【サンダー・ドラゴン】とは? 〜使い続けて10年の男の解説〜

どうも。しがない個人Vtuberの北国レオンです。

最近遊戯王マスターデュエルのランクマやイベントを周回していて「あーこの相手は【サンダー・ドラゴン】を知らんな」と思うことが増えました。
そこで今回、自分の考えを整理するのも兼ねて各カードの解説や対策などを書いていこうかと思います。

ビーステッドの実装も決まり、最近の制限緩和によって確実に追い風が吹いている今、ランクマで遭遇したり自分でも使ってみようとすることが増えてくると思います。

この記事が少しでもその助けになれば幸いです。

・注意事項

・本noteの内容は主に『遊戯王マスターデュエル』プレイヤーの方向けの内容になります。OCGプレイヤーの方には全く役に立たない、とは言いませんが実りのある内容ではない可能性があります。
・あくまで個人的な意見です。その点をご留意ください。

①共通効果解説

先ずカード個別の解説に入る前に、共通効果の解説から。

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードを手札から捨て(~)発動できる。
(固有の効果)
(2):このカードが除外された場合またはフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
(固有の効果)

最初期に登場した《サンダー・ドラゴン》は手札から捨てて発動する効果しか持たない代わりに1ターンに1回の制限が無く、他の下級及び上級(☆6以下)4種は全てこの共通効果を持っています。

最近のアップデートで幾分分かりやすくなりましたが、「いずれか1つしか使用できない」という点は回し慣れていても意外と忘れやすく、誤クリックが致命的になり易いため注意が必要です。特にフリーチェーンで使用できる《雷源龍》と《雷電龍》はミスが起こりやすいです。

逆に【サンダー・ドラゴン】を相手する場合は、どのカードのどちらの効果を相手が使用したのか、どの効果が使わていないのかを把握しておくと動きやすくなると思います。

②個別解説

ここから漸く個別の効果解説に入っていきますが、便宜上、共通効果は先程の項目から『捨てた時の効果を(1)』、『除外・フィールドから墓地に送られた時の効果を(2)』と表記させていただきます。
また、各効果の有用性を5段階で評価していますので、参考にしていただければと思います。

《雷源龍-サンダー・ドラゴン》
☆1・光・雷族・攻0・守2000
(1)雷族1体を対象に攻撃力500アップ
有用性:4
(2)デッキから同名モンスターをサーチ
有用性:3

【サンダー・ドラゴン】内唯一の下級モンスターで、後述する《超雷龍-サンダー・ドラゴン》の素材にしやすく、余りがちな召喚権を有効に使う事ができます。
(1)効果はそこそこの強化幅に加えて永続強化なので使いやすく、フリーチェーンなのを活かして《雷神龍》の効果を妨害に使うこともできるため4評価。ぶっちゃけ強化はオマケで、フリーチェーンで使える【サンダー・ドラゴン】という点が普通に強力です。
(2)効果で同名モンスターをデッキからサーチできるため、採用するなら基本的に2枚以上がおすすめです。枚数を絞ると機能しにくいため、評価は控えめ。

《雷電龍-サンダー・ドラゴン》
☆5・闇・雷族・攻1600・守1500
(1)デッキから同名モンスターをサーチ
有用性:2
(2)デッキから同名以外の『サンダー・ドラゴン』カードをサーチ
有用性:5

【サンダー・ドラゴン】内のサーチ枠で、初動はできるだけこのカードの(2)効果から不足してるカードをサーチしていきたいです。サーチ対象は《雷龍融合》や《雷鳥龍》が多め。文句なしの5評価。
(2)効果の有用性と比較して(1)効果はフリーチェーンで使える分控えめな内容であるため、誤クリックだけは本当に注意。最悪負けます。できるだけ自分のターンで発動するよりは相手ターンに発動するのを心がけたいところ。

《サンダー・ドラゴン》
☆5・光・雷族・攻1600・守1500
(1)デッキから同名モンスターを2枚までサーチ(ターン1回制限なし)
有用性:3
(2)効果なし

元祖【サンダー・ドラゴン】であり、自分はこのカードと何だかんだ10年以上付き合っていることになります。ここで昔の思い出話をしてもいいんですが、本題とは無関係なのでまた別の機会に。
手札から捨てて同名カードをサーチするだけ。一見地味で実際地味なんですが一番【サンダー・ドラゴン】使いの慣れと上手さが出るのがこのカードだと個人的には思っています。2枚サーチするのか、1枚サーチを2回やるのか。シンプル故に奥深いカードです。ただ効果自体は良くも悪くも同名サーチだけなので評価は控えめ。

《雷鳥龍-サンダー・ドラゴン》
☆6・光・雷族・攻1800・守2200
(1)同名カード以外の『サンダー・ドラゴン』を墓地・除外ゾーンから蘇生
有用性:5
(2)手札を任意の枚数戻してその枚数分ドロー
有用性:1

最近まで制限だった筈なんですが、あれよあれよという間に無制限まで戻ってきた元ぶっ壊れ【サンダー・ドラゴン】です。何度か配信内でも言いましたが、自分は一生戻ってこないものだとばかり思っていました。
【サンダー・ドラゴン】デッキでは(1)効果の強さは言わずもがな。このカード1枚と墓地か除外に【サンダー・ドラゴン】があるだけで《超雷龍》の特殊召喚条件を満たせます。墓地だけでなく何で除外も対象に取れるのか。誰にも分かりません。
(2)効果もダブついたカードを戻して有効牌を引いたり、《サンダー・ドラゴン》2枚サーチから1枚戻して引き直す実質無料ドローなど。複数枚積んでもほぼ腐りません。ただまあ、戻したカード引き直したりとかするので相対的に評価は辛めです。

《雷獣龍-サンダー・ドラゴン》
☆6・闇・雷族・攻2400・守0
(1)同名カード以外の『サンダー・ドラゴン』カードを墓地・除外ゾーンから回収
有用性:5
(2)『サンダー・ドラゴン』を守備表示でデッキから特殊召喚。エンドフェイズに手札に戻す
有用性:4

こいつも最近まで準制限だった筈、今ではOCGでも無制限まで戻ってきた壊れ【サンダー・ドラゴン】です。
(1)効果は一見《雷鳥龍》の劣化版かと思いきや、回収対象はモンスター以外でも構わないため《雷龍融合》の除外効果で自身をサーチし(1)効果で《雷龍融合》を回収するのが一番の仕事です。この効果のせいで《雷龍融合》がぐるぐるするので最高評価。
(2)効果も非常に強く、この効果で《雷電龍》を特殊召喚、何らかの方法で墓地に送りサーチ効果を使うという流れが本当に強い。割と【サンダー・ドラゴン】デッキはアドバンス召喚も展開手段として使う場面があるんですが、その原因はだいたいこの流れです。エンドフェイズに手札に戻る関係で実質的なサーチとしても使えるため高評価。

③個別解説(共通効果を持たないモンスター)

《雷劫龍-サンダー・ドラゴン》
☆8・闇・雷族・攻2800・守0
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から光属性と闇属性のモンスターを1体ずつ除外した場合に特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、モンスターの効果が手札で発動した場合に発動する。このカードの攻撃力はターン終了時まで300アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、自分の墓地からカード1枚を除外して発動できる。デッキから雷族モンスター1体を手札に加える。
(3):相手エンドフェイズに、除外されている自分のカード1枚を対象として発動できる。そのカードをデッキの一番上または一番下に戻す。

共通効果を持たない最上級【サンダー・ドラゴン】の1体。召喚条件は所謂カオスで、正直本体の効果よりも墓地の【サンダー・ドラゴン】を除外し効果を発動させるのが主な用途だったりします。
じゃあ別に他のカオスでいいじゃん?と思われるかも知れませんが、雷族なので《雷龍融合》の除外効果でサーチできるという利点があります。まあ、実はもう一体カテゴリ外に居るんですが・・・
一応効果にも触れておくと、(1)効果のお陰でメインデッキに入る【サンダー・ドラゴン】の中では一番打点が高くなります。戦闘破壊できれば(2)効果で更にアドバンテージを稼ぐことも可能。(3)効果は・・・発動できればラッキー程度で。

《天雷震龍-サンダー・ドラゴン》 
☆9・光・雷族・攻3000・守2000
このカードは通常召喚できない。
雷族モンスターの効果が手札で発動したターン、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、レベル8以下の雷族モンスター1体を除外した場合に特殊召喚できる。
(1):相手ターンに1度、自分の墓地から雷族モンスターを含むカード2枚を除外し、自分フィールドの雷族モンスター1体を対象として発動できる。このターン、そのモンスターは相手の効果の対象にならない。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。デッキから「サンダー・ドラゴン」カード1枚を墓地へ送る。

共通効果を持たない最上級【サンダー・ドラゴン】の1体。こちらは手札かフィールドの雷族モンスターを除外して特殊召喚できます。《雷鳥龍》で召喚条件を満たせ、単純に高い打点を活かして最後の詰めに使うという場面もそこそこあります。
(2)効果の専用おろ埋から(1)効果で除外し効果発動、という流れが様式美。豆知識ですが、マスターデュエルの仕様上チェーン確認をAutoにしておくとドローフェイズ及びスタンバイフェイズに効果を使用できません。あくまで対象に取られなくなるだけで、対象に取られた後に発動しても全く意味がないため《天雷震龍》を出した時はチェーン確認をONにしておくのをおすすめします。

④個別解説(魔法・罠)

《雷龍融合(サンダー・ドラゴン・フュージョン)》
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のフィールド・墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、雷族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを持ち主のデッキに戻し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから雷族モンスター1体を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

【サンダー・ドラゴン】デッキは環境で戦える中では持久力が高いデッキだと個人的に思っているのですが、その最たる要因がこれです。
(1)効果は普通の融合召喚、かと思いきや手札を素材として使用できない点には注意。《サンダー・ドラゴン》を何枚サーチするか吟味しないといけない理由の大半がこれです。素材はデッキに戻るため一見ドローが渋くなるかと思いきや、素材に《サンダー・ドラゴン》が含まれていると2枚圧縮が確定しているようなものなのでほぼ無視できます。また、融合モンスターである《超雷龍》と《雷神龍》は自身や互いを素材にできるためエクストラデッキ切れにもある程度耐性ができてしまいます。何で?使ってる側も分かりません。
(2)効果は墓地にもよりますが、大体《雷獣龍》を持ってきます。ただ墓地や除外ゾーンに《雷電龍》が居た場合は《雷劫龍》や《雷鳥龍》をサーチしていくのも有効なので臨機応変に変えていきましょう。回し慣れていけば自ずとわかってきます。

《百雷のサンダー・ドラゴン》
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の雷族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。その後、その同名モンスターを自分の墓地から可能な限り特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。この効果で特殊召喚したモンスターがモンスターゾーンに存在する限り、自分は雷族モンスターしか特殊召喚できない。

正直ガチガチにデッキを固めていくと抜けていくカードなのですが、一応解説を。
一見すると普通の蘇生罠なのですが、同名カードを可能な限り特殊召喚するという一文が非常にロマンを感じさせる1枚です。このカードを全力で活用しようとすると《双頭の雷龍》軸が一番強いと思うのですが、それ自体変態位しか使わないので頭の片隅に置いておく程度でいいと思います。まあその変態って自分なんですが。

《雷龍放電(サンダー・ドラゴン・ストリーマ)》 
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分の雷族モンスターの効果の発動は無効化されない。
(2):1ターンに1度、自分フィールドに「サンダー・ドラゴン」モンスターが召喚・特殊召喚された場合、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。デッキから雷族モンスター1体を除外し、対象のカードを破壊する。

正直ガチガチにデッキを固めていくと抜けていくカードなのですが、一応解説・・・することもあまりありません。
何故かというと、自分自身ほぼデッキに積まないカードだからです。他と比べてカードパワーが明らかに控えめで、破壊や除外するのも一手間かかってしまうため実際《百雷》よりも抜けていくカードになります。そもそも採用圏内に入ることが少なかったり・・・。

⑤個別解説(エクストラデッキ)

《双頭の雷龍》
融合・☆7・光・雷族・攻2800・守2100
「サンダー・ドラゴン」+「サンダー・ドラゴン」

最初期に登場した【サンダー・ドラゴン】であり、うちの看板モンスターです。エクストラデッキの【サンダー・ドラゴン】は3種類居ますが、唯一召喚演出がないのがこれです。何故。レアリティの差・・・
効果のない融合モンスターなのでこのカード自体に語るべきところは打点が大きいぐらいしかないのですが、このカードを取り巻く環境は語るべきところが多くあります。
融合素材となる《サンダー・ドラゴン》は手札に1枚あれば3枚全て引き込むことができる上、専用融合の《雷龍融合》は融合素材をデッキに戻すため再び《サンダー・ドラゴン》の効果を発動することができます。通称サンドラロンダリング。
近年の効果を持たないモンスターサポートカードでバックアップしてやれば、実は出しやすさに反して普通以上には戦えるモンスターではあります。

《超雷龍-サンダー・ドラゴン》 (制限カード)
融合・☆8・闇・雷族・攻2600・守2400
「サンダー・ドラゴン」+雷族モンスター
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●雷族モンスターの効果が手札で発動したターン、融合モンスター以外の自分フィールドの雷族の効果モンスター1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない。
(2):このカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の雷族モンスター1体を除外できる。

他に制限・準制限になっていた【サンダー・ドラゴン】と比べ、絶対戻ってこれないと断言できるのがこいつです。むしろ今一番禁止に近いモンスターではないかと思います。
融合召喚のし易さ、緩すぎる特殊召喚条件、それに釣り合っていない(1)効果の制圧力、何故か戦闘だけでなく効果破壊にも対応している(2)の耐性など上げればキリがありません。耐性については使ってる側が一番疑問に思っています。通称『現代遊戯王特攻EX』。
最も恐ろしいのが、大体展開の中盤に出てくる上それで展開が途切れないという点。何ならリンク召喚の素材になりながら《雷龍融合》でしれっとエクストラデッキに戻り、制限カードの癖に何食わぬ顔でもう一回出てきます。意味が分かりません。
とりあえず先行後攻問わず、こいつを場に出してターンを渡すことを最優先しましょう。出てるだけで詰むデッキも少なくありません。
ちなみに【サンダー・ドラゴン】デッキも先に出されたら大体負けます。

《雷神龍-サンダー・ドラゴン》 †
融合・効果モンスター
融合・☆10・光・雷族・攻3200・守3200
「サンダー・ドラゴン」モンスター×3
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●手札の雷族モンスター1体と、「雷神龍-サンダー・ドラゴン」以外の
自分フィールドの雷族の融合モンスター1体を除外した場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):雷族モンスターの効果が手札で発動した時に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
(2):このカードが効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地のカード2枚を除外できる。

一番簡単に『相手が【サンダー・ドラゴン】デッキを理解しているかどうか』をチェックできるカードです。
使う側もしっかり理解していないといけないのですが、このカードの(1)効果は発動した雷族の効果に直接チェーンできる状況でないと発動ができません。つまりこのカードの効果発動前に何らかの効果が発動しただけで発動すらできなくなり、故に2枚以上《雷神龍》を並べても(1)効果を発動できるのはどちらか一方だけになっています。
『《雷神龍》が居る状況で雷族モンスターの効果を手札で発動された時、無駄撃ちでもいいので何らかの効果を発動してくるかどうか』が、相手の【サンダー・ドラゴン】理解度を簡単に測る指標です。覚えておきましょう。
ちなみに【サンダー・ドラゴン】ミラーマッチの場合、相手の手札で発動した雷族の効果にも容赦なく反応します。しかもターンプレイヤーの《雷神龍》よりも非アクティブプレイヤーの《雷神龍》の方が先に発動権があるため、非常にカオスなやり取りが繰り広げられることになります。

・おわりに

一先ず【サンダー・ドラゴン】カテゴリに含まれるカードはこれで全てになります。長くなってしまったので、他カードとの相性についてはまた別記事にて解説します。

この記事が一人でも多くの決闘者が【サンダー・ドラゴン】を理解し、【サンダー・ドラゴン】デッキを使ってみようという切っ掛けになれば幸いです。

ちなみに普段は『北国レオンの喫茶店(https://www.youtube.com/@ReonNorth-Cafe)にてマスターデュエル参加型配信をメインに活動しております。ランクマッチ仕様の【サンダー・ドラゴン】や【双頭の雷龍軸サンダー・ドラゴン】等、様々なデッキを取り揃えていますので是非ご来店下さい。
この記事の内容で分からなかったこと、疑問に思ったことについての質問も大歓迎です。

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