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「ちゅらさん」の再放送で知った、朝の連続ドラマ愛

以前の記事で、朝の連続ドラマのファンになってしまった話を書いた。

今までは好きでなかった俳優であるにも関わらず、いざ連続ドラマに出演するとまるで別格のように好感を持ってしまい、最後にはすっかりファンになってしまう。神木隆之介しかり、趣里しかりである。

おそらくは年のせいで、気持ちの上での許容範囲が広がったがのではないか、というのが自己分析だった。

そして、現在の朝の連続ドラマである「虎に翼」は文句なしにファンだ。主演の伊藤沙莉は他のドラマでもファンだったので、ドラマが始まる前から楽しみにしていたのだが、その期待を裏切らない内容になっていると感じている。

前置きが長くなったが、今回お伝えしたいのは、連続ドラマの昼の回でその前に放映されている2001年に放映されていた連続ドラマ「ちゅらさん」の再放送についてなのだ。

それまでのお昼のプログラムは最初にニュースがあり、その後に曜日替わりで興味深い番組が放映されていた。

中でも、「いい移住」と「百低山」は楽しみにしていた番組だった。ところが、それらが全て廃止になり、代わりに毎日登場したのが「ちゅらさん」だ。

この情報を聞いた時には本当にがっかりした。そもそも、主演の国仲涼子はよく知らないが、(ファンの方には申し訳ないのだが、)父親役の境正章は頭に「大」がつくほど嫌いだ。

そして、母親役の田中好子も(こちらもファンには申し訳ないが)キャンディーズ自体に興味がなく、そのメンバーである彼女にもなんの興味もなかった。また、歌手の彼女にどれだけの役者としての素養があるのかも不明だ。

そうはいうものの、昼食はテレビを見ながら摂るのが、我が家での習慣であり、観るともなしに番組を眺めながら昼食を食べていた。

そして、数日経ったある日、ふと思った。

「これ、なかなか面白いんじゃないか」

国仲涼子が演じる古波蔵恵里の天真爛漫さに全くの嫌味がなく、素直にかわいい。また、お父さんの恵文役の境正章の演技も自然でいかにも沖縄にいそうな素朴な印象を受ける。

さらにスーちゃん(田中好子)がこれまたいいお母さんを演じている。優しい顔に似合わず、芯がしっかりしており、沖縄のお母さんにぴったりだ。

ちなみに「沖縄の」と言っても沖縄の人を知っているわけではないので、単に私の印象の範囲内であることをお断りしておく。

そして、なんと言ってもいい味を出しているのが、平良とみが演じる「おばあ」の存在だ。ご本人は生粋の沖縄の人なので、当然演技に無理がなく、そのまま「沖縄のおばあ」なのが、ひときわドラマに味を添えている。

また、このドラマには今でも活躍している俳優さんが多く出ているのも興味深いところだ。

弟、恵達役の山田孝之、池端容子役の余 貴美子、城ノ内真理亜役の菅野 美穂などだ。23年前の彼、彼女たちをみるのも楽しい。これから戸田恵子や清水ミチコも出演するようなので楽しみだ。

気がついてみると、今の私には「虎に翼」よりも「ちゅらさん」の方が待ち遠しくなっているのが驚きだ。

もちろん、境正章も田中好子も今では大好きな俳優さんになってしまった。ただ、「スーちゃん」こと田中好子が今となっては鬼籍に入ってしまったのが、とても残念である。

劇中の彼女の名演を見るたびに、もっと早い時期にこのドラマを見ていれば良かったと思う。

それにしても、私の「人を見る目」はどうなっているのだろう。これは年のせいで許容範囲が広くなったというだけの問題なのだろうか。あるいは持って生まれた単純な性格が年とともに顕著になったのだろうか。

「はて?」


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