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キミは Flesh and Blood を知っているか?

もし君がヒリついた決闘をしたいのなら Flesh and Blood を始めるべきだ 

どんなゲームなのよ

Flesh and Blood ( 以下FaB)はニュージーランド初のトレーディングカードゲームだ。アメリカではMtG、遊戯王、ポケカの3大TCGに次ぐ規模になっているらしく、日本では去年あたりから口コミで広まり始めている。
数あるヒーローから1人を選び、装備品と技のカードからなるデッキを駆使して1 vs 1 で決闘するゲームなのだ。つまり技と技とのぶつかり合いだ。

詳しいルールなどは下の動画や非公式Wiki を見て欲しいが、限られた手札でどう攻撃を通す or 捌くかというところにフォーカスされており、いろんなゲームのエッセンスを取り入れつつも、毎ターン緊張感のある独特なプレイ感のゲームになっている。

つまるところ、技と技とをぶつけ合う真の決闘ゲームと言えるかもしれない。わかる人なら『桜降る代に決闘を』とか近いと思う。

▼参考

https://w.atwiki.jp/fabunofficialacademy/

FaBのいいところ

意外なほどの遊びやすさと奥深さ

このゲームの進行は非常にシンプルだ。メインフェイズにアクションカードを1枚使える。攻撃カードなら戦闘が始まる。Go Again がついてたらもう1回動ける。ターンが終わったら手札を補充する。以上だ。
ただ、このゲームは先に書いた通り「戦闘に手札をどう使うか」という部分にものすごく頭を悩ませる設計になっている。特徴的なのはこのあたりだ。

  • 相手の攻撃を防ぐのに手札を消費する。

  • カードを使うためのコストに手札をピッチ(一時的な捨て札。山札の底に戻る。)をする。

  • 手札と別に場に1枚キープして疑似的に手札を増やせる。

ここに「ターン最後に手札を補充する」が加わると何が起こるか。簡単言えば、「相手の攻撃を防ぐと、その次のターンに動きにくくなる」ということだ。これがデッキ構築やヒーローごとの戦術にも大きく絡んでくる。

例えば連続攻撃を得意とするヒーローは軽くて低威力の手札をガンガン使ってナンボなので、防御をせずに殴ることも選択したほうがよい。逆にでかい一発を重視するヒーローは「このターンはしっかり守って手札を整える」などの選択肢がとれるのだ。

「コストに使ったカードが山札に戻る」というシステムも独自の戦略を生み出してて面白い。このゲームは基本的に消耗戦になっていくのだが、カードをコスト支払いに充てると山札の消耗が抑えられる。防御的なヒーローはコストの大きいカードを多用して、2周目に入ったときに勝負を決める戦術(Fatigue)を狙うなど独特な動きがある。

その辺の「手札の引きから立ち回り」が重視されるゲームなので、同じデッキでもプレイングの良し悪しが実感しやすいというのも面白いところだ。


オンライン環境が充実している

広まっていないカードゲームだと対戦相手を探すのが大変なのが常なのだが、FaBはすでにいい感じの対戦ツールがある。
Felt Table/FaB はAI 相手にソロプレイができるツールだ。いろんな処理を自動でやってくれるので、ルールやカードの挙動を把握したり、練習にちょうどいい。PvPなら Talishar だ。こちらはオンラインロビーを立てて対戦ができる。

Felt Table. ブラウザ上でできる。

どちらもFabrary というデッキ登録サイトに対応していて、こちらからリンクをとってくることでツール内でそのデッキを使用できる。ぶっちゃけ始める前にこっちで触ってみてどんなゲームか体験するのはアリだと思う。

こちらもブラウザ上でデッキを組める。

新しくもクラシカルで美しいアートワーク

これは好みの話であるが、ファンタジー感あふれるアートワークもとても良い。旧枠時代のMtGを思い出す風味を持ちつつも古臭さは全くない。しかもカードの対応クラスに合わせて枠のデザインが違うというこだわりようだ。

Tales of Aria はエレメントテーマのセットで綺麗なのが多い。

枠のデザインはヒーローやクラスに寄せた感じになってるので、好きなビジュアルから入るのもアリだろう。この手のゲームは好きなデッキを回せるかもテンションを上げる大事な要素だ。

▼ヒーロー一覧
https://fabtcg.com/heroes/

▼カードギャラリー
https://fabtcg.com/resources/card-galleries/

だが難点もある(2023年4月時点)

ほぼ英語必須。日本語情報はまだまだ少ない。

当然ではあるが現状一番大きな難点である。
日本での展開が始まったとはいえ、日本語版はまだリリースされていない。カード効果を読むには英語が必須だ。(難易度はそこまで高くないので、カードゲーム語に慣れていれば問題は無い程度だが…名前が読めないことは多々ある)

プレイングとかの情報も日本語ソースが少ないのも難点だ。Youtube や note、Twitter の #fabjp などを駆使して何とか探している。コミュ力に自信のある人はショップ大会とかで口コミ情報を拾うのがよいだろう。僕は人見知りなので英語ソースを読み始めた。

1試合が長くなりがち

ぶっちゃけどんなカードゲームでもそんなもんだが、はじめたてでは1試合が普通に長い。Blitz という気軽なフォーマットでも最初は30分くらいかかる(慣れれば15分くらいっぽいが)。というのも普通にお互いのカードがよくわからんとか、どこで何選ぶとかで普通に悩む。
この辺は遊戯王に近い感じはあるかもしれない。ただ長いコンボを延々見続けることは少ないので退屈時間が少ないのはよいところだ。

ライフもデッキも多いCCのフォーマットがどれくらい長いのかはわからない。(30~60分…?)

現物入手のハードルが高い

徐々に取扱店舗が増えているとはいえ決して多いとは言い難いし、通販も輸入品なので時間がかかる(専門業者じゃないとちゃんと届くのかのリスクもある)。
というか Amazon は構築済みがやたら高いので、まずはTCG専門ショップに頼ることになる時点で普通にハードルが高い。

また、これはガチでやるのでなければそこまで影響はないが、国内流通量と封入量の兼ね合いで需要の高いシングルは高い。特に汎用の装備品とかすごいことになっているが、身内でカジュアルに遊ぶならそこまではいらない…かもしれない。

まとめ:気になったらまずは触れ

なんやかんや書いたが、もしこれを読んで気になったのなら、まずは実際に遊んでみることをおススメする。
Felt Table でもいいし、とりあえず構築済み買ってみて調べながら知り合いと遊ぶとか、ショップなどでもティーチングをやっていることがあるのでそこに行くのもよいだろう。(僕は人見知りがたたってもっぱら知り合いとやってるが…)

何よりも、情報が少ない中で手探りで遊んでいく楽しさは現代でなかなか体験できないので、そこら辺を味わうなら格好のゲームなのでぜひ遊んで欲しい。

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