のりは困難を極めた。

高架橋を津波に根こそぎ破壊された震災の直後。三陸鉄道と建設会社の社員たちは、こんな誓いを立てた。


三陸鉄道で通学する3年後の高校生の入学式までに、全線を復旧させよう―。


暑い日も雪の日も、運行再開を待ち望む住民を思い、鉄路の復旧工事を休みなく続けた。


大きな約束を果たした小さな1両の車両が、三陸の人々に希望の春を運んだーー。

4月19日放送の新プロジェクトX「三陸鉄道 復旧への苦闘」に涙しながら、復旧に携わった人々を我が身に重ね合わせ、自問した。

お客さまのために必要とされる仕事をしているか?
待ち望んでいる情報を届けられているだろうか?

私は情報を伝える仕事をしている。客を運ぶ鉄路とは異なるが、見習わねばならない。仮に災害に遭い、復活したときに「おかえり」と言われる存在にならねばならない。

困難を乗り越え、三陸に希望を運んだ社員たちの姿に感動し、顧客のためになる仕事をしようと心から誓った。


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