『THE SECOND 〜漫才トーナメント〜』を是非観てほしい!って話。
今回はタイトル通りの記事です。
興味がない人にこそ読んでほしい内容なので、
よければ最後まで読んでくださると嬉しいです。
1.『THE SECOND』って何?
『THE SECOND』はいわゆる漫才賞レースで、
・結成して16年以上活動している。
・プロの芸人であること。
・全国区の漫才賞レース(M-1,THE MANZAI等)
での優勝経験がないこと。
この条件に全て当てはまるコンビしか
このTHE SECONDに出場することができません。
ちなみに、かの有名な『M-1グランプリ』は
『芸歴15年以内であること』が条件です。
つまりこの『THE SECOND』は、
M-1グランプリで夢を掴み取れなかった漫才師や、
もう一花咲かせたい漫才師のための賞レースです。
2.THE SECONDの魅力
ここからはセカンドにしかない魅力を
1つ1つ徹底的に紹介していこうと思います。
① 6分ネタの面白さ
M-1やABCお笑いグランプリなどの
若手のための賞レースの決勝は、
その多くがネタ時間が4分に設定されています。
漫才はボケの手数も大事になってくるので、
ネタ時間が短くなればなるほど密度が高くなり、
無駄を極限まで削ぎ落としたネタになっていきます。
ですが、セカンドはネタ時間が6分なので、
M-1の漫才と比べると2分間の『余白』があります。
この『余白』の使い方に漫才師の色が出てきます。
例えば芸歴16〜20年程度の元M-1戦士たちは
M-1用の無駄を削ぎ落とす漫才に慣れているので、
テレビドラマの15分拡大版のような感じで
M-1の時のような漫才を6分間続けたりしますし、
舞台に立ち続けてきたベテランの漫才師たちは
普段舞台で披露している5分間のネタの冒頭に
客や他の芸人をイジる時間を追加してみたり、
間違いなくウケる鉄板のツカミを見せたりして
会場の空気を自分たちに持っていったりもします。
この2分の余白こそがセカンドの大きな魅力であり、
同時に他の賞レースにはない特徴でもあります。
実際、去年のセカンドを見た友人からは
「今まで漫才をあまり観たことがなかったけど、
セカンドの漫才は観ててすごく楽しかった!」
という感想をいただいたことがあるので、
あまり漫才賞レースを観た経験がない方にとっても
楽しめるものになっているのではないかと思います。
②芸歴16年以上という制限
先ほど、THE SECONDの出場資格がある芸人は
『芸歴16年以上の芸人』とお伝えしましたが、
ここにもセカンドにしかない魅力が存在します。
芸人に関わらず、芸能の道で生きる者にとって
1番難しいことは『続けていくこと』です。
売れたら億万長者の道を突き進んでいけますが、
逆に売れなければ十分な稼ぎが得られず、
バイトや借金で自分の人生が蝕まれていき、
我慢ができずに引退…なんて人もザラです。
そんな芸能の世界で
16年以上も活動できているということは、即ち
ある程度の仕事や収入があるということです。
M-1グランプリなどの若手の賞レースでは
「稼げるようになりたい!」
という若手がほとんどですが、
セカンドに出場する漫才師たちは、
・久々に闘いの場に出て自分たちの実力を試したい
・セカンドで結果を残して末長く舞台に立ちたい
・漫才師としての実績がほしい
・単純に優勝賞金1000万がほしい
といった感じで様々な思いを抱いています。
また、これは中堅ならではだと思うのですが、
皆さんが前のめりになりすぎていないため、
ある種のスポーツマンシップのようなものを
感じる場面も多く見受けられます。
このサッパリとしたスポーツマンシップに
他の漫才師へのリスペクトや本人たちの美学が
詰まっており、観ていて実に心地よいのです。
③トーナメントならではの魅力
THE SECONDは日本のお笑い賞レースでは珍しく
トーナメント制の賞レースとなっています。
このトーナメントという形式は、
・2組のタイマン形式なので、『基準点』という
概念がなくなり公平な審査になりやすい。
・先攻後攻で戦い方を変えることもできるため、
戦略の幅が広く観ていて面白い。
といった利点があるのですが、その一方で
『最大で3本のネタが必要になるため、
若手やネタ数が少ないコンビには厳しい』
というデメリットもありました。
ですが、何度も言うようにセカンドに出場する芸人は
芸歴を16年以上重ねた中堅ベテランだらけです。
ネタの数は若手の比じゃないくらいあります。
彼らにとって勝負ネタの3本は余裕綽々なのです。
つまり、トーナメント制こそ
セカンドでしかできない対決形式であり、
セカンドにしか出せない面白さなのです。
あと、お笑い好きとしては好きな漫才師のネタを
最大で3本も観れるというのはお得極まりないです。
④審査員が一般人100名である点
M-1に限らずほとんどのお笑い賞レースは
プロの芸人や放送作家たちが審査をしますが、
THE SECONDは観覧席にいる一般人100人が
1人3点ずつの持ち点で審査をし、その合計点で
勝敗を決める対戦形式になっています。
つまり、どんな内容のネタをやったとしても
お客さんを笑わせればそれが正攻法になります。
一般的な漫才賞レースでは、
・下ネタ
・他の芸人や芸能人をイジる
・商品名や店の名前を出す
などのタブーがあり、これらに該当していると
大幅な減点を喰らうこともザラにあるそうですが、
セカンドでは客さえ笑えばなんでもありなのです。
また、他のお笑い賞レースと違って審査員1人1人の
持ち点が低いため、セカンドで勝ち上がるためには
大勢のお客さんを笑わせることが必要です。
つまり、要求されていることは普段の寄席や舞台と
さほど変わらないので、出場している漫才師たちも
ある程度リラックスしてできるというわけです。
3.最後に
ここまで読んでくださりありがとうございます。
最後に大声で一言だけ言わせていただきます。
みんな!!!!
THE SECONDを一緒に楽しもうぜ!!!!!!
ありがとうございました。
また次回の記事でお会いいたしましょう。
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