#146_保護者対応の勘所⑤~相手の子への批判をどうかわす?~

お読みくださり、ありがとうございます。
#142_保護者対応の勘所①~保護者は子どもを育てる同志である~|せっちー (note.com)からの連続シリーズ第三弾。
前回に引き続き、ケース別対応について実体験をもとに書いていきます。
今回はケース3、「うちの子じゃなくて相手の子に非があるのでは?」です。


ケース3「相手の子に非があるのではないですか?」

過去に同じメンバーでトラブルがあったケースです。
保護者によっては、過去に起こったトラブルと混同して捉えてしまう方もいらっしゃいます。
子どもたちの成長と未来を信じたいという願いを前面に出しながら話を進めます。

(1)事実と子どもの思いをセットで伝える

過去にトラブルがあったかどうかは、保護者の方に連絡をする前に把握できる事実です。
大切なのは保護者の思いではなく本人の気持ち。
聞き取りの段階で、本人が今どのように感じているか、これからどうしていきたいかという思いを伝えます。

本人からきいた内容を保護者の方に伝えます。
本人が、これから仲よくしていきたいのか、少し距離を置きたいのか。
距離を置きたくても難しいと感じているのか。
このとき大切なのは、仲よくすることを強要しないこと。

教室は社会の縮図です。
世の中には自分と気が合う人も会わない人もいます。
気の合わない人と同じ職場に勤める可能性は充分考えられます。
しかし、感情を仕事に持ち込んでもいいことはありません。
大切なのは、気の合わない人、苦手な人でもほどほどの距離感で仕事に支障のない対話をすること。
学校はそのような関係をつくることを学ぶ場といってもよいでしょう。

保護者にもそのような内容を伝えた上で、「いろんな子と適度な距離感をもって接する勉強の場だと思っていただければ。」と加えています。
相手の非を認めるというより、理不尽さを感じても、それを乗り越える力を本人につけてほしいという思いを伝えるのです。

ただ、暴力を受けたり物を壊されたりしていた場合は別です。
謝罪が必要な案件ですので、学校側はもちろん、加害生徒や保護者とよく相談した上で対応しましょう。

(2)保護者の方の不満を出してもらう

保護者の方の方の中に不満がたくさん詰まっていたら、言葉も何も入りません。
詰まっている不安を吐き出す場をつくりましょう。
過去に何があったか、引き継ぎ資料だけではわからないので
「もしそんなことが実際にあったら辛いですね。」等、伝え方に気をつけて話をききましょう。
大切なのは、悪口や批判を全面的に肯定しないこと。
受け止め方も配慮が必要です。

過去の対応が原因でこじれている場合もあります。
変わらない過去を嘆くのではなく、未来に向けて子どもを育てる方向で話が進められるとよいですね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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