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デトロイトライオンズのOld Guard

デトロイトライオンズの選手紹介記事です。新しくNFLファンになった方、今年の推しチームを決めかねている方、AFCチームのファンだけどNFCの推しチームを作ろうと考えている方などを念頭に、ライオンズのことを知ってもらえればと思っております。タイトルのOld Guardはある選手達を示す言葉ですが発生経緯も含めて説明していきます。

北地区優勝時のロッカールーム

NFLでは勝利した試合後のロッカールームの動画が公開されることが一般的で、この映像はファンの楽しみの1つだと思います。次の動画は2023年シーズンにデトロイトライオンズが30年ぶりにNFC北地区優勝を決めた試合後のロッカールームでヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルが行ったスピーチです。

一般的に勝利後のHCのスピーチではその試合で印象的な活躍した選手にスポットライトを当ててその貢献を称えることが多いです。30年ぶりに地区優勝を決めた特別な試合で誰が呼ばれたのか。
動画22秒過ぎにダン・キャンベルは”Give me the old guard up here right now" 「古参兵たち、ここにできてくれ」と言い、デッカー(テイラー・デッカー)、フランク(フランク・ラグノウ)、ジャーム(ジャーレン・リービス・メイビン)、トレイシー(トレイシー・ウォーカー)を呼びこみます。
(トレイシーが最後に遅れて微妙な表情で出てきたのは、直前の試合の不振で先発から降ろされていた影響があるかもしれません)

動画では名前は上がっていませんが、38秒頃にはグラスゴーやウィル・ハリス、ロメオ・オクワラの姿も見えますね。37秒くらいには一瞬ですが長い間(2004-2020の17年間!)LSとして在籍、現在はチームスタッフとして在籍しているムールバッハの後姿も映っています。

動画では名前呼ばれてないですがグラスゴーやハリスの姿も映ってます


「30年ぶりの地区優勝だ。この男達は死に物狂いでこの瞬間を待っていたんだ。この結果はあなたたちのものだ」

ライオンズは前政権による失策で2020年にチームは崩壊、エースQBはトレード放出、数少ない頼れるベテラン勢もフレッシュな環境を求めてFA流出。

結果2021年シーズンは乏しい戦力でシーズン3勝という苦しいシーズンでした。2018~2020年の前政権時代の酷い職場環境を経験し、2021年のどん底の再建期の低迷を乗り越えチームに在籍してくれた選手や、一度は袂は分かったものの再びデトロイトに戻ってきてくれた選手をダン・キャンベルはOld Guardとして地区優勝後のロッカールームで称えたのでした。

そんなOld Guard達のことですが、チーム低迷期とキャリアがリンクするため一般的には知られていないことも多いと思いますので、個々人のことを少しだけ掘り下げていきます。

テイラー・デッカー Taylor Decker

2016年入団。キャリア9年目。チーム最古参。ドラフト1巡指名後1年目からLTを任される。背番号68。
Old Guardの象徴的な人。以下の2022年最終週GB戦前にアップされたMADを見てもらえればファンが思うデッカーの立ち位置が分かるかもしれません。

低迷チームのLTで敬意を払われることが少なかったと思いますが、今ではリーグ有数と評されるOLユニットのリーダー。

フランク・ラグノウ Frank Ragnow

2018年入団。キャリア7年目。ドラフト1巡指名後、1年目はG、2年目からCを任される。背番号77。
PHIのケルシーが引退した2024年はオールプロも狙えるOLの要。満身創痍で毎週のインジャリーレポートに乗り続け、ファンはやきもきするが、不屈の精神で試合出場をしてくれる。
釣りキチでオフシーズンのインスタの写真はデカいバスの釣果を、満足げな笑顔と一緒に上げ続けている。

グラハム・グラスゴー Graham Glasgow

2016年入団。キャリア9年目。地元ミシガン大からドラフト3巡指名後、1年目からGとCを任される。背番号60。デッカーと同期入団。
GもCもいけるのでインサイドOLの怪我人が出たときに非常に重宝する。
パトリシア政権時の起用法に嫌気がさしたのか2020年にDENに移籍。
DENでは怪我の影響もあって活躍でずリリースされたところ2023年にDETと再契約。先発G候補だったバイタイが早々にシーズンエンドしたところを穴埋め以上の活躍、ラグノウ不在時はCとしても出場。2023年のライオンズベストFAの声もあり2024年契約延長。入団時は違和感のあった口ひげも年齢を重ねることで似合ってきた。

ジャーレン・リービス・メイビン Jalen Reeves-Maybin

2017年入団。キャリア8年目。ドラフト4巡指名のLB。背番号42。名前が長いのでファンからはJRM、コーチからは『ジャーム』と呼ばれる。
2022年にHOUへFA移籍するものの、2023年にDETに復帰。STerのエース。week13のSTerのPlayer of the Weekも受賞。

タックル以外にもフェイクパントからのランで1stダウン更新したり

フェイクパントからのパスで1stダウン更新したりします。

STer以外でもLBでたまに出てくる時も良いプレーを見せてくれます。
入団時は長いドレッドヘアが印象的でしたが、今は大分髪型は落ち着いています。

昔はヘルメットからもあふれるドレッドヘアでした

2024年に退団された方

残念ながら退団した方もいますので振り返っておきましょう。

ロメオ・オクワラ→引退。パスラッシャー不在の中の希望の光でした。怪我さえなければ。今はフォトグラファーやアーティスト方面で活動中の模様。

ウィル・ハリス→NOへ移籍。無名からの3巡のドリーチ指名から、SやアウトサイドCBやNCBなどのコンバートを繰り返し才能開花を目指したが最後までライオンズでは花開かず。新天地で頑張れ。

トレイシー・ウォーカー→FA(2024年7月時点)。FSとして1年目から印象的な活躍を見せたもののパトリシア政権のグダグダと共に低迷。2021年の心機一転シーズンで輝きを取り戻したが、2022年は早々に大けがで離脱。2023年後半は若手の台頭でポジションを奪われてしまい残念ながらリリース。
オシャレ星人。

最後に

ライオンズの選手紹介ということで生え抜きベテランを中心に行ってみました。自分はスタッツとか戦術的なことは記事にできませんが、こういう浪花節的な形でライオンズやNFLに興味持ってもらい一緒に応援してもらえたらうれしいです。

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