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読書感想 岡本綺堂 白髪鬼

青空文庫で偶然見かけて、江戸川乱歩にも同じタイトルの作品があったなあと思い読みました。

岡本綺堂は、青空文庫には沢山小説が載っているのですが、書籍はほとんど出回ってないんですかね??小説家というよりも劇作家が本業だったのですかね?

 何作か拝読したのですが、とても読みやすい文章を書く作家さんです。そして、どれもこれもドラマにできそうなまとまりの良い作品ばかりだと思いました。劇作家だからなのかな?
(詳しくなくてすみません)

こちらの作品ですが、得体のしれない謎の白髪鬼が出てくるホラー?ミステリー?作品です。

S弁護士が、学生時代に同じ下宿に住んでいた山岸という男に振りかかった出来事を語るお話です。

 非常に頭脳明晰で胆力もある山岸が、何故か四回連続弁護士試験に落ちてしまうのです。 

ある日S弁護士は、山岸からある衝撃的な事実を打ち明けられます。毎年弁護士試験のたびに山岸にしか見えない白髪の女性があわられ、試験中ずっと机の前に立っているのだと話されるのです。

 この白髪鬼は、幽霊なのか、魔物なのか、人間の心の闇が作り出した幻覚なのか、それとも家系の因縁なのか……。

いい感じにまとまっている、すごく読みやすい作品です。こういうの素敵ですよね〜。

昔から幽霊の風采といえば白装束の髪の長い女性です。さらに白髪となれば完璧です。長い白髪の女性は夜にひとり歩きしているだけで幽霊と間違われてしまうかもしれないですね…。

どうも髪の毛には邪気や魔力が宿るらしいです。
以前知人のおうちにお邪魔したときの話なのですが、長い髪の毛が床にたくさん落ちているの見て、これはなかったことにしようと全力で記憶の改ざんに取り掛かかったことがありました。笑
抜け毛にはすごいパワーが宿っているとその時思いました。

そしてふるまわれた料理にも長い髪の毛が入って……(以下自主規制)

髪の毛をツヤツヤに保つのは開運の秘訣みたいですね。年齢とともに髪の毛のツヤがどんどん失われていくので、最近はもっぱらまとめ髪にしています。

ホラー好きのくせに開運オタクとか、我ながら意味わからないです。
しかし、怪談と開運は一見拮抗しているかのように思えますが、実は表裏一体なのではないかと思うことがあります。突き詰めると
この世の理(ことわり)を学ぶことにつながるというか。……まあこじつけですけど。

岡本綺堂の小説は青空文庫にたくさんあるので、少しずつ読んでいきたいです。








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