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出資を集めるために必要な4つの計画書

前回までは資金 を集めるための知識や考え方について説明してきました。 まずは具体的に資金を集めるための行動を起こしていきましょう。その前に、以下の4つの計画書を作成することが重要です。

  1. 事業計画書

  2. 開業時資金計画書

  3. 収支計画書

  4. 資金繰り計画書

これらの計画書は、資金提供者に対する説明をするために必要です。したがって、資金を集める方法よりも前に、まずこれらの計画書を精度を検証しながら作成することが重要です。

特に金融機関からの融資を受ける場合には、実績のない状況であなたに対して厳しい目が向けられます。しかし、この厳しい目をくぐり抜けた計画書は、プロに認められたものとして自信を持つことができますので、しっかり考え抜いた上で作成しましょう。

計画書の作成は「事業」を始める前の構想段階で試行錯誤しながら行います。一筆書きで作成できるようなものではありませんので、自分自身が納得するまで何度も作り直してください。これらの計画書の作成には時間がかかりますし、これらを元にあちこち奔走することになるため、スタートアップよりも半年前には準備しておくことが理想です。

計画のない事業は必ず破綻します。私自身もいくつかの会社を運営してきましたが、全て緻密な計画のもとに運営しています。再建を委託されたり、起業して失敗された人を見ていると、計画が甘かったり、そもそも計画の概念がなかったりします。

法人登記して数年のうちにほとんどの会社が撤退します。逆に言えば、計画を緻密に立てていた会社だけが残るのだと思います。また、融資は開業前が一番有利なのです。そのために必要なこれらの計画書は、それよりももっと前に作成しておかなければなりません。

まず、4つの計画書の作成順序について羅列し、順に説明していきます。

  1. 事業計画書

  2. 開業時資金計画書

  3. 収支計画書

  4. 資金繰計画書

以上のような順で作成する事になります。

事業計画書はあなたの事業の全てを説明するものですから、一番最初に作成すべきものです。

次に数値が絡む開業時資金計画書、つまりスタートアップにあたり、いくらくらいの資金が必要かを計画します。

そして、これらを使って事業を回していくと、毎月の収支がいくらになるか、それで最終的にはいくら利益が出るかという収支計画書を考えていくのです。

さらに、収支と合わせて借入金の返済などの支出を全て考慮に入れた場合に資金がきちんと回るかどうかという資金繰計画書を作成すればパーフェクトです。


計画書に朝令暮改はつきもの

ただし、数値の絡んでくる計画書は作成する過程で、最初に作成した事業計画書はどんどん修正していかなくてはなりません。

これは数値の調整が加わるたびに全体の整合性を取るために本当に煩雑になってくる作業となるでしょう。

あなたの事業の最初のイメージが事業計画書な訳ですが、それを具体的に数値化したものが残りの3つの計画書になります。

そうすると、数字はウソやごまかしがないので、数値化していくうちに当初の計画に無理があることが判明する場合が必ずあります。

そこで数値を無理やり計画に合わせると、そのような事業はどっちみち事業運営の過程で行き詰まってしまうものです。

数値は数値です。これに合わせて計画を見直す検討に舵を切りましょう。

4つの計画書は互いに連動する臓器のようなもの

このように全体を調整していくと判ると思いますが、4つの計画書はお互いに密接に絡み合っているので最適化にとても苦労すると思います。

ただし、この計画書たちの辻褄が合わなければ計画書として「不完全」で、不完全な計画は実行する意味のない計画なのです。

融資を受ける時には、相手は数値のプロです。数値の整合性には最大限の気を使ってくださいね!


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