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【幻奏】覚え書き

 こんにちは、アニメ遊戯王ARC-V放映時から【幻奏】デッキを使い続けているものです。今回個人の覚書として使用デッキの記録を残します。
なお筆者は、実際の大会やマスターデュエル上のイベントを含め、参加経験はほぼありませんので悪しからず。

幻奏


幻奏の強み

 詳しい説明に関してはこちらに譲るとして

幻奏(遊戯王Wiki) 【幻奏】(遊戯王Wiki)

一般的には、《幻奏の音女アリア》と《幻奏の音女エレジー》の能力で
「効果の対象にならず、戦闘破壊されない」「効果で破壊されない」耐性を獲得しつつ、それらモンスターでビートダウンするデッキです。

(※強力な幻奏融合モンスターを軸とする構築もありますがここでは割愛)

戦闘破壊耐性に加えて、効果対象耐性も付与する
効果破壊耐性に攻撃力上昇のおまけつき

「他の効果を受けない」などの完全耐性に比べれば一歩劣るものの、それでも強力な耐性には変わりなく、大抵はこれで相手の攻め手は止まります。
耐性を獲得する条件として「自身or効果を受ける幻奏モンスター」を特殊召喚する必要がありますが、専用サポートカードとリンクモンスターによって条件達成自体は容易です。

制約と制限が多いけど貴重な特殊召喚手段
《独奏の第1楽章》より後に出たカードなのに制約も制限もなくて強い
《独奏の第1楽章》と違ってレベル5以上も呼べるのが強み

特に《幻奏の音女アリア》はレベル4で非常に特殊召喚しやすく、戦闘破壊耐性と対象不可耐性のみでも十分だったりするため、アリアをフィールドに出せるかがカギとなります。

幻奏の弱み

ですが、その強力な耐性付与があるからか、デッキからのサーチ手段に乏しく、上記魔法カード2種によるデッキからの特殊召喚も「自分の場にモンスターがいない場合」と、2枚目以降は腐りがちです。
《幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト》ならモンスターを展開出来ますが、【幻奏】は展開が得意ではないので安定して召喚するのが難しいです。

また、アリアとエレジーにより「戦闘破壊、効果破壊されず、対象にならない」状態にはなっても、「対象を取らない除外やバウンス」「高攻撃力でプレイヤーに貫通ダメージを与える」「裏側守備表示にする」「モンスター効果を無効にする」などによりあっさり落ちたりもします。

対象を取らない上に除外する
高攻撃力で貫通、相手が守備表示だと更にダメージ倍
裏側守備にならない子を墓地送り、どっちにしても強い
この二人の戦いはいつ終わるんだろう
墓地に同名カードを置いておくとこれで指名されて無効に……

アドバンテージ獲得能力もごく一部のカードに限られるため、盤面を更地にされると、リカバリーが効かずそのまま押し負けてしまいます。

《オネスト》や《幻奏の音女スコア》を回収し続けるのも強い
どちらもターン1がない上、①はデッキ墓地どちらからでも回収できる
①の能力は「~した時」なのでチェーン1で特殊召喚しないと発動できない
オスティナートで融合すれば幻奏モンスターを間接的にサーチも出来る

幻奏を補強するもの

アリア(とエレジー)による盤面は強力ですが、後続を展開しにくいという大きな欠点があります。それらを補うのがこの2枚です。

禁じられたアイテムを1枚くれる魔女(天使族)

《失楽の魔女》は召喚時に《禁じられた~》速攻魔法カード1枚をサーチでき、このデッキでは数少ない相手ターンの妨害手段を用意してくれます。
相手メインフェイズになればレベル4の天使族をデッキから特殊召喚できるため、これでアリアやソプラノ、タムタムを連れてくることもできます。
構造上《灰流うらら》や《墓穴の指名者》を食らいやすいですが、それでアリアが着地できれば御の字です。

OCGオリジナルストーリー「星遺物」のカード。こういうシーンカード好き

もう一つが《星遺物を巡る戦い》。
コストとして自分のモンスターをエンドフェイズまで除外して、
相手モンスターの攻撃力・守備力をダウンさせる効果です。
一見無関係に見えますが、使ってみると想像以上にいい働きをします。

幻奏にとって重要なのが、
・対象にするのは相手の表側表示モンスター
・自分の表側表示モンスターはコストで一定期間除外(対象を取らない)
・攻守を変化させる効果のため、ダメージステップにも使用可能

アリアは特殊召喚されていると、幻奏モンスターは効果対象にならなくなりますが、自分のカードで対象に出来なくなります。
具体的には同様の効果である《亜空間物質転送装置》は使えなくなります。

対象をとるためアリアは除外できない

《星遺物を巡る戦い》はコストなので問題なく幻奏モンスターを一時的に除外できます。
相手の《激流葬》などの除去を避けるのにも使えるほか、一時的にフィールドを空けられるため、アリアを維持しつつ腐りがちだった2枚目以降の《独奏の第1楽章》や《オスティナート》を使って展開もできます。

副次効果として、一度フィールドを離れるため《オスティナート》の自壊効果の踏み倒しや《幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト》の墓地除外効果の再使用も可能です。
デッキによってはシューベルトの除外効果が刺さるため、覚えておいて損はありません。

攻撃力を増減させるため、ダメージステップでも発動出来るのが強い

ダメージ計算前に使えばその戦闘を実質スキップ出来る上、攻守減少も永続のため、相手の高ステータスモンスターを突破する糸口にもなりえます。

欠点といえば、サーチが難しいこと(星鍵士リイヴでセット可能)と相手フィールドに対象にとれる表側表示モンスターが必要な事くらいです。

デッキレシピ

以下が2023年11月時点での使用デッキです。

※最後の《戦線復帰》2枚は《ダブル・フッキング》の代替

メインデッキのモンスターについて

《幻奏の音女アリア》と《幻奏の音女エレジー》については、手札に来ても特殊召喚出来ないため各1枚ずつとしています。
アリアは通常召喚できるため2枚以上採用していいのですが、その場合墓穴の指名者で無効にされないよう、アリアを墓地に残さないように注意する必要があります。

《幻奏の音女ソナタ》と《幻奏の音女カノン》は自前で特殊召喚できる貴重な展開要員です。カノンのみターン1制限があり、2枚採用としています。

《幻奏の歌姫ソプラノ》と《幻奏の音女タムタム》は融合モンスターへのアクセス手段です。2枚ともレベル4のため、《独奏の第1楽章》や《失楽の魔女》、《幻奏の華歌聖ブルーム・ハーモニスト》で特殊召喚出来るため、各1枚ずつとしています。
ソプラノでフィールド融合する事が多いですが、手札に来てしまった上級幻奏モンスターで手札融合するため、タムタムで《融合》をサーチする事もあります。

《幻奏の音女スコア》は幻奏専用の《ダーク・オネスト》です。
《幻奏の華楽聖ブルーム・プリマ》の2回攻撃と組み合わせる場合や、相手の耐性などを考えると《オネスト》が良いのですが、スコアは幻奏融合モンスターの素材として使え、《オスティナート》で墓地に落としてプリマの③の効果で回収も出来るため1枚採用しています。

《幻奏の歌姫ソロ》はデッキ内の幻奏モンスターの比率を上げるために1枚だけ採用しています。《サイバー・ドラゴン》と同条件で特殊召喚できますが、《オスティナート》などが手札にあればそちらから使いましょう。
②の効果は、自爆特攻すれば《灰流うらら》を使われずにデッキから特殊召喚出来るので反撃の糸口になるかもしれません。
何か別のカードと差し替えする場合の候補です。

罠魔法カードについて

《オスティナート》と《独奏の第1楽章》は共に3枚採用です。
《独奏の第1楽章》はクセがあるため、2枚に減らすのもありですが、アリアを安定して出すために3枚採用にしています。

《強欲で金満な壺》を2枚採用していますが、この先の制限改定を見越して《金満で謙虚な壺》と1枚ずつで併用もありだと思います。

《パーシアスの神域》は幻奏で不足しがちな攻撃力を補ってくれ、墓地の幻奏を戻すことで2枚目以降の《オスティナート》発動のサポートも行えるため採用しています。
似たような攻撃力上昇カードに《一族の結束》と《フォルテッシモ》がありますが、それぞれ長所と短所がありますのでお好みにあわせてどうぞ。

セットした罠魔法を破壊から守るほか、僅かながら守備力も上昇する。
攻撃力上昇値が魅力的。手札誘発を採用しないならアリ
一度適応すれば破壊されても持続するのと、融合効果付きなのが利点

《禁じられた聖杯》と《禁じられた一滴》は各1枚採用です。
一滴は打ちたい場面は多いのですが、幻奏は手札が補充しづらく、《幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト》でも手札コストを要求されるため、コストの要らない聖杯も採用しています。
サイドデッキのサイクロンなどと入れ替えする場合はこのどちらかと入れ替えします。

攻撃力も上がるため、時に味方に使うこともある
上で飲んでた液体かけようとしてる?



《ダブル・フッキング》は《幻奏の音女エレジー》を一緒に蘇生させると自壊効果を無視できますし、蘇生可能なモンスターが1体でもいれば特殊召喚したい手札のモンスターをコストで捨ててそれを対象とすることで、手札から特殊召喚するカードとしても振舞えます。
今回採用していませんが、単純に墓地から特殊召喚する罠だと、《深すぎた墓穴》や《戦線復帰》があります。どちらもコストがかからず蘇生できるため、手札にやさしいのが利点です。
手札・墓地から特殊召喚出来る類似罠に《一族の結集》がありますが、フィールドに同族モンスターを要求し、何よりフィールドのモンスターを対象とする点から採用に至りませんでした。

相手に破壊された場合に同名カードをセットできるのは強力

エクストラデッキについて

《幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト》は3枚採用です。
素材指定がゆるいため幻奏融合モンスターの中で呼び出しやすく、1度限りですが墓地のカードを3枚まで除外することで、自身の攻撃力を3000にまで上げられます。
この能力は相手ターンでも発動できるため、使用せずに温存し相手の墓地効果や蘇生に対し、けん制する事もできます。
《幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト》と《幻奏の華楽聖ブルーム・プリマ》は素材に「幻奏の音姫」を指定しており、呼び出しにくいのが難点ですが、それぞれ「戦闘・効果破壊耐性、戦闘した特殊召喚モンスターを破壊+効果ダメージ」と「2回攻撃」と強力な効果を持ちます。
ライフを詰められる場面などではブルームプリマが大活躍します。

破壊出来なくても効果ダメージは発生するので、無敵《No.59 背反の料理人》相手でも大丈夫
素材が増えると攻撃力が上がるけど、大体2体しか使わない事が多い

《幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト》は天使族2体と指定があるうえ、①の効果を発動するターンは幻奏以外の特殊召喚が封じられてしまいます。
現状では貴重な、上級幻奏モンスターをデッキから直接特殊召喚できる効果なのですが、この効果にうららを使われると大損害ですので注意です。
攻撃力が1000と低く、リンクゆえに守備表示に出来ないため、①の効果使用後はサンドバッグにされないよう早急に場から離したいモンスターですが、攻めの場面では②の効果が役に立ちます。
自身のリンク先のモンスターが戦闘する場合、ダメージステップ終了時まで相手だけ効果を使えなくするため、《聖なるバリア - ミラーフォース - 》のような罠や《憑依開放》のようなリクルート効果、《双穹の騎士 アストラム》の攻撃力上昇効果やバウンス効果を恐れずに攻撃できます。
①の効果でソプラノやタムタムと一緒に幻奏の音姫を特殊召喚すれば、ディーヴァやプリマで安全に攻撃も可能です。

モンスターの配置に注意すれば、次ターンに2体目を呼んで更に展開も出来なくもない

《天翔ける騎士》は手札に来てしまった幻奏の上級モンスターを特殊召喚するのに便利な他、墓地にいる場合でも②の効果で自身を蘇生しつつアーゼウスの下敷きになります。
(プロディジー・モーツァルトでも出来ますが、あちらは上級モンスターなので安定して場に出すのが難しい)

手札の幻奏モンスターを特殊召喚できる偉い子。幻奏でこういうの欲しかった
光属性なので、忘れがちな幻奏上級モンスターの能力制約にも引っかからない

リセット手段として採用しているのが《励輝士 ヴェルズビュート》です。
このデッキではランク4はエクシーズ召喚しやすく、発動条件も手札が少なくなりがちな幻奏では問題になりにくく、ターン1がないため発動を無効にされても再度発動して無理やり盤面をリセットでき、頼りになります。
アーゼウスとは違い、既に発動した同一チェーン内では発動出来ない点、「破壊」である点にだけ注意です。

相手が受けるダメージを0にするデメリットもあるけど、リセットできるのなら十分安い

《カオス・アンヘル ‐ 混沌の双翼 ‐ 》はレベル6の《幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト》や《幻奏の華楽聖ブルーム・ディーヴァ》とアリアなどのレベル4モンスターでシンクロ召喚できるシンクロモンスターです。
幻奏では対処が難しい攻撃力3000以上の通常召喚モンスターへの回答になるほか、《失楽の魔女》を素材にすれば戦闘破壊耐性を味方に付与でき、簡易アリアにもできます。
《ダブル・フッキング》などの墓地からの特殊召喚で除外効果を使いまわせるのも◎。
光属性ではないため、除外効果を狙う場合は上級幻奏モンスターの効果を使わないように注意です。
(特に《幻奏の音姫ローリィット・フランソワ》で《幻奏の音女ソナタ》を回収した時。レベル合計が2体で10なためシンクロ召喚出来るが、フランソワの効果制約により、光属性以外の効果発動が出来なくなる)

天使族だったらソナタで攻撃力4000になれたのに

《代行者の近衛 ムーン》は厄介な永続罠、永続魔法への対抗策としてつかっていましたが、素材2体+コスト用に1体と消費が激しいのが難点です。
モンスターの破壊を考えなければ《竜巻竜》と差し替えましょう。
一応、ムーン自身をリリースすれば《スキルドレイン》などをすり抜けられる利点はあります。
デッキに《マジェスティ・ヒュペリオン》を採用すれば、①の効果でそれを墓地に送りつつ、②のコストで墓地に送ったムーンを除外してマジェスティを特殊召喚出来ますが、有効活用出来れば強いかもしれません。

一時期《一族の結束》を採用していた名残
光属性ではないので上級幻奏モンスターの能力制限に引っかかるのが難点

サイドデッキやその他採用候補

幻奏は(執筆時は制限カードの)《スキルドレイン》などの能力無効や、《マクロコスモス》などの墓地除外に弱く、また後攻時の捲り性能も皆無なため、それらをカバーする必要があります。
サイドデッキを用意する場合は、《コズミック・サイクロン》や《拮抗勝負》、《ライトニング・ストーム》などが候補になるでしょう。
特に魔法罠に干渉できるカードが少ないため、手札コストとして捨てた後も使える《ギャラクシー・サイクロン》、《ブレイクスルー・スキル》も採用圏内です。
うららを念頭に置く場合は《抹殺の指名者》+除外用の《灰流うらら》を入れるのも悪くないでしょう。

相手に干渉するカードを増やす場合は、エレジーとコンボでき、アドバンテージ差を埋めやすい《激流葬》や《つり天井》がおすすめです。

レベル4をデッキから2体展開できる《同胞の絆》は、アリアや《閃光の結界像》、《オーロラ・アンギラス》と《オネスト》を並べられるほか、既にモンスターがいても使えるのが利点ですが、発動後特殊召喚できないことと、何より自分のモンスターを対象に取る事から不採用としました。
適当なレベル4天使族光モンスターでアリアを呼べるのは利点なので、アリアの展開を重視したり、オネストを疑似サーチしたい場合は採用を検討できます。
レベル4の供給が出来るので、同様に採用を見送った《トランスターン》と併用しやすい点も見逃せません。

失楽の魔女で相手ターン中に呼ぶなら悪くないと思う
オネストは自身の効果で手札に戻れるので疑似サーチ
エレジーやローリィットフランソワを安定して出せるようになる

エクストラモンスターの項でも触れましたが、《代行者の近衛 ムーン》を採用しているので、《マジェスティ・ヒュペリオン》による反射ダメージも考えましたが、LPが相打ちになるパターンが多く外しました。
どうにかブルーム・ディーヴァと併用出来れば、ディーヴァの効果で戦闘ダメージを一方的に肩代わりさせつつ効果ダメージを与えられるのですが……。

幻奏と天空の聖域の相性は悪くないので代行者要素いれるのもあり?

《ブルーアイズ・カオス・MAX》の様な、攻撃力や守備力が4000以上で耐性を持つモンスターには、《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》や《No, 39 希望皇ホープ・ダブル》経由の《CNo. 39 希望皇ホープ・ヴィクトリー》、《古代の機械混沌巨人》の様な、戦闘中のモンスター効果封殺する相手の場合には、ムーンで破壊するか《輝光子パラディオス》で予め無力化も検討しましょう。
ホープ・ダブルを採用する場合、《ダブル・アップ・チャンス》がデッキにないとヴィクトリーを特殊召喚出来ないので注意しましょう。

戦闘する場合、素材がなくても問答無用で相手だけ効果発動禁止できるのが利点
ホープダブルを経由すると永続で攻撃力5600になれて、永続効果も無効に出来るのが強い
オネストやスコア、ディーヴァが使えず、一滴も受け付けないため幻奏だけでは対処しようがない

終わりに

環境デッキと渡り合えるわけではないですが、できる事が少ないだけにどうしたらいいのかが明確で扱いやすく、効果もそこまで複雑でないため、サウザンドミーティングやイベントで持ち込むのに丁度いいと個人的に思っています。

2019年11月の新規追加から4年経ちますが、近年色々な過去テーマに強化がもたらされているため、これからも気長に新規を待つことにします。

《歌氷麗月》、手札の上級モンスターも特殊召喚できたらなぁ……入れるのになぁ……

②のパラサイトフュージョナーも含めて、月光が一番有効に扱えそうな気がする

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