#31_生活綴方の本質を学ぶ

小川太郎著「生活綴方と教育」

書くことは学びを深めること。
漠然と感じていた感覚を、言語化・体系化してくれてることを感じる。

もっと早く読めばよかった。

人は話すことで思考を活性化させるけど、その思考は綴らないとその人の記憶にはなかなか残らない。
人は話しているとき、実はそこまで深くは考えていない。
立ち止まる時間がないから。

書くことは考えること。
人は書くとき、じっくり考えることができる。
自らをじっくり振り返ることができる。
自らをつくる時間が、書く時間なのだ。

表現の自由を獲得させることは、その人の思考を解放して、自由な認識を確立させることにつながる。

誰かの目を気にすることない表現。
事実を捉える目を育て、事実と認識との関連を捉え、自分の心の中に起こっている情動の意味を理解することにつながる。

生活をリアルに捉える力は、自分と人との関係性を捉えることにも繋がる。
生活の事実、その中で湧き起こる感情と見解を見つめ、綴り、語り合うことで、自分の願いは何か、何を大切に生きていきたいかが見えるようになってくる。

生活の中に「綴ること」を位置付けることで、人としての成長が大いに期待できる。

この価値を言語化できなかった自分の未熟さを感じるとともに、わたしの理解を深めてくれた小川氏に心からの感謝の念を示したい。

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